奨学生FILE. Ngawang Wangmo(6期生)

Ngawang Wangmoさん。彼女はデリー大学のIndra Prasth colleageの2年生です。

専攻は心理学!

人の心理、人間の脳の働き、行動学などを学んでいます。

、、、と言われても講義内容がよく分からないので、あれこれ質問していたら、

「一言で言えば、、、、“人”について学んでいるんですよ」

と教えてくれました(笑)。

「大学卒業後は修士に進み、教育心理学を学ぶつもりです。その後はチベットの教育機関で働きたいと思います。チベットの教育を良くしたいです。教育心理学を用いて、より良い教育体制を構築したり、教育心理学を活用した生徒の指導方法を先生に教えていきたいと思ってます」

チベットではまだ心理学を活用した教育の実績はなく、彼女がやれば、チベット教育の中で初となるそうです。

「中学、高校にいた時、チベットの教育体制はもっと改善していかなくちゃいけないと感じていました。それを担任の先生に相談すると、今学んでいるこの心理学について教えてくれました。それで私はこの学科を専攻することに決めたんです。」

「現在、私達の国はありません。インドで難民として生きています。今までと違うことをして、色々と変えていかないといけないと思っています。そうしないと国を持つ機会を失くしてしまうと思っています。」 

「現在の教育は試験や知識が重要視されすぎていると感じています。もちろんこれらも重要ですが、それだけではないと思います。就職する時も学歴だけでなく、面接で人物面を判断しています。試験に必要なことを教えるだけでなく、考え方やコミュニケーション手法等も教えるべきと思っています。」

「私たちの代表ダライ・ラマも言ってました。“賢いとか、大学卒、教授、エンジニアであることが価値あることではなく、価値あることは{良い人間、良い心}であることです。”と私はこの言葉に影響を受けました。私はこの考え方を教えていきたい、教える教育体制を作りたいと思っています。」

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たくさん語ってくれました。「私はちょっと変わってると言われます(笑)」

「昔の人に比べると、私はとても幸せで恵まれていると感じています。今は奨学金のおかげで、大学へ行ける人が増えましたが、昔は多くなかった。高等教育を受けようとしても、財政的な問題であきらめるしかなかった。

私は小さい頃から親元を離れて、小学校に通っていました。何百というチベットの子供達が小さい頃から親元を離れ、学校に通っています、このことを大学の心理学の先生に話すと驚いてました。先生は小さい子供と親が一緒にいることの重要性を心理学的な面で知っていますので。でも寮の人達や先生たちが良くしてくれたので、私は幸せでした。

兄はカナダへ出稼ぎに行っています。私の家族が住むArunachal Pradesh州は貧しい州なので、働く機会が多くなく、仮に働けても暮らしていくのに十分な給料は中々手に入りません。なので、チベット政府とカナダ政府が協力して、Arunachal Pradesh州のチベット人がカナダで働けるようにカナダ政府が手配するという制度があります。それで兄はカナダへ行っています。兄は自分がカナダでどんな仕事をしているか私に教えてくれません。でも家族に、そして私に毎月お金を送って、私達を支えてくれています。

小さい頃から働かずに済み、大学に行け、勉学に集中できている私は恵まれていると思います、感謝しています。その中で、私はSNSやネットからチベットの人々の現状や様々な困難について聞きます。そうするとやはり、私は私のチベット社会へ貢献したい、何かをしていきたいと感じます。なので、私はチベットの教育体制を変えていきたいと思います。」

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今回も Majnu ka Tillaで話を聞きました。チベット難民の生活する場所です。
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「他の学生は喋ってないかもしれませんが、私が語った想いは他のチベット学生も同じです。学生同士議論したりします。」

小柄なNgawang Wangmoさんですが、、、語る言葉、想いは真っ直ぐで、力強かったです!!


奨学生FILE. Tenzin Rain(仮名/6期生)

※自身で亡命してきた奨学生であり、本人および家族に及ぶリスクを回避するため仮名としています。また写真も正面写真でないものを使用しています。

Tenzin Rain君(仮名)はデリー大学で勉強している学生です。見た目ちょっとかっこいい学生って感じでした(笑)
彼は大学の学生寮ではなく、デリー北部にあるチベット人の集まるMajnu ka Tillaで生活をし、そこから大学へ通っています。

彼は現在、デリー大学の〇△× collegeの2年生。政治学を勉強しています。

行政、インドの法律と権利、国際関係論などの科目を勉強中です。

将来の夢は、「将来のことはわからないけど、、」と言っていましたが、政治の指導者、弁護士もしくは学校の先生になることです。

「指導者になって不平等をなくしたい、ジェンダーやチベットの人々の境遇を改善したい。」

大学卒業後はそのまま、修士・博士をとるために大学院へ進学を考えています。日本ではあまりが馴染みがないですが、インドやチベットで指導者の立場になるには博士の資格があった方が良いらしく、博士の資格所得を目指しています。

ちなみにチベットで人気の職業は政治関係の仕事と宗教家、医者だそうです。

エンジニアはチベットの人たちにとって馴染みがないこともあって、あまり人気がない職業です。エンジニアの自分としてはちょっと残念でした(笑)。

家族は父、母、兄1人、姉2人、弟1人、妹2人の家族。「俺はミドルだ」、と言ってました。

ただ、今はおじさんと2人暮らし。Tenzin君の家族はチベットにいます。
Tenzin君だけが12歳の時におじさんを頼ってチベットからインドへ亡命してきたそうです。

その時の様子を話してくれました。
「エージェントを使って亡命してきた。最初は同じような亡命者がたくさんいたけど、途中で何人か見つかって結局残ったのは半分くらいだけだった。追っ手に見つかり、銃撃されたりもした。1人は撃たれて死んでしまった。小さい子達はほぼ追っ手に捕まり、チベットに返されてしまった。俺は運がよかった。一緒に亡命しようとした年上のいとこがいて俺を助けてくれた。ただ、そのいとこは結局捕まってチベットへ戻されてしまって、今は連絡がつかないんだ。」

今は家族と連絡とれてるのか、聞いてみたところ、
「たまには連絡が取れていて、電話で話したりする。ただ情報は管理されているので、話せないこともいっぱいある。」
「兄は自分と同じようにインドに亡命しようしたが、失敗して捕まってしまった。今は、政府の管理下に置かれているので、連絡が取れない」と言ってました。

おじさんも家族はチベットにいるので、インドではおじさんとTenzin君の2人暮らしです。おじさんはインドに亡命後、デリーで自分で商売を始めて、様々な雑貨をMajnu ka Tillaで販売しています。Tenzin君もおじさんの商売を手伝っています。

Tenzin君のおじさんのショップ。夕方はこの店を手伝っています。

こんな経験もあり、Tenzin君は政治の指導者になりたいと思っています。不平等をなくし、事実に基づいた政治をしていきたいという想いがあります。「事実に基づいた政治が大事」と言ってました。

普通に話してるだけでは、こんな大変な経験をもっているとはわからない、かっこよくて、明るい学生だったので、話を聞いたときはかなりびっくりして、言葉も出せなかったです。でもたくまし生きているんだなと感じました。

当たり前ですけど、、、政治って大事だと思います。特に発展途上国では貧しい人が多くて、生活が余裕ないので、政治によるちょっとした変化で、人々の生活が振り回されやすいと思います。
こんな経験と想いを持っているTenzin君なら、良い政治を作ってくれると思いました。政治をもっと学んで、良い指導者になっていって欲しいなと感じます。

スラムから脱出する機会を作ることができる教育~現地スラムレポート

 

こんにちは!!現地ボランティアの三輪です。

インドに来てもう5ヶ月経ちました。。あっという間に日々が過ぎていきます。

インドのこと、、いろいろと書きたいことがありますが、この前、レインボーチルドレン元奨学生のサンタン君に彼の出身地のスラムを案内してもらいました。なので、今日はスラムと、サンタン君の現在の活動について紹介したいと思います。

右がサンタン君。左はジョン君、いいコンビです(笑)

写真の右側の青年がサンタン君。レインボーチルドレンのホームページにも掲載されている青年です。
サンタン君はデリーのスラムの出身です。


このスラムには田舎で生活できない人が集まって来ています。年々大きくなっているそうです。

スラムにも電気や水はありますが、スラムの人々には料金は支払うことはできないので、違法接続です。

スラム内にもチャイ屋さん、食堂などはありました。スラムの人々向けです。

スラムの食料品売り場。スラム独自の流通ルートがあるそうで、他の場所よりも安い値段で売買されているそうです。

こちらは鶏肉屋のお兄さん。子供の頃、貧しくて田舎では生活できなかったので、親戚を頼ってこのスラムに来ました。学校には行かず8歳の頃から13年間ずーっと働いています。

スラムにも食料品などの生活必需品が買える状況にあることはびっくりしました!!でも衛生状態は良くないし、電気、水は違法接続だし、非正規に住んでいるので、十分な行政サービスは受けられないのだろうなと感じました。病気になったり、豪雨などの災害が来たりしたらたちまち生活が苦しくなる、余裕のない生活をしています。

このスラム出身だったサンタン君、レインボーチルドレンから奨学金を得て大学院に通い、無事卒業。今は自分でStreet Tours Indiaという旅行会社を起こして働きながら、自身の出自であるスラムの支援をしています。

サンタン君達の会社「Street Tours India」のオフィスはメインバザール内にあります。

「Street Tours India」の名刺

サンタン君がしているスラム支援の1つがスラムツアーです。

これはスラムに興味がある人達にスラムを見学してもらうもので、スラムに興味がある人にとっては非常にいい経験になります!!お客さんは日本人、西洋人など色々な国の人が来ているようです。サンタン君はこのスラム出身なので、スラムの人々も好意的で、安全に、詳しく案内してくれます。

今回の写真はこのスラムツアーで撮影しました。サンタン君がいなければ部外者はスラムには入れない、スラムの写真を取れない。とサンタン君は言ってました。

スラム支援しているスラム出身のサンタン君。当たり前ですが、子供達に大人気です。

スラムツアーは毎日やってます。料金はスラムの人々の支援活動資金に当てられています。

http://streettoursindia.com/
詳しくは↑のウェブサイトを見て下さい!!

 

もう1つの支援として、サンタン君はスラムの子供達の教育を支援しています。スラムには学校に通えていない子供達がたくさんいて、その子達のために英語、算数などを教えています。

スラムの子供達。多くの子供達はスラムで生まれ、そのままスラムから抜け出せずに生きていく子が多いそうです。この子達は明るく、元気でしたが、そうでない子もいます。写真は撮ることができなかったですが、死んだ目をして、13-15くらいの年齢の子でクスリをやっている子もいました。スラムにはそういう部分も勿論あります。

サンタン君は自分自身がきちんと教育を受け、大学に通い、仕事を得て、スラムから抜け出せたように、他の子供達にも教育を受けてもらって、スラムから抜けだして欲しいと思ってスラムの子供達の教育を支援しています。

ただ、現状はまだまた課題がいっぱいです。教材、ノート、文具など授業をするための環境が十分ではないです。スラム内には教室もなく、青空の下で授業をしています。

そのため、現在(2018/12/26から)、この教育環境の改善のため、レインボーチルドレンの元ボランティアの黒澤君がクラウドファンディングを始めています。


https://readyfor.jp/projects/18226
もし宜しければ皆様のご支援を頂ければ幸いです。

サンタン君の頑張りにはホントに心を打たれます。奨学金を受け、大学に通い、仕事について、スラムから脱出。そして、自分が育ったスラムのために、様々な行動を起こしているサンタン君。

サンタン君のような人が増えることが理想だと感じました。

スラム出身の人がスラムから脱出する機会を作ることができる教育。

教育の支援は続けていかなくてはならない。と感じます。

 

奨学生FILE. Kunga Tsomo(6期生)

 

今日はKunga Tsomoさんに会ってきました!

彼女はデリー大学のMiranda House collegeで勉強しています。専攻は地理学と政治学の2つをとっています。「入学時、どっちとも興味があって、1つには絞れず、2つの科目を専攻しました。」と言ってました。デリー大学では2つの専攻を学ぶことができるそうです。修士になると1つしかダメみたいですが。

地理学では各国・各地域の年齢別、男女別の人口構造だったり、地形や地質等について学んでいます。政治学の方では、人権、政治の歴史、インドの政治、選挙の仕組み等を学んでいます。

 

Kungaさんは卒業後は修士に進むことを考えています。修士に進んだら、政治学を選んで勉強していくつもりです。「政治学の方が興味があるし、将来のことを考えると就職の機会が多い政治学の方を学んでいきたいと思う。」と語っていました。
可能ならば奨学金を得てアメリカやイギリス等の海外の大学へ留学したいとも思っています。

その後、Kungaさんの将来なりたいものはたくさんあり、びっくりしました(笑)。

「まず、30歳まではスチュワーデス、その後は大学の講師、そして最終的に政治関係の仕事につきたい!!」

「昔はモデルになりたいと思っていたけど、私は身長高くないので難しいかなと思う(笑)。スチュワーデスになら身長が低くてもなれるので、スチュワーデスになりたい。その後は講師になりたいと思う。私は小さい頃から人に何かを教えること、人を導くことが好きだった。小中学校でもよく友達に物事を教えていた。インドか海外の大学かわからないけど、政治学の講師をしたいと思っている。そして経験を積んでいき、40~50歳くらいになったら、政治関係の仕事につきたい。チベット国の権利を少しでいいから取り戻したいと思っている。チベットに恩返しをしたい」と言ってくれました。

Kunagaさんの父親がインドでの市民権をもっているのでKungaさん自身も市民権を取れる可能性があるそうで、そしたらインドの大学で働けるそうです。

彼女の家族は父母と弟の4人家族。家族はHimachal Pradeshに住んでいます。彼女の祖父母がチベットから移住してきて、彼女の父母、彼女自身はインドで生まれました。仲がいいみたいで、「弟とはよくケンカしてました(笑)」と語ってました。

今回もMajanu ka Tillaのカフェで話を聞きました。

Kungaさんは日本についても少し知っていて、日本について良いイメージを持ってました。「日本はとてもきれいな国だって聞いています。デリーの川はごみや汚染だらけだけど、日本は清潔にしていて、川にもちゃんと魚がいると聞きました。」、「世界で危険な国ランキングでインドは1位、日本は1番安全と何かで知りました。インドではしょっちゅう小さなケンカが見れます。昨日も地下鉄に乗っていたら、インドの人同士がケンカしていました。これがインドの日常です。でも日本は安全と聞いています。」

Kunga さんの夢。「講師になりたい!」と書いてくれました。

「アルバイトもしたいと思ってるけど、今は両親に勉強に集中しろと言われ、やっていない。修士になれば専攻も1つだし、時間が作れると思う。社会経験のためにもアルバイトしたい。」

とも語ってくれました。色々やりたいこともあるって素晴らしいです。スチュワーデス、講師、そして政府の仕事!!どれも素晴らしい仕事です。講師で経験を積んで、政府の仕事という風に自分のキャリアプランも考えたりしていて、すごいと思いました!

今後、自分とチベット社会のために頑張っていって欲しいと思います。

 

奨学生FILE. Tenzin Lhundup(6期生)

 

Tenzin Lhundup君はデリー大学で勉強している19歳の学生です。

Tenzin君の寮の部屋。身長は175cm程度あります。

家族はダラムシャーラ近くに町に住んでいて、祖父母、父(2二人)、母、姉、妹の8人家族。祖父母がチベットから移住し、今はインドで生活しています。

チベットではお父さんが2人以上いることがあるそうです。「どちらかを“おじさん“と呼ぶわけではなく、2人とも”お父さん”と呼んでいる。2人ともお父さんと思っている」と言ってました。チベットの文化には驚きましたが、良い家族関係みたいでした。

Tenzin君のお姉さんはメイクアップアーティストを目指していて、今は専門学校に通って勉強中です。

Teznin君の家族はみんなインドにいるので問題ないですが、遠い親戚(祖父母の兄弟の家族とか)はまだチベットにいます。「会いに行ったりしないの?」と聞いてみたら、「会いには行けない、チベットに行ってしまったら、インドに戻ってこれない」と言っていました。やはりまだ、簡単に行き来できる状況ではないんだなと感じました。

Teznin君は日本の漫画、アニメ好きです。ドラゴンボール、ワンピース、ナルト、ハンター・ハンター!!他にも格闘漫画好きではじめの一歩、バキとかを知っていました!!テレビでやっていたり、アプリで漫画が見れたりするそうです。
日本語も好きと言ってくれました!アニメを見ながら少し覚えたらしく、「俺はTenzin Lhundupです」と日本語で喋ってくれました。

今の趣味は筋トレ。ジムに通い、サプリメントを取っています。(部屋にプロテイン他、サプリメントの缶が置いてありました。)「高校時代はひょろっとしていたので、体を鍛えたい」。ここらへんは大学生らしいなと思いました。

Tenzin君の後ろの棚にサプリメントが置いてあります。

Tenzin君の専攻科目は政治学。政治論、政治システム、国際関係等を勉強しています。将来の夢は「なれるなら、、」弁護士か、チベット政府でネゴシエーターになることです。

ここインドで弁護士になるには大学卒業後、弁護士になるための専門大学でさらに勉強し、卒業後にシニア弁護士の下で2年間勤務が必要とのこと。ダラムシャーラでチベット人の弁護士になることをTeznin君は考えています。インドで弁護士をやることも選択肢としては考えているそうですが、簡単ではないそうです。

「インドで働くのは簡単ではない。インドにはたくさんのインド人がいて、弁護士になる人も多くいる。その中でチベット人の自分がインドで弁護士となるのは難しい」と言ってました。

10億人以上の人口のいるインドの中で外国人であるTenzin君が仕事を見つけるのは簡単ではないのだろうなと感じました。

弁護士以外の道として、ネゴシエーターを考えています。

「チベット政府で働き、色んな国際会議に参加し、世界中を見て、いろんな経験をしたい」と言っていました。

先日話を聞いたDelek君も同じように政治学を学んで、政府関係の仕事につきたいと言っていました。自分にはあまり馴染みのない政府関係の仕事を考えている学生にもう既に2回も会ったことにちょっとびっくりしました。

インドにいるチベット学生にとってはあまり職業選択肢がないのか、それとも自分の国(政府)に貢献したいから政府関係の仕事に関わるのかな、と思いました。ここで勉強して、将来、Tenzin君がチベットを良くして言ってくれると良いなと思います。

 

奨学生FILE. Nyima Wangmo(6期生)

 

今回はNyima Wangmoさんにインタビューをしました。
Nyimaさんは現在デリー大学の Daulat Ram collegeの2年生。政治学を専攻しています。

他のチベット奨学生たちもデリー大学で政治学を専攻していますが、みんなcollegeが違うので教授や教室・キャンパスは違っていて、一緒に勉強しているわけではないです。なので、Daulat Ram collegeのクラスには留学生は彼女だけです。日本とは違ってちょっとわかりずらい制度ですが。。。
ちなみにこのよう一つな大学に複数のcollegeがあるのはデリー大学とバンガロール大学だけだそうです。

Nyimaさんはここで各国の政治体制、国際関係、行政等を勉強しています。
「授業は月から土の8:30-16:00まであって、宿題、レポートもいっぱいあって大変!!」と言ってました。
大学卒業後は修士・博士を取り、その後はチベット学校の先生になって、政治学を教えたいと考えてます。「チベットの将来のため、子供達の教育に関わっていきたい。」と言ってました。
日本で先生になる人は博士の資格は取らないので、何で取るのかなと思って聞いてみたら、
「チベット人が職を見つけるのは大変で、最近は競争も厳しくなっているので、修士、博士といった資格があった方が有利になるので、取ろうと思ってます」と言ってました。

あと、チベット人がインドの学校の先生になれるか聞いてみたら、「インドの公立の学校の先生になれない。私立の先生なら可能だけど、競争が厳しく、私立学校で働くケースはあまりない」と言ってました。チベット人がインドで働く機会は少なく、厳しい状況なんだなと改めて感じました。

家族は父母と姉1人弟1人で、みんなArunachal Pradesh州(ブータン、中国国境近くのインドの州、チベット系の人が多く住んでます)に住んでいます。

「お父さん、お母さんがチベットから移住してきて、こちらで出会って結婚して私はここで生まれました。お父さん、お母さんは地元で農家をしています。」

Nyimaさんは小学校入学と同時に親元を離れ、Himachal Pradesh州(チベット亡命政府のあるダラムシャーラのある州)のチベット人学校に高校卒業まで通っていました。Arunachal Pradesh州の子供達の多くは勉強のために小さい頃から親元を離れて学校に通っています。帰るのは年に1回程度だそうです。。。。
他のチベット学生もそうでしたが、、、チベット人向けの教育を受けるためには、小さい頃から親元から離れなくてはいけないのは、大変だなと思います。

チベット難民が多く集まるデリー郊外 Majnu ka Tillaという所で話を聞きました。 おしゃれなカフェもいくつかあります!!これはチベットのバター茶。

今、住んでるところは寮でなく今は友達と共同でアパートを借りて生活しています。「最初は料理はできなかったけど、今はモモ、トゥクパなど料理できるようになった。」と得意そうに言ってました!

「今のチベットの現状は良くない。私たちのチベット政府・社会には権利が多くない。将来、何ができるかはわからない、具体的なことはわからないけど、チベットのため、何か良いことをしていきたいと思っています」
と語ってくれました。

良い先生になって、そして少しづつチベットの人々の社会を良くしていったもらいたいです!!

今日は友達の誕生日パーティがあると言ってました!

 

奨学生FILE. Delek Wangyal(6期生)

 

2018年9月9日、奨学生のDelek Wangyal君に会いました。彼はレインボーチルドレンの奨学金でデリー大学に通っている学生です。
彼はインドに北東部にある州で生まれました。お父さん、お母さんがチベットからインドへ移住してきたそうです。小学校の頃から親元を離れ、ダラムシャーラ近くのチベット人学校に通ってました。今はデリー大学で勉強しています。

兄弟は姉2人と兄、弟の5人兄弟で、お姉さんの1人はデリー近くの病院で看護士として働いていて、よく会いに行っていて、先週も会いに行ったと言ってました。

彼の通っているデリー大学はインドでもTOP5に入る大学で、多くの留学生を受け入れています。チベットの学生以外にもアフリカ、中東、ヨーロッパ等、様々な国から学生が来ているそうです。ただ彼のクラスで留学生は彼のみで、他は全てインドの学生の中で頑張っています。「デリー大学のインド人学生は優秀なので、ついていくのが大変」と語っていました。

現在大学2年生、授業は月曜日~土曜日で休みは日曜日のみ、「今はレポートや宿題がいっぱいあり、大変だ!!」。そして、ちょうど学生選挙の時期で「今は大学キャンパスが騒がしい」と語っていました。

Delek君の専攻は政治学。国際関係や民主主義などを学んでいます。大学卒業後はJNUというインドの社会系大学で有名な大学で修士をとって、将来はチベット政府の外交官になりたいと考えています。

Delek君の趣味はサッカーで、授業後はサッカーを楽しんでいます。話を聞いた前日もトーナメントがあったと嬉しそうに喋っていました!!「残念だけど、負けてしまった。。」と言ってました。チベット人でチームを組んでいるそうです。

Delek Wangyal君の生活している寮

サッカー好きな大学生らしいDelek君だと感じましたが、外交官という国にとって重要な仕事をしたいと思っているDelek君の志に驚きました。すごいと思います!!

今回はDelek wangyal君が生活している寮で話を聞きました。
大学から地下鉄で45分の所で、デリー大学のチベット人留学生用の学生寮です。ここで250人ほどの学生が生活をしています。部屋はあまり広くはなく、勉強するときはベットの上に小さな机を置いて勉強していると言ってました。

寮の入り口(チベット学生の寮)

ギターが好きらしく、ベットの近くに置いてありました。チベット音楽を演奏しているそうです。恥ずかしそうにギターを持ってくれました!

ギター演奏

 

新しい駐在ボランティアの紹介です!

 

はじめまして、三輪真司と言います。
現地駐在ボランティアとして、2018年9月よりレインボーチルドレンで活動を始めました。
よろしくお願いします。

簡単に自己紹介したいと思います。
今は、グルガオンというデリーから車で30分~1時間の日系企業の多く集まる地域でエンジニアとして働いています。

今までは、
一般企業で勤務⇒タンザニアで学校の先生。⇒ODAのプロジェクトを実施する会社で勤務。
てことをしてました。
ずっと途上国のための活動をしたいと思い、色々やってきています。インド、ネパール、バングラデシュ、タンザニア、ザンビア、スーダン、エリトリアで仕事をしてきました。
エンジニアが、途上国のためにやれることあると思っています、模索している日々です!!

タンザニアで学校の先生をしていた時の写真。遠くに写っているのが自分です(笑)

インドでも途上国のための活動をしたいとしていきたいと思い、レインボーチルドレンの活動にボランティアとして参加することにしました。
教育は発展途上国の人々にとって、貧困から抜け出す可能性が得れる大事なチャンス。そして世界の多くの課題を解決するための全ての基礎だと思っています!!インドとチベットの学生が教育を受ける機会を得れるように活動していきたいと思います!!

インドとの繋がりは、大学生時代に初の海外旅行で訪れた最初の国がインドでした。その時は3週間くらいでコルカタ~デリーを行った黄金ルートでしたが、衝撃を受けまくりました。と同時に2度と行くもんかと思いました(笑)。

2度と行かないと思っていたのですが、その2年後にすぐに行くことになりました(笑)しかもその時は旅行でなく、仕事で1年半程の滞在でした。旅行の時には見れなかった色んな側面からインドを見ることができました。この時にダラムシャーラへ旅行へ行きました。インドでは異質な光景にちょっとびっくりしたのと同時にチベットの人たちに親近感、安心感を感じました。

そして、今またインドです。今回のインドも日々濃くて、インドは飽きさせない国だと感じています!!

これからインド現地からのインドのことと奨学生レポート等、レインボーチルドレンの活動を紹介していきたいと思います。よろしくお願いします!!