ポカラのチベット人居住区へ行ってきました②

インド駐在ボランティアの三輪です。

ポカラを旅した前回の続き、もうひとつのチベット人居住区をレポートします。

もう1つは ”Tashiling Tibetan settlement”

こっちは観光地のレイクサイドから近いため自転車で簡単に行けたり、近くに観光地として有名なDevi’s FallとGUPTESHWOR洞窟があるので、合わせてツアーの一部になっていたりして、観光客がいっぱいいました。

 


Tashiling居住区の入り口周辺。

 


すぐ近くのGUPTESHWOR 洞窟。面白そうです!!


この居住区には500人の人が生活します。

こちらもチベット寺院、集会所、チベット居住区の事務所、学校、診療所、職業訓練校などあります。

もう1つの居住区よりは、、小さいかな、、

ただ、観光客向けの施設が充実しているかなと感じました。

 


チベット寺院の入り口。

 


寺院の中、ダライ・ラマ14世の写真がありました。

 


こっちもカフェ、民芸品売り場あります。

 


チベットカーペット用の生地を作っている職人さん。

 

チベットカーペット用の生地。

 

カーペット売り場、僕も買いました!!

 


歴史展示館あります。チベットからネパールへの移動の歴史等、見れます。

 


チベットの方達の居住区。

 


このTashiling居住区にはレインボーチルドレン奨学金3期生であるPemaさんのお姉さん、Tsering Lhamoさんがナースとして働いています。

彼女にこの居住区を案内してもらいました。

Pemaさんのお姉さんがここで唯一の看護士。

お医者さんはいなくて、週1回、市街地から来ています。

お姉さんはカトマンズ生まれ、インドのマンガロールで大学を卒業した後、ここで働いています。

 


Pemaさんのお姉さん。働いている診療所で。

 

今回ポカラを訪問して思ったのは、インドにいるチベットの人たちより、苦しい状況だな、、ってことでした。

チベットの人達はネパールの中で仕事に就けないので、自分達で仕事を作っていくしかない状況です。

僕は日本人に生まれて、簡単に仕事にありつけて、恵まれているって思いました。

アフリカでも思いましたが、「仕事がない」これが1番の課題だと、やっぱり思いました。。

彼らがもっと観光客を呼び込めれば、、、

もっと良い商品を生み出す力があれば、、

 

生まれた場所、環境が違うだけ、ここまで生活が違う、、

ということを改めて感じました。

日本人に生まれたってだけで幸せだと感じます。

そしてチベットの方々の苦境を改めて感じました。

国がないというのはここまで人を苦しめるのか、、、

と感じました。

 

ポカラ、また来ます!!景色サイコー!


今回はポカラだけの予定でしたが、、、

予定より早くカトマンズに着いたので街中を散策してたら、面白いチベットレストランを見つけました。

カトマンズのタメル地区で一番古いレストラン。

チベットの方が最初にレストランを始めたそうです。

有名な観光スポットのようで料理、美味かったです。

オススメです!!


タメル地区にありました。

 

1971年から。歴史が古いです。

 

Ping shaというチベット料理。旨かったです。


今回は滞在し慣れたポカラへの里帰りのつもりでしたが、自分の知らないポカラの一面を知ることができました。

チベット居住区はチベットの方達の生活を見れる良い場所です!

みなさんも一度訪れてみてください!

 

 

ポカラのチベット人居住区へ行ってきました①

インド駐在ボランティアの三輪です。

昨年10月6日~8日とネパールのポカラに行ってきました。

インドがダシャーラで休みだったので、連休を利用して行ってきました。

以前の職場でポカラに4ヶ月程滞在した経験があり、その時にものすごぐ良い街だと感じて気に入っていたので、是非また訪れたいと思ってました!ってことで里帰りをしてきました。

ポカラはパックパッカーの聖地!

いろんな国の人達が集まって、美味しいお店いっぱい!

人もいい人ばかりでとても落ち着きます!

街から見れるヒマラヤ山脈の景色が最高です。

朝日を見るスポットもあります。

他にもヒマラヤ山脈へのトレッキング、ラフティング、パラグライダー、バンジージャンプ等、アクティビティもいっぱいです。

 

そのポカラで今回は2つのチベットキャンプ(居住区)を訪れました。

”Tashi Palkhel Tibetan settlement” と ”Tashiling Tibetan settlement” です。 ”Tashi Palkhel” は街中から離れたHemjaという地域あり、”Tashling” はポカラの市街地の南にあります。

観光客を積極的に呼び込もうとしていて、ポカラの観光スポットの1つになっています。チベットの方の生活が見れたり、チベットの民芸品が買えたり、チベット難民の歴史が見れるようになっているオススメの場所です。みなさんポカラに来たら是非訪れてください!!

 

さて、最初に訪れたのは ”Tashi Palkhel Tibetan settlement” です。

ポカラの市街地から離れたHemjaという地域にあり、ポカラ街中より標高が高いです。セティ川が近くを流れていて、気持ちが良い所です。

セティ川が近くを流れています。

 

ただ、こんな場所にチベット人居住区があったなんて全く知らなかったです。

僕も以前、何度もこの前の道を通り過ぎていたのですが、全く気づかなかったです。ただよく見れば、チベット文化が感じれらる建物が建っていました。

居住区の入り口?わかりずらい。。

 

ここには約650名のチベット人、150の家族が住んでいます。

チベット寺院、市民の集会所、コミュニティの事務所、小学校があります。チベット難民のみんながここで集まって生活しています。観光地として、民芸品売り場やカフェなんかもありました。

チベット寺院の入り口。

 

チベット人コミュニティの事務所。

 

チベット人の小学校。

 

観光客用?のカフェ。

 

チベット人の集会所。

 

民芸品売り場。

 

民芸品を売って自分達の生活費を稼いでいます。

 

週一回ここでお祈りをします。

 

お祈りの場所からの景色。チベット寺院が見れます。眺め最高です!

 

 

このチベット居住区の人達の生活はとても厳しいです。

小学校は居住区の中にあるのですが、中学高校はポカラの街中の学校へ行っています(車で45分はかかります)。

そして、大学となるとネパール国内では行けず、インドに行くしかないのです。

ネパールでは高等教育を受けれません。

インドへ行くとなると費用も大きくかかってしまい、ますます苦しい状況です。

あとで紹介するペマさん(レインボーチルドレン奨学金3期生)のお姉さんはネパール出身ですが、インドの大学行ってました。。

なるほど、こういう状況なんだなと改めて感じました。

 

さらに難民であるチベットの方々は仕事にほとんど就けず、働く機会がないのです。

自分達の村で野菜を作ったり、鳥を飼ったりして食料を調達してました。

他には、自分達で民芸品を作って売っています。

ただ、この ”Tashi Palkhel” は観光地であるポカラの街中とは違い、ここには観光客がほとんど来ません。そのため民芸品の売り上げもよくないそうです。

僕がいた時も僕をのぞけば観光客は3人だけでした。。。

 

大道路から見える ”Tashi Palkhel” チベット居住区にある建物。

 

それでは、もう1つのチベット人居住区 ”Tashiling Tibetan settlement” へ行ってみたいと思います。

その②へ続く

 

 

奨学生のその後レポート。Tsering Tharchinさん(4期生)

 

レインボーチルドレンの元奨学生。Tharchinさんです。

JNU(Jawaharlal Nehru University)で中国語を専攻していました。2019年5月に修了。詳しくは奨学生レポート(http://rainbowchildren.holy.jp/archives/7667)をご覧下さい。ちなみに今もJNUで勉強しているTenzin Daselさんとは友人です。

 

今(2019.8.18時点)は大学時代から続けていたラジオ局の仕事と中国語の翻訳の仕事をしています。翻訳の仕事はチベットで起こっているニュース(中国語)を翻訳して、インド、チベットの人に伝えています。

 

そして8月26日(2019.8.26)の週からは台湾の大学へ留学です。中国語をさらに勉強します。1年間の予定ですが、可能なら延長してPhD(博士)を取りたいと思っています。もっと中国語、中国文化を理解したいそうです。

 

奨学生レポートにもある通り、Tharchinさんはチベットの権利を取り戻すために頑張っています。「壁は高いけど、ずっと立ち向かっていくつもりです。」と言ってました。6月にはTibet action instituteというアメリカのNGOが開催する活動家のためのワークショップにも参加し、研修を受けました。

 

活動家なので、最近の日韓関係に関するニュースだったり、スーダンの緊張状態、アフリカにおける中国の存在感など、、、色々知っていてすごいと思いました。

 

JNUの大学にも中国人がいると思うのでどうしてるんだろうと思い聞いてみたら、、

「まず彼らは政治は関係なく友達です。“今日は政治を抜きにして喋ろう”といったこともありました。そして、少しずつチベットの現状のことも話していきました。最初はチベットのことはあまり理解してもらえませんでしたが、徐々に理解してくれるようになりました。」



素晴らしい姿勢!なるほど、と思いました。人と人同士は仲良く。そして活動家として、チベットの権利のために動き続ける。良い活動家です!

 

大学生の時の想いそのまま、自分の目標に向かって突き進んでいます。カッコいいです。このまま負けず、その姿勢を貫いていって欲しいと思います!!

まずは台湾で頑張れー!!!!

 

 

奨学生のその後レポート。Santan Jhaさん(スラム1期生)

 

レインボーチルドレンにとって御馴染みのSantanです。

今までもずっと関わってきているサンタン。レインボーチルドレンの学生ボランティアが何人もサンタンの学校へ行っています。僕も友人を連れて何度もスラムへ行ったり、昨年夏はダムラシャーラまでの旅行をアレンジしてもらったり、田舎ツアーに連れて行ってもらったり、教室建設プロジェクト等、よく関わっています。このサンタンを今回、あらためて紹介したいと思います。

 

サンタンはデリーにあるパシットナガールのスラム出身。デリー大学で修士を勉強している時、レインボーチルドレンの奨学生でした。Tourismを専攻し、Entrepreneur, Social Media、環境保全、ツアープランニング等、観光に役立つインドの歴史、文化、観光の方法を勉強しました。

 

修士で勉強したTourismを活かして、今はジョンとともに旅行会社を経営して、同時にスラムの支援をしています。活動の拠点はメインバザール、多くのバックパッカーが行き来する場所です。

隣が相棒?のジョン。一緒に旅行会社とスラムの支援をしてます。

 

スラムへの支援として、スラムの子供達に勉強を教えています。

スラムの子供達は様々な事情から学校へ通えていません。公立の学校は授業料は無料なのですが、制服代、文房具代などの他にかかってしまう経費を払えない。家のことをしなければならない、そもそも学校がスラムの子達の受入に消極的(建前上はみんな入れるはずなのですが、色々難癖をつけられ入学を拒否される)。家庭上の理由でフルタイムで学校に行けず、そのうちに勉強についていけなくなる等、様々な理由で学校へ通えてないのです。

 

こういった子供達のために教室を準備して、月、水、金に2時間ずつ授業をして、ヒンディー語、算数、英語を教えています。火、木、土は不定期にスラムへ行って、子供達といっしょに歌ったり、遊んだり、宿題の確認などをしています。特別な日(ホーリ、ディワリ、独立記念日、あとサンタンの誕生日も?(笑))はパーティを開いて、子供達を楽しませています。

火、木、土の様子。この時は前日に覚えた英語のフレーズを発表してました。

 

子供達を集めて、遊びを教えて、一緒に遊んでいます。

 

他にスラム支援の1つとして、スラムツアーをしています。バックパッカーやスラムへ興味のある人達にスラムの中を案内し、スラムの現状を知ってもらっています。このツアーで得た資金がスラム支援の資金源となっています。スラムツアーには日本人、韓国人、オーストラリア人、フランス人、イスラエル人などいろんな国の人が訪れています。最近はイスラエル人と日本人が多いそうです。僕も何度か友人を連れて行きましたが、サンタンが案内してくれるので安全に手軽にスラムの現状を見ることができる、非常に良いツアーだと思っています。

(スラムツアー)スラムの中にあるチャパティ作っているところ。

 

(スラムツアー)子供達は写真を撮ってほしがります。

 

スラムツアーに来た人とジョンの写真。この人達はイスラエル人です。

 

最近はスラムツアー参加者の感想動画をSNSにUPして、スラムツアーを紹介しています。動画撮影の場面。

 

旅行業としては、通常のデリー、アーグラー等の定番どころだけではなく、マイナーだけど素敵な自然のある場所、田舎体験等のツアーも企画しています。「日本人はみんな有名なところへ行きたがるけど、他にもいいところはいっぱいあるんです、そこを紹介していきたい」ってよく言ってます。もう何回もアピールされてます(笑)。

僕も一度田舎ツアーに連れて行ってもらいました。また、学生ボランティアの何人かはサンタンのツアーでヒマラヤ近くまで行っていて、とてもいい経験だったようです。普通の旅行とはちょこっと違う、観光化されてないインドを見ることができるのでオススメです。

 

スラムツアーや他のツアーの内容は、

https://www.streettoursindia.com/

で見ることができます。サンタンが経営している旅行会社 Street Tours Indiaです。ぜひチェックしてください!!

 

僕もVillage Tourに行きました。 ブルーベリーを収穫しています(笑)

 

ヒマラヤ麓のツアーの様子。

 

ただ現状は旅行会社の収益だけではまだ生活できないので、空いた時間はカフェで働いて生活費を稼いでいます。

 

昨年、レインボーチルドレンの元ボランティアの学生がクラウドファンディングを行ってこのスラムに学校を建てました。とても良い環境の教室ができました。さらに学生ボランティアの人が公衆衛生を教えてくれました。とっても良かったです。少しずつ環境が整備されていると感じています。

新しい教室の様子

 

建設途中の状況。この時はきちんと建つのか、、ホント、ハラハラしてました(笑)

 

公衆衛生の授業で覚えた事を発表してます。

 

公衆衛生の関する資料が壁に貼ってあります。

 

ただ、スラムの支援はまだ十分でなく、サンタンの今後の目標はスラムの学校の更なる発展、環境改善です。

 

「教育環境を整備して、卒業証明書を発行できる学校として登録したい。そのためには教育時間、内容の充実、先生の確保、教材、教室、備品の確保など、まだまだ先は長いけど、必ずやりたい。今、常時スラムで教えている先生は2人で、1日2時間しか教えることができていないけど、もっと時間を確保していきたい。トイレを作ったり、石鹸を準備したり、飲料水を準備したり、冬服を確保して、子供達がに勉強に集中できる環境を作りたい。今は水がなかったり、冬は寒すぎたりして、集中できる環境でないので。もっと資金を集めて、計画的に教材をそろえたり、人を雇ったりしていきたい」

 

現状はサンタンとジョンが2人で子供達に教えている状況で、人手が足りてません。サンタン、ジョンも週3回・2時間を教えるのが限界です。レインボーチルドレンからも昨年3人のボランティアに授業をしてもらいましたが、教師不足です。定期的に教えることができる人をもっと増やさないとだめです。

 

「あと、もっと安定した資金確保ができるようにしたい。そうすれば、計画的に改善を進めていけると思う。今はスラムツアーも他のツアーも不安定なので、中々計画が立てられない。今後はスラムツアーをもっと繁盛させて、スラムツアーの為にガイドを1人スラムから雇いたい。そうすれば自分はもっとやりたいことをできると思う。あと、旅行会社自体をもっと繁盛させて、スラムの人を雇って行きたい。そうすれば、スラムの人達の助けになる。安定した支援がもらえれば、計画が色々と立てられると思う。」

とサンタンは言ってました。

 

たしかに現状の資金はスラムツアーと旅行業からの収入のみで、十分でないし、安定もしていないです。もっとスラムツアーが繁盛して、連続的にお客さまが来れば、収入も予測しやすくなり、今後の整備計画も立てやすくなると思います。

 

この1年サンタンを見てきました。旅行会社とカフェで自分の生活費を稼ぐのも大変な中、スラムをずっと支援しています。スラムの人達は自由にスラムから抜け出す選択肢がないのです。この人達にもチャンスは平等であるべきです。そのために教育は必要です。スラム出身のサンタンだからこそ、スラムの人達の現状や、スラムの子供達へ教育を与えることの重要性を肌で感じているのだと思います。

まだまだ壁はたくさんありますすが、スラムの改善のために頑張っているサンタンにホント頭が下がります。そして、教育ってやっぱり大事なんだと感じます。サンタンのように教育をちゃんと受けて、大学を卒業して、自分で人生を選択できるって素晴らしいです。そしてそんな人達をもっとスラムから増やしたいです。今後も全力でサンタンをサポートして、スラムの学校、ツアーを改善していきます!!

 


現地駐在ボランティア 三輪真司


🌈サンタンのスラムツアーはこちら🌈

Street Tours Indiaのスラムウォークツアー

ツアーのハイライト

  • スラム区域内の小規模産業および住宅の訪問
  • 主に住民の収入源である鶏肉市場を歩きます
  • 毎日8000個以上が市内へと配達されるチャパティ工場を訪問します
  • ツアー後にチャイを飲みながら感想シェアタイム

<概要>
最も人気のあるこのツアーでは、この美しい世界に新たな希望と光を見ることができる、アジア最大のスラム街にお連れします。私たちと一緒に歩き、スラムの住民たちの生活、日々進行している活動、生活を支える中小企業、スラム街の中の市場、10分ごとに通過する列車、チャパティ工場など、とても興味深い世界を一緒に探索しましょう。

<パッケージに含まれるもの>

  • 英語を話す地元のガイド兼友人(サンタンorジョン)
  • 家族でウェルカムドリンク
  • 私たち全員からの贈り物としてのお土産
  • 集合場所からスラムまでの往復交通費

<メモ>

  • 待ち合わせ場所: RK ASHRAM MARG Metro station Gate no.2
  • 所要時間:2〜3時間
  • 開催時間:午前9時30分もしくは午後2時30分集合
  • 費用: 1人あたり650ルピー(日本円で約1000円)

(ここから先は英語です。希望日時や氏名・連絡先を入力するだけで簡単に予約が可能です。ツアー代金は現地で直接サンタンorジョンにインドルピー現金で支払っていただきます。すべてスラムの学校の運営資金として使われます。)

 

ダラムシャーラ旅行記②教育省訪問(駐在ボランティア三輪)

チベット亡命政府、教育省の訪問。

ダラムシャーラ訪問中の6月10日、チベット亡命政府の教育省をインターンのあおいさん共に訪問させてもらいました。

教育省の訪問、、日本で言うなら文部科学省を訪問させてもらう様なもの。。普通ならありえない。。こんな機会があるなんて、、、正直めっちゃ感謝です!!

まずはレインボーチルドレンともっとも関わりが強い奨学金部門へ行きました。

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Section Head のSonamさん(薄い青の服の方)を訪問し、話を聞かせて頂きました。

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ここが奨学金の管理をしています。

奨学金の支援はレインボーチルドレン等のNGOや個人からとアメリカとカナダの支援があるとのこと。

ニードベースという親の居ない人、片親の人など学校に行くことが難しい状況に居る人を優先して奨学金を支給するやり方をとっています(反対がメリットベース)。

奨学生が奨学金を継続して受け取るには一定以上の授業の出席率と成績をクリアしないといけないそうです。そして学生達の成績をまとめ、毎年ステイクホルダーへ提出しています。この成績レポート提出がステイクホルダーから資金を受け取る条件にもなっています。

今現在、1000人程度の奨学生がいるそうです。女性の割合が多く、真面目なのも女性が多いそうです。たしかに、自分のこの1年色々会ってきたレインボーチルドレン奨学生も女性の方が真面目な人が多かったと感じました!!

ちなみにチベット社会におけるジェンダーバランスは均等だそうです。うちらが訪問した教育省もほぼ女性でした。大臣も女性でした。これはすごいと思いました。インドではまず見ないし、アジア、アフリカの政府機関の人達も男性が半数以上だったので、このチベットのジェンダーバランスの進み具合はすごいと思いました。。

現状の奨学金制度の課題は資金だそうです。資金源はドナーからで、チベット学生が大学を卒業するためには最低3年継続して支援が必要なので、この支援を継続してもらう事が最大の課題とのことです。

確かに、亡命政府だと、税金とかないかも、、あってもそんな多額な資金は集められないだろうな、、と思いました。あらためてレインボーチルドレンの活動が奨学生にとって、非常に大事だと感じました。

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その後、奨学金部門スタッフのSangayさん(赤い服の人)が忙しい中、教育省を一通り案内してくれました!!!

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教科書作成部門、Counseling部門、Academic部門と案内してもらいました。

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そして、、、なんと!!!教育大臣(下の写真の方)にも、面会させて頂きました!!! なんかもうめっちゃびっくりしました。

大臣は元の学校の先生で、大学でマネジメント等も経験してから、亡命政府に入り大臣になったそうです。とても良い感じのひとでした。

大臣から教育省の今のビジョンについて、話を聞かせてもらいました。2つありました。

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1つは、海外に散ったチベット人へチベット語・文化の教育機会の確保すること

海外に居る人達は学校やコミュニティ内でチベット文化を教わる機会がないです。なので、彼らはチベット文化を忘れていってしまう。だから、土日などにチベット語の授業をする。コミッティー(集会)を作って、チベット文化に触れる機会を作る。チベット人の集まるコンファレンスやワークショップをオンラインで実施して、世界中のチベット人とつなげる。といった事を計画しているそうです。

2つは、インド・ネパールにあるチベット人学校で新しい教育ポリシーを実践すること

そのポリシーは現代の教育(西洋、インドの教育)と伝統的な教育(チベット古来の教育)の融合です。ポリシーは作成済みであり、その実践を今勧めているそうです。

そのポリシーは

・教育は知識だけを得るのではなく、よき人になるためのものという考え。

・Secure ethnics⇒おもいやりや、話し合いを重要視する考え方。(この言葉はマクロードガンジの中でも見ました)

・まずはチベット語しっかり教える。英語はClass4(9、10歳)から教える。

・チベット仏教の考え方を指導する

といったのがあるそうです。

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教育大臣から、こんな話しを聞けるなんて感動でした。忙しい中、我々ボランティアに時間をとってくれるなんてすごい、器のでかい人なんだなと思いました。感謝でした。

ダラムシャーラ訪問で感じたことは、-ダラムシャーラの人はチベットの文化を守ることと知ってもらうことを大切に考えている、と感じました。マクロードガンジで会った元レインボーチルドレン奨学生も、サラ大学に滞在していた学生も、自分達のチベット文化を大事なことと考え、チベットの言葉や歴史を学び、それを後世に伝えることを考えていました。他にもチベット文化に関する本を出版し、チベット文化をアピールしてました。

そして、ここ教育省の方々も自分達のチベット文化を守るような教育を進めているなと思いました。

チベットの人達は自分達の国がなく、自分達の言葉、文化、歴史を学ぶ機会も限られてる状況です。なので、チベットの人々は自分達の社会の存続の危機を感じていて、それを守っていく事、広めていく事が重要で、切実な課題だと感じている、と感じました。日本に住んでいて、人口が1億以上いて、しっかり国が存在している僕らからはちょっと想像できない状況なんだと感じました。

インドやアフリカで非衛生でインフラの整っていない中で生活し、教育や医療を十分に受けられない人々が居る国。独裁政権の中でまともに情報が得られず、発言もできない中、生活が苦しく、家族を助けるために国外に脱出して、国外から家族を支えている人々が居る国。

など色々な人、国と会って来ましたが、チベットの人達もまた違った困難にぶち当たっている人々だと感じました。

チベットの人達にとってまず大事なことは、チベット人達がこの世界にいることと、この状況を世界の人に知ってもらうことと思います。

僕にもチベットの人達の状況を広めていくことはできます。これからもここインドからチベットの方々のこと、伝えて行きたいと思います。

ダラムシャーラ旅行記(駐在ボランティア三輪)

 

かなり前の話しなのですが、、6/7-10とダラムシャーラへ行ってきました。

ダラムシャーラはチベットの政府機関があるところです。そして雰囲気もインドとは別世界の良いところです。長らくインドを旅行、滞在している人がインドを忘れたい時は最適な場所です!!

 

ダラムシャーラへはバスで行きました。デリーを22時に出発、着いたのは11時ごろでした。最後の3時間はひたすら山道を登ります。


ダラムシャーラ訪問の目的はチベット政府の教育省との面談とレインボーチルドレンの元奨学生との面談です。短期ボランティアで来ていたあおいさんと訪問しました。

ですが、目的であるチベット教育省とレインボーチルドレンの元奨学生についての話はまた別で書きます。今回は旅行記のみ(笑)

 

ダラムシャーラでは元レインボーチルドレン奨学生のTenzin Namdolさんにいっぱい案内してもらいました。Namdolさんは今はサラ大学で講師をしています。

 

 

ここがマクロードガンジ。チベット難民の人達が生活している場所であると同時にインドの避暑地、観光地です。露店がいっぱい並んでます。この時期は観光客でいっぱいでした。6月の始め、デリーは45度超える高温です。一方ダラムシャーラは30度近くでとても快適。多くの人が来ていました。



これはマニ車、これを回すとお経を唱えたのと同じ効果があるそうです。デリーのMajnu ka tillaにもありますが、こっちの方がサイズがでかいです。

そして、標高の高いとこにあるので眺めが、景色がいいです!!ヒマラヤも見れる??

こんな山の中にできた街なので、こういった道があります。こういうの好きです。

チベットの文化を守る活動も色々見られます。

ダラムシャーラのご飯おいしいです!!中華料理に近くて、日本人にとっては好みです!!

今回はホームステイさせてもらったので、家庭のご飯を食べれました!うまかったです。



チベット料理といったらモモ。これもうまいです!

朝ごはんに出てきた、バレ。チャパティによりもふっくらしてて美味しかったです。

チベット仏教の寺も見にいけます。毎朝お経を唱えててその中を見学とお祈りに行けます。また、予約が必要ですが、ダライ・ラマにも会えます!!!!(ただ、予約の数はいっぱい。かなり前から予約しないときつそうです。。)

ノルブリンカ。

チベットの文化、伝統技能を伝え残していくために作られた、技能学校、博物館、工芸品販売店を合わせた場所です。伝統工芸品が見ることでき、歴史、文化を知る事ができて面白いです。



Namdolさんが丁寧に文化、歴史について教えてくれました。

なぜか途中からインドの人も混ざり、ガイドになっていました(笑)

 

 

帰りは飛行機で帰りました。空広い!!空が青い!めっちゃ気持ちがいいです!!



ダラムシャーラはいいところです。チベットの人達は雰囲気も日本人に近いので、街を歩いていても何かほっとします。景色も良くて、食事も美味しいので、サイコーです。皆さんにもぜひ行って欲しいです!!

 

(教育省訪問レポートへ続く)

 

奨学生のその後レポート。Pema Bhutiさん(3期生)

 

今回は元奨学生(卒業生)のPemaさんに会いました。

ペマさんは2018年春に大学を卒業するまでデリーの医療系の大学で勉強していて、2014-2018間のレインボーチルドレンの奨学生ミーティングに何回も参加してたり、ネパールでのプロジェクトのきっかけになったりと、とってもレインボーチルドレンと繋がりが強い学生です。詳しくは奨学生レポート(http://rainbowchildren.holy.jp/archives/7665)を見て下さい。


卒業後、PemaさんはVihar州で看護師(助産師)として働いてます。インドの政府とNGOが実施しているプログラムで働いています。Vihar州では安全に出産できる確率が低く、母子が危険がさらされることが多いそうです。そのため、Vihar州の母親たちが安全に出産できるように、Pemaさん達がVihar州内の看護師を指導しています。このプログラムではチベット人はPemaさんだけで、他はみんなインド人です。

 

「来週、帰ったらすぐ、看護師全員が集まるミーティングあるんです。」

「このプログラムはうまいっていて、他の州でも実施することになるかもしれません。」

「Vihar州内の30のDistrictに看護士師を各2人派遣して、60人の看護師が働いています。」

「Safe delivery っていうアプリを使ったり、他にも色んな教材を使って安産のための教育をしています。指導レポートを書いたり、大変です」

話していて、なんかとても充実して仕事をしているんだなと感じました。

 

日本の援助で実施している似たようなプロジェクトを他の国で見たことがありますが、インド自身でこういったことを実施しているのを聞いてすごい!!と思いました。そしてインドの社会問題を解決する活動に貢献しているPemaさん、すごいと思いました。

 

将来的にはチベット政府の保健衛生部門に所属して、チベットの人々の保健衛生関係を改善していきたいと思ってるそうです。

 

 

レインボーチルドレンについても

「レインボーチルドレンには感謝してます。レインボーチルドレンのおかげで今の私はここにいることができてます」と言ってくれました。

 

こんな素晴らしい活動をしているPemaさん、これからも頑張っていって欲しいです!!

 





Facebookページでは動画でこのことを紹介しています。こちらもご覧ください。

奨学生FILE. Tenzin Dasel(6期生)

 

Tenzin Dasel さんはJNUの修士2年生です。今まではデリー大学の学生ばっかりでしたが、今回はJNUの学生です。JNUはJawaharlal Nehru Universityの略で、インドの初代首相Jawaharlal Nehruさんの名前をつけた大学です。

Tenzin Daselさん。とJNさんの銅像

 

今回は大学構内で話を聞けました。僕も協力隊時代にタンザニアの大学で講師をしていたので、大学には興味があるんです(笑)。

JNUは非常に大きい大学で、入り口から講義棟まで行こうとすると、20分くらいかかりそうでした。大学内は緑が多く、静かで、まるでデリーにいる気がしない、大学外部の喧騒が嘘のように静かで良いところでした!大学内に学生の寮や職員の社宅もあります。さらに食堂や食料品・日用品のマーケット、理髪店も何でも揃っていて、大学内で生きていけると感じました。

 

Tenzin Daselさんも「食料もここで買えるので大学外部に行くのは稀です。」と言っていました。こんな静かで落ち着ける処なら、外部には中々行かないなーと思います。ほとんどはインド人の学生ですが、外国人留学生もいるそうです。ヨーロッパの人や韓国人、中国人が多いそうです。確かに大学内を歩いている時に、東アジアの顔の人をたくさん見ました。日本人も少しいるそうです。

 

Tenzin Daselさんの専攻は韓国語です。linguistic、literature、韓国の文化、歴史の授業があります。授業では、記事を翻訳したり、韓国の歴史、文化について、学生同士で議論したり、レポートを書いたりしています。次のセメスターでは卒業課題があり、自分でテーマを決めて、それについてレポートを書きます。今考えているトピックは韓国とチベットで似た語り歌のスタイルがあるらしく(1人が太鼓を叩いて、もう1人ストーリーテリングする?)この語り歌の共通点と差異について調べようと考えているそうです。「毎月テストがあるし、期末も試験があり大変です。」と言ってました。

またE-classというのがあり、韓国にいる教授が遠隔でリアルタイムで授業をしてくれるそうです!!コーセラとかは聞きますが、遠隔でリアルタイムで授業受けれる、、そんなシステムがあるなんて凄いと思いました。

学部もJNUで韓国語を専攻し、その頃は韓国語のWriting, Reading, listening, speakingを勉強していました。



「授業後はジョギングをしています。あと宿題をします。料理が好きで、夕食は自分でチベット料理を作って、週末はインド料理なんかも作っています。食料品は大学内のマーケットで買います。」

 

JNUでチベット人のユニオンがあり、年2回交流会?みたいなものがあるそうです。チベット料理を作って、チベットの伝統の服を着て、チベットの楽器を演奏するそうです。

他にもインド全土からチベット人が集まり、インド人、チベット人の有名な人から、現在の法律、政治体制を話しを聞き、今チベット人がぶつかっている課題を共有して、解決策を議論する会議やワークショップをJNUで開催してるそうです。Daselさんはその会議のオーガナイザーの1人だそうです。

こういったチベット人同士が交流するためのイベントがあるのは凄いと思いました。難民としてインドにいるからこそ、こういったイベントを開催し、自分達の文化を確認したり、チベットの人々の状況を改善していく活動をみんながしているだなと、、思います。

Daselさんは卒業後、韓国かインド系企業で韓国語の翻訳、通訳家として働くつもりです。DaselさんはIC(インド政府からチベット難民に発行される身分証)を持っていて、これがあれば、インドの民間企業で働けるし、一部の外国にも行けるそうです。その後はチベット仏教の修道院でチベット仏教について勉強し、最終的にはチベット仏教の僧侶達の言葉を正しく韓国の人々に伝えられる翻訳・通訳家になりたいそうです。

「ダラムシャーラにいた時、多くの韓国人が寺院を訪問し、話を聞いている場面を見ました。でも単に通訳できている人はいても、双方の文化、考え方を理解して正しく通訳できている人はいないのではないかと感じました。私はチベットと韓国文化を深く理解して、正しくチベット仏教を韓国の人々に伝えられる存在になりたいと思っています、こうすることでチベット文化に貢献したいと思っています。」

 

Daselさんは、8歳の時にチベットからインドへ亡命してきました。Daselさんがより良く勉強、生活ができるよう、家族が送りだしたそうです。家族はみんなチベットでDaselさんだけがインドに来ました。こちら(インド)に親戚もなく、亡命してからはTCV(チベット子供村:チベット人学校のひとつ) Gopalpurでずっと生活をしてきました。「私がTCV Gopalpurへ通っていた時は同じような境遇の人がたくさんTCVにいました。最近はチベットからインドへ亡命してくる人はほぼ皆無で、元々インドで生まれたチベット人(二世三世)がTCV Gopalpurに多く通っています。」

 

「亡命してくる時も苦難なくこっちに来れましたし、小さい頃はTCVで友達と一緒に楽しく生活してたので、何の問題もなかったです。大きくなるに連れて、自分の状況の大変さを理解してきましたが。。。」

「両親とは大学1年生の頃、初めて話をできるようになりました。それまでは携帯がなかったので、連絡が取れなかった。今は毎週土曜日が家族と話しをする日です。」

「できるだけ早く、チベットを訪れ、両親に会いたいなと思ってます。将来に何があるかわからないので。」

 

Daselさんには、チャイとサモサをご馳走になりました。「ここの食堂のチャイはとても美味しいんです!」とめっちゃ薦めてくれました。JNUの中も案内してくれました。

帰りは入り口まで送ってくれました。そこにたどり着く道中もJNUの施設について、いっぱいガイドしてくれました。ありがたかったです。。

頼れる家族がインドにいなくて、会えない中で、言語のエキスパートになるべく、勉強を頑張ってる。さらに自分がチベット文化に貢献できることを考えながら、頑張っている。

ホント、頭が下がります。スゴイ人でした!

 

話しを聞かしてくれて、ホントありがとうございました。僕も頑張ろうと思いました!!

 

 

奨学生FILE. Tenzin Dhondup(6期生)

 

今回話を聞いたのはTenzin Dhondup君です。デリー大学のRamjas Collegeで歴史を専攻しています。

「歴史の中でも恐竜時代のことが好きです。旅行も好きなので、様々な場所で化石を発見できたらいいと思います。将来は歴史の先生か講師として、歴史に携われる仕事をしたいと思ってます。」

 

Dhondup君はTenzin Lhundup君の親戚です。

またLhundup君、Tenzin Passangさん、Tenzin Wangden君と高校の同級生。

そして、Delek Wangyal君と同じ大学です!!

、、、と以前に話を聞いた学生達と色々繋がりがありました!!

なので僕と会った時、「Lhundupから話を聞いてます」と言ってて僕のことは知ってました(笑)。

 

Tenzin Lhundup君と同じく日本のマンガ、アニメが好きで、ナルト、ワンピース、刃牙、黒子のバスケ等を見ています。

 

「Lhundupは音楽屋で、僕はスポーツマンです!サッカーとバスケットボールをしています。さっきまでジムに行って体を鍛えていました。サプリメントも取っています」

Lhundup君もやってましたが、体を鍛えるのはどこの国の人も好きなんだなーと思いました。タンザニアの人も筋トレをやっていたのを思い出しました。Dhondup君、、、確かにガタイが良いです。

 

「休日はサッカーやバスケをしたりTVゲームをします。TVゲームはサッカーゲームをやっています。」

「小学校の頃からサッカーをずっとやっています。ポジションはCBです。高校の時はキャプテンやっていました。州の選抜に選ばれたこともあります。今、大学の授業後はサッカーをやっていて、週末は試合です。負けた方がグランド代を支払うルールなので、みんな勝ちに行きます(笑)。あと今年、もしかしたら僕はチベットのサッカー代表に入れるかもしれないです。」

 

―“すごい!!!じゃー、もしかしたら、海外のプロリーグで活躍できるかも”と聞いたら、、、

「僕達はパスポートを持ってないので、プロリーグには参加できないです。インドのプロリーグに出場するにも市民権が必要なので、難しいです。僕達は働きながらサッカーするしかないです。。」

と言われびっくりしました。




「サッカーワールドカップは国を持つ人が参加できる大会です。僕達は国がないのでチベット代表としてワールドカップには出れないです。しかし国を持たない人たちが集まって、大会を開いています。もし代表に選ばれたら、この大会に参加できて、海外に行けるかもしれないです。」

国を持たない人達で開催するワールドカップの話は聞いたことありましたが、、直にその話を聞くとは思わず、、びっくりしました。

 

「地元はBir(Himachal Pradesh州) です。家族は父母、祖父、妹がいます。地元に帰っているときは、ツアーガイドみたいないことしてます。僕の地元Birではパラグライダーが有名です。ぜひ来て下さい!!ガイドします」




サッカーはどんな人にもチャンスを与えるスポーツだと思ってました。南米やアフリカの貧しい人たちがサッカーで成功を手にする話を聞きます。アフリカにいた時、サッカーで成功しているエトー、ドログバは国に関係なく、アフリカの人々の人気者、希望、英雄でした。どんなに貧しくてもサッカーは世界中の人にチャンスを与えてくれるもの、と勝手に思ってました。でもチベットの人はパスポートがない、海外でプロサッカーできない。ワールドカップに参加できない。チベットの人々の困難をあらためて感じました。

でもDhondup君は元気で、ガタイのある(笑)学生で、サッカーを楽しんでいました。是非代表に選ばれて、活躍して欲しいです!!すごい良いガタイをしてたので、良いCBだと思います!!

 

 

奨学生FILE. Tenzing Dechen(6期生)

 

Tenzing Dechenさん。とても流暢な英語で、たくさん語ってくれました。デリー大学のGargi Collegeの2年生で英文学を勉強しています。Gargi Collegeは南デリーにあります。チベット学生寮から通うと遠いので、別のアパートから通ってます。

「英文学ではルネッサンス時代等の古典英文作品を読み、その作品の重要な点、その時代背景などを勉強します。自分で詩を考えて、学内雑誌に投稿するというワークショップもあります。1年時は一般教養として政治学と心理学も取っていました。私はこの英文学をあまり深く考えずに専攻しましたが、実際に専攻すると、英文学は自分で著者の考えることや背景など深く調べていくことが必要だとわかりました。私はこの深く調べる活動が好きで、自分に合っていると感じています。今大学ではストライキが起きてます。講師が講義をボイコットする時があり、講義が一日ない時あります。」

 

「私はMussoorie出身です。家族はみんな元気で、曾祖母は今96歳です。兄弟は弟1人と妹3人います。高校はチベット人学校ではなく、Mussoorieのイングリッシュスクールに通っていました。授業はチベット語でも、ヒンドゥー語でもなく、英語で行います。インド人も私達チベット人も英語を使います。なので、私は英語が上手にしゃべれます。」



「卒業後は修士でジャーナリズムを勉強して、将来はジャーナリストになりたいです。時事問題を扱っていきたいです。インドでは犯罪が多いです。これらの問題について色々と調査していきたいです。」

 

「1年生の時はイベント企画・運営などをするサークルにいましたが、今は忙しくて入っていません。休日は絵を描いたり、本を読んだりして過ごしています。あとたくさん寝ます(笑)」

 

「前回の長期休みではNDTV(インドのテレビ局)でインターンシップとして働いていました。ファッションスタイリストをしてました。テレビ出演者の服を買いにショッピングモールに行っていました。NDTVの人々がどのように仕事をしているかを体験することができました。将来的にこの業界で働きたいので、とてもいい経験になりました。ただ、今は時間がなくできません。データ入力など、家でもできるインターンシップを探しています。あと貧困層の支援をしているNGOでインターンシップをしたいとも思っています。私は時間を大切に使いたいです。なんとなく過ごすのではなく、人を助けるなど、色んな経験をしたいです。」




Tenzing Dechenさん、他の学生とはまた違った雰囲気の人でした。良い意味で学生らしくない、社会人みたいな人でした。イングリッシュスクールやインターンシップなどを経験しているからかなと思いました。

「日本に行きたい」と言ってました!!ウェルカム(笑)!!




今回はMajnu ka tillaのLhasa coffee houseで話を聞きました。ただ、入り口の看板は違う名前だったのでTenzing Dechenさんは迷ってしまってました(笑)。