スラムから脱出する機会を作ることができる教育~現地スラムレポート


 

こんにちは!!現地ボランティアの三輪です。

インドに来てもう5ヶ月経ちました。。あっという間に日々が過ぎていきます。

インドのこと、、いろいろと書きたいことがありますが、この前、レインボーチルドレン元奨学生のサンタン君に彼の出身地のスラムを案内してもらいました。なので、今日はスラムと、サンタン君の現在の活動について紹介したいと思います。

右がサンタン君。左はジョン君、いいコンビです(笑)

写真の右側の青年がサンタン君。レインボーチルドレンのホームページにも掲載されている青年です。
サンタン君はデリーのスラムの出身です。


このスラムには田舎で生活できない人が集まって来ています。年々大きくなっているそうです。

スラムにも電気や水はありますが、スラムの人々には料金は支払うことはできないので、違法接続です。

スラム内にもチャイ屋さん、食堂などはありました。スラムの人々向けです。

スラムの食料品売り場。スラム独自の流通ルートがあるそうで、他の場所よりも安い値段で売買されているそうです。

こちらは鶏肉屋のお兄さん。子供の頃、貧しくて田舎では生活できなかったので、親戚を頼ってこのスラムに来ました。学校には行かず8歳の頃から13年間ずーっと働いています。

スラムにも食料品などの生活必需品が買える状況にあることはびっくりしました!!でも衛生状態は良くないし、電気、水は違法接続だし、非正規に住んでいるので、十分な行政サービスは受けられないのだろうなと感じました。病気になったり、豪雨などの災害が来たりしたらたちまち生活が苦しくなる、余裕のない生活をしています。

このスラム出身だったサンタン君、レインボーチルドレンから奨学金を得て大学院に通い、無事卒業。今は自分でStreet Tours Indiaという旅行会社を起こして働きながら、自身の出自であるスラムの支援をしています。

サンタン君達の会社「Street Tours India」のオフィスはメインバザール内にあります。

「Street Tours India」の名刺

サンタン君がしているスラム支援の1つがスラムツアーです。

これはスラムに興味がある人達にスラムを見学してもらうもので、スラムに興味がある人にとっては非常にいい経験になります!!お客さんは日本人、西洋人など色々な国の人が来ているようです。サンタン君はこのスラム出身なので、スラムの人々も好意的で、安全に、詳しく案内してくれます。

今回の写真はこのスラムツアーで撮影しました。サンタン君がいなければ部外者はスラムには入れない、スラムの写真を取れない。とサンタン君は言ってました。

スラム支援しているスラム出身のサンタン君。当たり前ですが、子供達に大人気です。

スラムツアーは毎日やってます。料金はスラムの人々の支援活動資金に当てられています。

http://streettoursindia.com/
詳しくは↑のウェブサイトを見て下さい!!

 

もう1つの支援として、サンタン君はスラムの子供達の教育を支援しています。スラムには学校に通えていない子供達がたくさんいて、その子達のために英語、算数などを教えています。

スラムの子供達。多くの子供達はスラムで生まれ、そのままスラムから抜け出せずに生きていく子が多いそうです。この子達は明るく、元気でしたが、そうでない子もいます。写真は撮ることができなかったですが、死んだ目をして、13-15くらいの年齢の子でクスリをやっている子もいました。スラムにはそういう部分も勿論あります。

サンタン君は自分自身がきちんと教育を受け、大学に通い、仕事を得て、スラムから抜け出せたように、他の子供達にも教育を受けてもらって、スラムから抜けだして欲しいと思ってスラムの子供達の教育を支援しています。

ただ、現状はまだまた課題がいっぱいです。教材、ノート、文具など授業をするための環境が十分ではないです。スラム内には教室もなく、青空の下で授業をしています。

そのため、現在(2018/12/26から)、この教育環境の改善のため、レインボーチルドレンの元ボランティアの黒澤君がクラウドファンディングを始めています。


https://readyfor.jp/projects/18226
もし宜しければ皆様のご支援を頂ければ幸いです。

サンタン君の頑張りにはホントに心を打たれます。奨学金を受け、大学に通い、仕事について、スラムから脱出。そして、自分が育ったスラムのために、様々な行動を起こしているサンタン君。

サンタン君のような人が増えることが理想だと感じました。

スラム出身の人がスラムから脱出する機会を作ることができる教育。

教育の支援は続けていかなくてはならない。と感じます。