Vol.35 コラム ちびっとチベット情報【AVAAZ 100万人の署名で世界を変える!】

Vol.35 コラム ちびっとチベット情報【AVAAZ 100万人の署名で世界を変える!】

2013年11月5日(火) 【avaaz】

Avaazは世界の人々の観点または価値観によってグローバルな意思決定がなされるようにすることを目的とし、世界中のさまざまな問題に対して積極的に活動を行うグローバル オンライン コミュニティです。

★オンライン署名のお願いavaaz

全世界で100万人の署名を集めます。国際社会へチベット問題を投げかけましょう!

(avaaz全文)
中国国旗の掲揚を拒否したチベット族の人々は、暴行を受けたり、銃で撃たれたりするなどの暴力にさらされる恐れがあります。中国政府は、彼らの抗議の意志をくじこうとしているのです。しかし今こそ、誇り高く、しかし絶望的な状況にあるチベット族の人々に希望をもたらす時です。

中国の指導部はチベット族に対する人権侵害を隠ぺいし、国連人権理事会の理事国選挙において、中国に投票するよう各国政府に働きかける強力なキャンペーンを展開しています。古代から続く宗教への弾圧、ジャーナリストの活動の禁止、不当な逮捕など — チベットで今何が起きているのか、私たちは注目の光を照らし、理事国に選出されるため97カ国の票を必要としている中国政府に、強硬路線を変更するよう圧力をかけることができます。

「世界はチベットを忘れない」と伝えましょう。すでに13カ国の政府がチベットにおける人権状況について中国を非難し、中国も国際社会の圧力を感じ始めています。チベットの人々を支援するため、署名にご協力お願いします。また、このキャンペーンをできるだけ多くの方々に広めて頂くようお願いします。100万人分の署名が集まりましたら、Avaazは国連加盟国代表に届け、メディアにもこの件について報道するよう働きかけてまいります:

https://secure.avaaz.org/jp/stand_with_tibet_loc/?tRbIqcb

中国に対する圧力は高まりつつあります。カナダ、チェコ共和国、フランス、ドイツ、日本、ニュージーランド、ポーランド、米国、英国、スイス、スウェーデン、アイスランド、オーストリアがチベットにおける集会、宗教、結社の自由を保護するよう中国に呼びかけ、かつてないほど力強いチベットへの支持を表明しています。中国に対するこの呼び掛けが出される数日前には、スペインの裁判所がチベットで行われた虐殺について、中国の前国家主席の責任を問う審理を始めることを決定しています!

チベットの状況は悲惨です。.中国政府の占領や弾圧に抗議するため、これまでに120名以上もの人々が自らの体に火を付け焼身自殺しました。さらに、数十万ものチベット族の人々が虐殺または行方不明となっています。現行の中国の政策は、組織的にチベットの言語を消滅させ、人々を彼らの土地から追い出し、チベットにおける抗議運動や宗教を厳しく規制しています。

中国の弾圧政策は失敗に終わり、自国にも不利益をもたらしていますが、ここまで長く続けた以上自ら政策を変更するのは難しく、中国が方針を転換するためには外からの圧力が必要となるでしょう。今週こそ、変化を起こす時です。各国政府がチベットの現状について調査する中、私たちが声を大にして訴えれば、「世界はチベットを忘れない」と各国政府に伝えることができます。今すぐご署名、キャンペーンの拡散にご協力お願いします — チベットのためにかつてないほどの署名を集め、中国政府の責任を追及してまいりましょう。

https://secure.avaaz.org/jp/stand_with_tibet_loc/?tRbIqcb

誇り高いチベット族の人々は、中国の残忍な統治に抵抗し続け、変化を待ち望んできました。しかし、彼らだけで変化を起こすことはできません。助けも借りずに、このような規模の変化を起こすことは誰にとっても不可能でしょう。

だからこそ、私たちはこれまでにもチベットのために団結してきたのです。さあ、世界中がチベット族の存続のために取り組む、そんな時にしてまいりましょう。

私たちAvaazコミュニティはまさに、このような時のために存在するのです。

希望をこめて

ベン、アリス、パトリシア、アレックス、リッケン、エミリー、サイーダ、およびAvaazチーム一同

関連情報

国連人権理事会で欧米が中国の人権問題を指摘、中国は反論 (ロイター)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE99M04A20131023

少数民族保護など要求 国連人権理で対中国調査 (産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131022/chn13102221060011-n1.htm

胡前首席が「虐殺」と訴え スペインでチベット族団体 (産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131011/chn13101123310007-n1.htm

中国:国連人権理事会の理事国に立候補 (ヒューマンライツウォッチ)
http://www.hrw.org/ja/news/2013/10/08-1

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Vol.34 (5日目)【ノルブリンカ】

Vol.34  (4日目)【ノルブリンカ】

2013年11月5日(火) 【ノルブリンカ】

前回からのつづきです…

突然部屋を移動して、教育省の大臣室へ招かれる。

頭にタオル巻いたまま、トップの部屋で出されたチャイを飲む。
日本で言う国会議事堂の大臣室に招かれたようなもの。
ホンマこんな恰好でいいんか?んん!?

今日はアポなしで応援クリックのお願いに行ったつもりが、今度は逆に日本語講師のルートを開拓して欲しいとお願いされる。

デリーで日本語を学びたい学生が100人くらいいるらしく、日本語を教える先生を探しているそう。
次回までの宿題ができた。
(※興味のある方がいらっしゃったら、ご紹介いただけませんか?)

次回からこちらに来る時は、教育省に連絡欲しいとのこと。
移動のタクシーは教育省負担でいいらしい。

細かいタクシー代でも、奨学金支援に回せるならラッキー!
ちょっとステージUP!?

教育省を出て一路ノルブリンカへ。

今日の天気は快晴!
向う途中、車内から見えるヒマラヤの風景が綺麗で最高〜!

ノルブリンカは、ダライ・ラマ14世の通訳をしているマリアさんが、建物の建設にも関わっていたそう。

チベットの伝統美術を作る人達の職業訓練校でもあり、高級品のお土産も販売。
以前東京の護国寺で開かれたチベットフェスティバルにも参加して、大盛況だったとのこと。

ペンダントトップを仕入れして作業場を見学。

一日中細かい作業を繰り返す。
作品の一つ一つが手作業で作られている。
商品というよりも、芸術作品だ。

チベットの先人たちが積み上げてきた伝統。
その伝統に傷をつけないように、皆精進に励んでいる。

★秋のチャリティ第二弾
今回の旅で仕入れてきた商品が、こちらでチャリティ販売中です!
ぜひ一度ご覧ください(^^)↓
販売収益はその100%をRainbow Children Scholarshipで運営する、
チベット難民の子どもたちが大学に進学するための奨学金に充当させていただきます。
☆BASE shop http://rainbowchild.thebase.in/

★ノルブリンカ芸術文化研究所
ラサにあるダライラマ法王の夏の離宮「ノルブリンカ」から名前がつけられたこの研究所では、チベット仏教の精神的・文化的遺産、伝統芸術・技術を保存し発展させるための取り組みが行われています。
チベット人が異国の地で経済的に自活することも目指しており、タンカ絵師や仏像の彫師を養成するコースや裁縫・刺繍の職業訓練の教室なども設けられています。
受付で許可をもらえば、案内人と一緒に中を見学することが出来ます。 同じ敷地内には、チベット各地の民族を紹介する小さな人形博物館や、この施設で作成された質の高い手工芸品などを購入できるお店の他、ゲストハウスやカフェもあります。

つづく…。

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Vol.33 (5日目)【中央チベット政権公認!?】

Vol.33 (4日目)【チベット亡命政府公認!?】

2013年11月4日(月) 【中央チベット政権公認!?】

前回からのつづきです…

朝からチベット寺院を回り、そこそこお腹もすいてきたので、路上モーニングへGO!

昨日食べてめっちゃ美味かったベジモモの店へ。
偶然発見した露店だが、ダラムサラに来た時には必ず食べたいと思うくらい。

お店に向かって行くが、んっ!?今日はやってない!?
せっかく楽しみにしてたのに(T_T)

仕方ないので他の店でチャイ×10ルピー(約20円)、ベジモモ×20ルピー(約40円)購入。
でもやっぱり昨日の店の方が美味いわ。

気になっていたマクロードガンジ中心部の建物へ。
屋上まで上がると、天気も良く、眺めも最高〜!

本日はタクシーでノルブリンカへ。
一日ドライバー拘束で600ルピー+1時間延長100ルピーで合計700ルピー(約1400円)。

ノルブリンカに行く途中、アポなしで教育省に立ち寄る。
スポンサーシップのトップが対応してくれた。

石川さんが作成してきた、gooddoの毎日クリックのチラシ。
中央チベット政権教育省の人たちにも配って、レインボーチルドレンへの応援クリックをお願いする。

失礼のないように、礼儀正しく誠意をもって、そして適度に厚かましく!(笑)
活動に共感してくれる仲間は、どんどん増やしていかねば!

子供たちの学費を支援するためにかかるコストは、年間1人7万円。
毎週20000ポイント達成すると2000円/週の支援金Get。
かつ、上位ベスト5に入ればスポンサー企業から受け取る支援金は、2000円が倍の4000円になる。
年間52週の全てベスト5達成すれば、4000円×52週で約21万円の支援金。
毎日クリックだけで、毎週ベスト5達成していけば、3人分の学生の奨学金がまかなえる計算になる。
※現在は上位ベスト10に入れば受け取る支援金は、3000円が倍の6000円、年間で32万円になり、4~5人分の奨学金がまかなえる計算になります。

日本にいながらクリックひとつで、将来有望なチベットの子供達の未来を変えていく。
将来国を動かす人材を支援するレインボーチルドレンの活動の一つ。

奨学金支援していくこの活動は、将来的には難民政府という状況を変えることに繋がっていく。

難民政府という状況が変われば、焼身自殺をしようとする人の数も減らすことになるだろう。

教育省の人たちに、gooddoのチラシ配布と毎日クリックの仕方を説明。
これで中央チベット政権公認の、毎日クリックが成立〜!?(笑)(^^)

つづく…。

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Vol.32 コラム ちびっとチベット情報【閲覧注意!焼身自殺③】

Vol.32 コラム ちびっとチベット情報【閲覧注意!焼身自殺③】1
2013年11月3日(日) 【閲覧注意!焼身自殺③】

前回、前々回はかなり衝撃的で、過激な描写を含んだ投稿でした。

読んで不快な思いをする方がいらっしゃったかもしれません。

私自身、投稿することすらためらいましたが、今回インドを旅を体験して学んだ事実は事実として、お伝えすることにしました。

かなりの長文になりますが、同じ地球人としてちょっと考えるきっかけとなり、関心を持っていただける方が一人でも多くなれば嬉しいです。

※このテーマの最終回です。

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前回からの続きです…

★なぜチベット問題を取り上げないのか。

Vol.32 コラム ちびっとチベット情報【閲覧注意!焼身自殺③】2

チベットのダライ・ラマ法王がインドに亡命して、すでに50年以上が経過しています。

その間ノーベル平和賞も受賞した程の偉大な方が、精力的に国際社会に対しチベット問題を訴え続けてきました。

しかし、今もなおチベット人の焼身自殺は止むことがありません。

人間の行動は、『思いの強さ』に比例しています。

チベット人にとっての焼身自殺は、命を断つことが目的ではなく、何かを伝えるための手段です。

そこにあるのは
『チベット人を取り巻く環境には、まだまだ世界に知られていない事実があり、そこに至った事実を世界中の多くの人に知ってほしい』
という共通のメッセージに他なりません。

言葉、手紙、電話、メール、動画、
Facebook等のSNSなどは、私たちが当たり前に使っているメッセージの伝達手段です。

私たちはこれらを駆使して、何か強い思いを伝えたい時には、自由に情報発信することができます。

しかし本土のチベット人の人々は、中国政府の厳しい監視によって、こうした手段を使えない環境の中で生きています。

また、せっかく発信された現地の情報も、普段生活している私たちには、大手マスコミからはなかなか届きません。

みなさん「日中記者交換協定」というのをご存知でしょうか。

実はかつて、日本と中国の間には「日中記者交換協定」という協定がありました。

この協定のために日本のマスコミは、中国が不利になる情報は報道ができなかったのです。

1972年の日中国交正常化で形式的には廃止されてはいますが、実質上はまだ残っているような状態です。

そうでなければ、チベット人の焼身自殺に関して、日本のマスコミはもっと大々的に報道して、海外のようにもっとチベット問題を取り上げてもいいはずです。

中国と日本の間には、私たちの知らない『大人の事情』という、何か大きな力が働いている。
そう思わざるを得ません。

★今の私たちにできること

チベット本土ではチベット人に対する十分な教育が行われていません。

幼い子供を持つチベット人の親は、子供が無事たどり着けるかもわからない危険なヒマラヤ越えをさせてまでも、子供をインドに亡命させています。

二度と会えないかもしれないと思いながらも、子供に未来を託し、送り出さなければならない親としての立場。

最低限の教育すら満足に受けられない社会的弱者には、明るい未来はやってこないのです。

今回こうした事実を知るきっかけになったレインボーチルドレンの活動。

レインボーチルドレンは、貧困•環境等の理由で生まれ持った輝きを活かせない、世界の子供たちを支援する団体です。

その第一弾であるチベットプロジェクト。

その活動を通してわかってきた事実。

なぜチベットの子供たちは、支援を受けざるを得ない状況になっているのか。

その原因には、一人の力ではどうにもならない、大きな大きな問題が横たわっていました。

チベットには、苦しみながら必死で今を生きる人たちがいて、自分たちの置かれた環境を身をもって伝えようとする人がいることを、今回の旅が教えてくれました。

幸いにも私たち日本人は、日本国憲法で『思想•信教の自由』や『学問の自由』を与えられています。

どんな思想を持ってもいいし、良心(善悪を判断する意識)も自由です。
信仰する自由や信仰を変える自由、信仰を強制されない自由も持っています。

学校で研究や講義など学問的な活動において、学んだり発表したりすることも自由です。

人間が人間として人間らしく生きること。

そんな基本的人権すら与えられずに、生きていかなければならない環境がチベットには存在しています。

今やインターネットの普及によって、世界のあらゆる情報を集めることができるようになりました。

また、大手マスメディアに頼ることなく、一個人が多くの人に情報を発信し、伝えることができる時代でもあります。

基本的人権として『表現の自由』を与えられている私たちは、思ったこと感じたことは、自由に表現できる時代に今生きています。

もし仮に、当事者である中国とチベットを除いた全ての国の人々全員が、このチベット問題を声を大にして世界中に情報発信した時、この問題は解決に向かって大きく前進するのではないでしょうか。

こうしてFacebookやブログ等でこの問題を取り上げることで、一人でも多くの人が関心を持ってくれることが、今自らの身体に火をつけようとする人の命を救うことにつながると思っています。

焼身自殺までしてメッセージを伝えようとするチベット人の代わりに、私たちが情報を世界に発信していくことはできませんか?

たった一匹のアリが巨大な象に立ち向かっても、踏み潰されて終わります。

でも、そのアリが数万、数十万、数百万と集まったら…象をも倒せるかも知れない。

『出来ないのか、やらないだけなのか』

手軽に情報を発信できる環境で、世界トップクラスの安全な国に生まれた私たちだからこそ、やらなければならないことがあるのではないかと、思わざるを得ません。

チベットの慟哭 なぜ報道しない!(12分6秒の動画)
http://www.youtube.com/watch?v=hDT4Mwz91ZI&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3DhDT4Mwz91ZI
http://www.youtube.com/watch?v=hDT4Mwz91ZI&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3DhDT4Mwz91ZI

つづく…。

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Vol.31 コラム ちびっとチベット情報【閲覧注意!焼身自殺②】

Vol.31 コラム ちびっとチベット情報【閲覧注意!焼身自殺②】

2013年11月2日(土) 【閲覧注意!焼身自殺②】

今回もかなり衝撃的で、過激な描写も含まれた、しかし真面目な投稿です。

投稿を見て、不快な思いをする方がいらっしゃるかもしれません。

私自身、投稿することをためらいましたが、今回インドの旅を体験してわかったこと、学んだ事実は事実として、お伝えすることにしました。

かなりの長文になりますが、同じ地球人としてちょっと考えるきっかけとなり、関心を持っていただける方が一人でも多くなれば嬉しいです。

※今回のテーマは、3回に分けて投稿しています。

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前回からの続きです…

★なぜチベット人の焼身自殺が後を絶たないのか。『民族浄化』とは?

今チベットでは、中国共産党(中共)に抵抗する僧侶の焼身自殺が相次いでいます。

独自の自治、政治的、文化的な自治権が認められるはずだったのに、中共はその約束を破り、チベットを「侵略」していきました。

中共に侵略されたチベットでは、言語や民族文化を抹殺され、宗教も迫害を受けて、多くの人々が謂われのない拷問を受けたり虐殺されたりしています。

私はインドから帰国して、自分なりに焼身自殺に至る動機やその背景に関する情報を、いろいろと調べてみました。

焼身自殺をする方々には様々な環境、それぞれの立場、それぞれの思惑があるので、自らの命を断つに至った原因は一概にこれだ!と現状では結論付けることができません。

焼身自殺が起こる背景や根拠は何なのか、判断するにはあまりにもチベット本土からの情報が少な過ぎるという現実の壁があります。

今チベット本土で暮らす人々の現状は、中国政府の情報規制によって、残念ながら細かな情報が入ってきません。

入手する情報の多くは、規制されながらも海外メディアが持ち帰ってきた数少ない情報や、ヒマラヤ山脈を越え亡命してきたチベット難民から集められた情報に頼らざるを得ません。

You Tubeなどの訴求効果の高い動画によって、現地の人から直接様子が伝えられれば、もっと核心に迫ることができるでしょう。

しかし、中国では世界中で共有できるYou Tubeが視聴できません。
中国政府によって情報規制されているからです。
中国政府はチベットに関する情報流出には、ものすごく神経を尖らせています。

「北朝鮮の平壌ですら海外メディアの姿はあるが、チベットの首都ラサには海外メディアがいない」と国境なき記者団も述べています。

また、チベットの首都ラサの現状を目にしたある中国人学者は、
「チベット人よりも、中国人のほうが多い」
「僧侶よりも、警察官のほうが多い」
「窓よりも、監視カメラのほうが多い」
と語っています。
全域が、布告なしの戒厳令下にあるのです。

中国政府は焼身事件を隠そうとしています。
焼身自殺を計画しているチベット人に関する情報提供者には、賞金5万円、最近発生した焼身自殺に関する詳しい情報提供者には、賞金20万円を支給すると発表しています。

こうした情報がむやみに出回らない風潮があると、タダで情報を漏らす人もなかなかいません。

また中国政府のスパイが聞き回っているという情報もあります。

焼身自殺について海外メディアが現地のチベット人にコメントを求めても、みな口をつぐみます。

そこで、わかっている過去の事実を整理しながらもう一度、現在に至るまでの中国におけるチベット問題の歴史を紐解いてみます。

★チベット問題の歴史

Vol.31 コラム ちびっとチベット情報【閲覧注意!焼身自殺②】2

1950年10月、中国共産党の人民解放軍によるチベットへの「侵略」が始まりました。

大量の解放軍の進駐で、「餓死」という言葉すらなかったチベットは、歴史上初めての食糧危機に見舞われます。

さらに中共は宗教国チベットから宗教を消し去ろうと、様々な圧政を加えました。

多くの寺院が砲撃され、数千人の民衆が虐殺されます。

インドに亡命したダライ・ラマ法王を追って多くの難民がインドに向かいますが、ほとんどは中国軍に捕まり強姦•殺害されたり、途中で飢えと寒さと病に倒れていきます。

1959年3月、チベット人の抵抗運動は全国的に拡大し、首都ラサで民衆がノルブリンカ宮殿を取り囲み最大級のデモを行いました。

「ラサ決起」です。

それに対し中国軍は「血塗られた金曜日」と呼ばれる大弾圧を始めます。

『宮殿への集中砲火は41時間続き、その後砲撃は4日間におよび、宮殿は破壊されつくし、何万人という民衆が殺された。

•ある者は後頭部を銃で撃ち抜かれ、脳みそが飛び散った。中国人たちは「花が咲いたようだ」と言った。

•ある者は「立ったままの姿勢がいいか?横になったままがいいか?」と生き埋めになる姿勢を聞かれた。

•ある者は穴に泥が押し込まれ、顔から眼球が飛び出すと、中国人はその眼球を切り取った。

•多くのチベット人が投獄され、残酷な扱いに耐えかね、自殺者は9千人にも上った。

•残った者も強制労働収容所に入れられ、「反乱反対」の学習を強制された。

•僧侶たちは首を絞める重りに仏像が使われて虐殺されたり、「奇跡が起こせるなら飛んで見せろ」と高所から蹴り落とされ虐殺された。

•民衆の尊敬を受ける僧侶は、糞を食べたり小便を飲んだりするよう強制され、人々はその光景を見るよう強要された。

中国共産党は徹底的に宗教を弾圧し、4500あったチベットの寺の99%を破壊。
現在残っているのは、中国の発表でも45しかない。

7000あった僧院も9割以上が破壊され、15万人いた僧侶も中国の発表でもわずか1400人程度となっている。

もちろん今でもチベットの監獄•収容所では、凄まじい拷問が行われている。

最も一般的な拷問用具は「電気棒」である。

直径0.5インチと2.5インチの2種類があり、5万ボルトもの電流が流される。

これを口に突っ込むと、口が爆発したように感じ、瞬時に気絶する。

最もおぞましい使い方は、これを尼僧を含む女性の膣内に突っ込むのである。

他にも独房監禁、ゴム管を使っての囚人の口への放尿、血液体液の強制抽出、雪の中への裸での放置、看守たちによるレイプなどが行われている。

多くの尼僧たちや子供たちまでが、平和的なデモに参加しただけで投獄され、拷問にさらされたり、殺されたり、行方不明になったりしている状況が、今もチベットで続いている。

このような環境から抜け出すため、凍傷や凍死の危険を冒して、ヒマラヤ山脈を越えて亡命するものは後を絶たない。

数限りない残虐行為の末、中共が最終的に目指しているのは、チベット人を地球上から抹殺すること。
つまり「民族浄化」である。

★民族浄化

中国人医師によって、奇妙な手術を受けたという報告が数多くある。
いずれもその手術の後は、性的欲望が一切なくなってしまったという、断種の手術とみられる。

次世代を担う子供たちは、15歳位から乳児まで数千の子供が親元から引き離されて中国に連れ去られ、そして1人も帰って来なかった。

更に中国政府はチベット移住を奨励した。

囚人もチベットに移住するなら釈放された。
中国人はチベットを人口爆発のはけ口として使い、今ではチベット人が600万程度に対し、中国人は750万と人口が逆転し、混血も進められている。

チベット人の子供には、チベット語の名前を命名することも許されなかった時期もあり、学校ではチベット語の授業は制限され、チベットの文化的•民族的価値観は教えられず、共産主義イデオロギー教育が行われている。

愚民化政策で12歳以上の文盲率は、中国側の発表でも男子61.39%、女子87.22%と異常に高い。

中国人によりもたらされた虐殺•餓死などによるチベット人の死者は128万人。

チベット人口の5分の1以上である。』
※小林よしのり『新ゴーマニズム宣言〜見ぬふりされてるチベットでの民族浄化〜』より一部抜粋

 

1990年以降、経済開発を名目に中共は、チベット地区へ中国人を大量入植させました。

チベットは中国領土の4分の1を占め、アジアの水源地でもあり、最大級のウラン産出地帯です。

また、中央チベット•西チベットには、豊かな鉱山資源やレアアースなど希少価値の高い天然資源が眠っています。

中国はそれらを喉から手が出るほど欲しがっているのです。

中国はチベットの社会や文化を薄め、中華式社会を確立させ、自国の発展につなげようと試みています。

この中国による強制的なチベット文化の抑制、破壊、根絶プログラムに抵抗する抗議の一つが焼身自殺です。

領土拡大に伴う侵略行為、『民族浄化』というキーワードが、焼身自殺が止まらない一つの原因だと私は思っています。

デモをすれば警察の発砲を受け、逮捕されれば死ぬほど拷問を受ける。いずれ命を落とすのなら、と究極的抗議のため焼身を選ぶ人がいるのです。

現在も続いている『民族浄化』を国際連合は議題にすら上らせることはありません。

国連では拒否権を持つ5ヶ国の常任理事国がありますが、中国はそのうちの一つだからです。
外交問題も複雑に絡み合ってきます。

また中国の人口は13億人で世界一。中国と貿易をおこなっている世界の国々にとっては、自国に利益をもたらす魅力的で巨大なマーケットでもあります。

それぞれの国の思惑、一個人としての立場によって、様々な考え方や意見があると思います。

しかし、強烈なメッセージを訴えながら自らの命を断ち、もっとも悲惨な状態で、もがき苦しみ抜きながら亡くなっていった人がいることだけは、確かな事実です。

人の命は地球よりも重いはずです。

大事な一つの命を無駄にしないためにも、焼身自殺という行動の裏に隠されたメッセージを、私たちは感じ取る意識を持たなければいけないのではないでしょうか。

【チベット問題】天台宗僧侶、大樹玄承 執事長の涙ながらの声明【生放送】(9分8秒の動画)
http://www.youtube.com/watch?v=jzAWOmYpoLc&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3DjzAWOmYpoLc
http://www.youtube.com/watch?v=jzAWOmYpoLc&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3DjzAWOmYpoLc

つづく…。

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Vol.30 コラム ちびっとチベット情報【閲覧注意!焼身自殺①】

Vol.30 コラム ちびっとチベット情報【閲覧注意!焼身自殺①】1

2013年11月1日(金) 【閲覧注意!焼身自殺①】

今回はかなり衝撃的で、過激な描写も含まれた、しかし真面目な投稿です。

投稿を見て、不快な思いをする方がいらっしゃるかもしれません。

私自身、投稿することをためらいましたが、今回インドの旅を体験してわかったこと、学んだ事実は事実として、お伝えすることにしました。

かなりの長文になりますが、同じ地球人としてちょっと考えるきっかけとなり、関心を持っていただける方が一人でも多くなれば嬉しいです。

※今回のテーマは、3回に分けて投稿します。

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前回からの続きです…

朝からチベット寺院の見学。
この建物の奥にはダライ・ラマ法王の公邸がある。

寺院の入り口には、たくさんの方々の顔写真入りの垂れ幕。

Vol.30 コラム ちびっとチベット情報【閲覧注意!焼身自殺①】2

「ん!?これは偉い僧侶の方々なんかな?」

よく見ると顔写真それぞれに日付が入っている。

そして上部には「SACRIFICE OF LIFE FOR TIBET」の文字。

実はこの写真の方々は、中国本土で焼身自殺をはかって亡くなっていった方々。

本土において、チベット人への中国からの弾圧に対する抵抗策と言われている、焼身自殺。

その数すでに100人以上。

焼身自殺によって亡くなった、これだけ多くのチベット人を目の当たりにした瞬間、言葉を失ってしまった。

チベット仏教では自殺を禁じている。

しかし、その規律を破ってでもその命をもってして訴えたかった事って何なのか?

そして、身をもって何かを訴える行動に対し、日本人の自分が知っておかなければいけないこと、私たちができることって何なのか?

チベット人の焼身自殺はとどまることなく、亡くなったチベット人の顔写真は、今年に入って今もなお増え続けている。

★焼身自殺
『焼身自殺は苦しい。皮膚を100%火傷しても即死できずに病院に運ばれ、そこで半日程度もがいた後、ようやくこと切れることも多い。

死にきれなかった場合の後遺症は、他の自殺手段とは比較にならないほど悲惨だ。

ただし世間になにかを訴えるために死にたいのなら、焼身自殺ほど影響力の大きいものもない。

かつては、ベトナム戦争中に政府に反対して死んだ僧侶、韓国で同じく反政府運動として自殺した学生、日本では底辺労働者の待遇改善を訴えた釜ヶ崎共闘会議幹部と、どれも焼身自殺によって世間の注目を集めた。

たしかに炎に包まれながらメッセージを叫び続ける姿は壮絶だ。
意志の強さや死ぬ覚悟の固さをアピールするにも最適である。

火の勢いは想像以上に激しい。
点火すると、ガソリンや灯油の勢いでボボーと音がして2~3mも火柱が上がると言われる。

炎に包まれた体には激痛と灼熱感が走り、耐えきれずに地面を転げ回ることもある。

周囲は人肉の焼ける異臭に包まれる。
ここで狂乱状態になったり、ショック死してしまうこともあるが、たいてい意識は明瞭だ。

気管は熱気を吸入して熱傷を起こすが、発声も可能。
衣服が燃え尽きるとやがて火は消えてしまうが、それでもまだ自力で立っていたり、叫び続けたりすることもある。

火が消えた後、皮膚の3分の1以上が壊死すれば50%が、3分の2以上ならほぼ全例が死ぬことになるが、死ぬまでの時間はまちまち。

全身の皮膚が炭のように黒焦げになればその場で死ぬが、発見されて火を消され救急車で病院へ運ばれれば、そこで身動きもできずに苦痛を味わいつつ死を迎えることになる。

半日から24時間、あるいは5日や10日たってようやくこと切れる場合もある。』
※完全自殺マニュアル(鶴見 済)より抜粋

 

あえて過激な描写の記事を引用しましたが、私は焼身自殺の凄まじさを伝えることが目的ではありません。

私がお伝えしたいのは、何故彼らはただの自殺ではなく、焼身自殺をするに至ったのか、その背景、動機、根拠です。

繰り返しますが、チベット仏教では自殺を禁じています。

生きているのが辛いから死ぬというだけであれば、他の自殺の方法もあるでしょう。

しかし彼らはあえて、禁じられている焼身自殺という、最も自分が苦しむ手段を選んでいます。

何故か。

そこには『チベット人を取り巻く環境には、まだまだ世界に知られていない事実があり、その事実を多くの人に知ってほしい』というメッセージがあるからに他なりません。

彼らは苦しいから死にたいのではなく、苦しい生活の中でも本当は生き続けたかったはずです。

でもそれ以上に、何かを伝えたかったこと。

地球よりも重いと言われる人の命。

世界にたった一つしかない自分の命を使って、たった一回しか出来ない行為の裏に、彼らはどんな思いを込めて旅立っていったのでしょうか。

自らの命を絶ってでも、何かを伝えたい心境って想像できますか?

ぜひ時間のある時に、一度ゆっくり考えてみてください。

【拡散用】Free Tibet!尼僧、抗議の焼身自殺[桜H24/2/10]
(5分32秒の動画)
http://www.youtube.com/watch?v=VF0Lrrv70JQ&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3DVF0Lrrv70JQ
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つづく…。

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Vol.29 (5日目)【五体投地】

Vol.29 (4日目)【五体投地】

2013年10月31日(木) 【五体投地】

前回からのつづきです…

朝6時起床。
昨日の雨も上がり、今日はいい天気。

朝食前に、ダライラマが住んでいるチベット寺院の見学。
寺院内は撮影禁止、テロ警戒のため入り口でカメラとライターを預ける。

寺院内の広場では年に6回、ダライ・ラマ法王によるティーチングを行っているそう。

広場では、あちらこちらで五体投地をしながらお祈りする人々の光景が見られる。

★五体投地
五体投地(ごたいとうち)とは、五体すなわち両手・両膝・額を地面に投げ伏して、仏や高僧などを礼拝することである。
仏教において最も丁寧な礼拝方法の一つとされ、対象への絶対的な帰依を表す。
古代インドでは、尊者の足下にひざまずき、頭の先を地に付けることが、最高の敬礼方法とされていた。
仏教においても仏の両足に頭を付けるが、これを仏足頂礼(ぶっそくちょうらい)といい、両手両足すべてを地に付けて礼拝する。
インドやチベットにおける仏教徒は、このように五体投地を行い、礼拝しながら少しずつ前に進んでいき、聖地へ巡礼するスタイルが一般的である。
勤行や修行に入る僧侶や檀信徒が、本尊の前でこの五体投地で礼拝する。
なお、この回数は所作によって異なるが、最も一般に知られるのは、3回や12回、煩悩の数と同じといわれる108回の礼拝を行うことである☆
(※wikipediaより)

巡礼者は合掌した両手を、頭、口元、胸と順におろしてゆき、手と膝を地につけて体を伸ばして、尺取虫のように進んでいきます。

その場でやるだけでも大変なのに、五体投地をしながら、巡礼路を進むって、信仰心のすごさに驚きます!

この五体投地、見ているのと実際やるのとでは大違い!(+o+)

ダイエットにもなるんじゃないかと思うぐらい、かなり体力使います。
ご自宅等で一度試しに真似してみてください。

巡礼路を進む様子はこちら↓(1分19秒の動画)
http://www.youtube.com/watch?v=rYZThaSoV6A&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3DrYZThaSoV6A

つづく…。

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Vol.28 (4日目)【ダラムサラの治安】

Vol.28 (4日目)【ダラムサラの治安】

2013年10月30日(水) 【ダラムサラの治安】

前回からのつづきです…

支援予定先の、Tangtong Lhugar (タントンルーガル)音楽学校での話し合いが終わる。

突然の停電のため、ろうそくに火を灯し、暗闇の中での食事会。

すると、外から「ブッブッブー!」とクラクションを連打する音が聞こえてくる。

「何だ!?何かあったのか!?」

外ではここまで乗ってきたタクシーをずっと待機させていた。
しかし、予定の時間をはるかに超えてすでに4時間以上も経過していた。

車に駆け寄ると、ドライバーはかなりの興奮状態。
約束の時間に遅れていることにドライバーが相当怒っているのか?

トゥプテンがドライバーの言葉を訳して何があったのか伝えてくれる。

ドライバーは電灯もない真っ暗闇の中、私たちの帰りをずっと待ってくれていた。
すると突然、窓の外には私たちではなく、見知らぬ男たちの姿。

男たち:「おい!窓を開けろ!」

よく見ると、男たちの手にはナイフが握られている…!

タクシーの中で待機していたドライバーは、真っ暗闇の中、突然3人の男に囲まれて脅されていたらしい。

パニックになったドライバーが、私たちに助けを求めて、必死でクラクションを鳴らし続けていたのだ。

私たちが団欒中に聞いたクラクションは、彼の生死を賭けた心の叫びだったのだ。

ドライバーのもとへ駆けつけて行った時には、すでに男たちは姿をくらました後だった。

帰りのホテルまでの送迎中、襲われた彼は運転しながら終始、チベット語で何かを怒鳴りまくる。

しかし、チベット語でまくしたてられても、私たちには彼が何を言っているのかさっぱりわからない。

トゥプテンが所々訳して伝えてくれる。

殺される!という恐怖。
彼はどれだけ怖い思いをしたのかを、私たちにわかって欲しかったようだ。
相当怖い思いをしたことだけは、彼の雰囲気からよく伝わってきた。

彼はあまりの恐怖体験に、興奮しながら泣いていた。

男が恐怖のあまり泣くなんて、普通は考えられないことだが、これこそ普通でない状態。

目の前にあるナイフで脅されて、極限の精神状態に追い込まれる恐怖感。

ここは安全な日本ではなく、危険と隣り合わせの外国なのだ。
普通でない状態に囲まれた、普通の日常なのだと再確認した出来事だった。

★ダラムサラの治安
マクロードガンジは外国人滞在客も多く、夜遅くまで開いている店もあって深夜でもそこそこ明るくて、つい日本と同じように振る舞ってしまいがちです。

しかし、マクロードガンジをちょっと離れると、街灯もなく真っ暗な山道が続いています。

また、ダラムサラは貧困なヒマーチャル・プラディシュ州にありながら、金持ちの観光客(観光が出来る人はそれだけで金持ちです)が押し寄せるいびつな構造の上にある場所です。

ダウン・ダラムサラ(ダラムサラ市内でもマクロードガンジを30分ほど下った平地部に広がっている街)に滞在している人などが、女性1人で真っ暗な山道を歩いて下っていて、強盗に遭ったとか、危険な目にあった、などの話はたまに聞くそうです。

治安•安全性に関しては、アジア諸国では他国を引き離し、ブッチギリでトップの日本。

海外旅行を楽しいものにするためには、
•ここは安全性の高い日本ではないこと
•一つ間違えば事件に巻き込まれる危険性があること
という意識を忘れてはいけませんね(>_<)

つづく…

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Vol.27 (4日目)【タントンルーガル音楽学校】

Vol.27 (4日目)【タントンルーガル音楽学校】

2013年10月29日(火) 【タントンルーガル音楽学校】

前回からのつづきです…

これから支援予定先の、Tangtong Lhugar (タントンルーガル)という音楽学校に向かう。

タントンルーガルは、チベットの伝統芸能を教えている学校で、今回レインボーチルドレンと共同でヒマラヤの孤児たちを引き取り、伝統芸能の承継者として育てていく第三のプロジェクトとして支援をするか検討する。

土砂降りの中、昨晩食事会で会ったトゥプテン(通訳)と待ち合わせ。

今日は通訳としてトゥプテンには音楽学校に同行してもらう。
雨の中タクシーで40分ほど、細い悪路の山道を下っていく。

ドライバーは何度も通っている道なのだろうか、かなりアグレッシブな走り!

「スリップして木や崖に突っ込まないだろうか!?」

想定外のチベットラリー体験でヒヤヒヤしたものの、無事音楽学校に到着。

音楽学校のプンツォク校長の話の趣旨は、音楽学校の経済的支援をレインボーチルドレンにお願いしたいとのこと。
生徒たちの寮の補修費、演舞台の設置費用などなど。

彼はダライ・ラマ法王も信頼を寄せる、チベット伝統芸能の先生です。

しかし、伝統芸能の継承は大事なことではあっても、レインボーチルドレンにとしては支援対象ではなく、ここまではレインボーチルドレンとしての関係はありません。

ですが、ヒマラヤの孤児たちを引き取り、チベット伝統芸能の継承者として音楽学校で育てていきたいというプンツォク校長の熱い思い。

ヒマラヤ地方には孤児が多く、孤児院が散在しています。
両親と死別の場合もあれば、経済的な理由での生別、または亡命等の様々な背景があります。

これもなにかのご縁なので、レインボーチルドレンとしては、子供たちをメインテーマに、何らかの支援はしていきたいとプンツォク校長に伝える。

話の後は、チベット家庭料理での『お•も•て•な•し』(^^)
外食ばかりだったので、こうした現地の食生活に触れられることが嬉しい。

ところが、食事中突然の停電。
ろうそくに火を灯し、暗闇の中での食事会。

すると、外から「ブッブッブー!」とクラクションを連打する音が聞こえてくる。

「何だ!?何かあったのか!?」

実はこの時、外ではとんでもない事件が起こっていたのだ。

つづく…。

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Vol.26 (4日目)【体験から経験へ】

Vol.26 (4日目)【体験から経験へ】

2013年10月28日(月) 【体験から経験へ】

前回からのつづきです…

教育省とのミーティングが終わり、通訳していただいたマリアさんと昼食。

マリアさんはチベットに旅行した際チベット仏教にはまり、そのままこちらに住み着いてしまったそう。

日本では人としての生きる道を学ぶ機会はなかなかないが、マリアさんはチベット仏教を通して、人生で本当に大事なものは何か、を学んだという。

こころが平和であればこそ、他人に対してのボランティア精神が宿る。

ボランティア精神は誰もがこころに持っているものだと思うが、それが実際にアクションに繋がるまでにはこころに感じる熱い何かがなくてはならない。

耳学問では知識や情報だけは学べるが、本質はこころに響いているかどうかというのが重要。

今までチベットの子供たちについて耳学問として情報を得ていた時と、今こうして現地で学ぶ意味は本質が全く違う。

情報を見たり聞いたり、実際に現場で体験をする。
その体験から学んだことを、実際に行動に移していく。

『体験に価値を見出した時、その体験は経験になる』

体験から何を学んで、自分でどう行動に変えていったのか。
それが大事なのだ。

こころを揺り動かされる体験が、次の本気のアクションを起こす。
これこそが、人生経験を積み重ねていくことなのだと痛感した。

『体験』は実際にやってみたこと。
『経験』はやってみた体験によって何かしらの知識や技術、価値観を得ていくこと。

今回体験してきたことを、多くの人に伝えていくことが、私にとっても経験につながっていく。

単なる体験で終わらせず、多くの経験に変えていくことで、人は厚みのある人間に成長していくものなのだろう。

食後マリアさんと別れ、次の支援予定地の音楽学校に行くまでホテルで待機。

部屋にいると、外は突然の豪雨。
さらにホテルは停電。

しかし、この時期のマクロードガンジではよくある光景。

ふと部屋から外を眺めると、猿がベランダに雨宿りしに来ていた(^^)

インドのお猿さんも、過去の体験から雨宿りボイントはよく知っている。
繰り返される体験から学んできた、経験豊富なお猿さんである(笑)

つづく…。

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