2013年10月30日(水) 【ダラムサラの治安】
前回からのつづきです…
支援予定先の、Tangtong Lhugar (タントンルーガル)音楽学校での話し合いが終わる。
突然の停電のため、ろうそくに火を灯し、暗闇の中での食事会。
すると、外から「ブッブッブー!」とクラクションを連打する音が聞こえてくる。
「何だ!?何かあったのか!?」
外ではここまで乗ってきたタクシーをずっと待機させていた。
しかし、予定の時間をはるかに超えてすでに4時間以上も経過していた。
車に駆け寄ると、ドライバーはかなりの興奮状態。
約束の時間に遅れていることにドライバーが相当怒っているのか?
トゥプテンがドライバーの言葉を訳して何があったのか伝えてくれる。
ドライバーは電灯もない真っ暗闇の中、私たちの帰りをずっと待ってくれていた。
すると突然、窓の外には私たちではなく、見知らぬ男たちの姿。
男たち:「おい!窓を開けろ!」
よく見ると、男たちの手にはナイフが握られている…!
タクシーの中で待機していたドライバーは、真っ暗闇の中、突然3人の男に囲まれて脅されていたらしい。
パニックになったドライバーが、私たちに助けを求めて、必死でクラクションを鳴らし続けていたのだ。
私たちが団欒中に聞いたクラクションは、彼の生死を賭けた心の叫びだったのだ。
ドライバーのもとへ駆けつけて行った時には、すでに男たちは姿をくらました後だった。
帰りのホテルまでの送迎中、襲われた彼は運転しながら終始、チベット語で何かを怒鳴りまくる。
しかし、チベット語でまくしたてられても、私たちには彼が何を言っているのかさっぱりわからない。
トゥプテンが所々訳して伝えてくれる。
殺される!という恐怖。
彼はどれだけ怖い思いをしたのかを、私たちにわかって欲しかったようだ。
相当怖い思いをしたことだけは、彼の雰囲気からよく伝わってきた。
彼はあまりの恐怖体験に、興奮しながら泣いていた。
男が恐怖のあまり泣くなんて、普通は考えられないことだが、これこそ普通でない状態。
目の前にあるナイフで脅されて、極限の精神状態に追い込まれる恐怖感。
ここは安全な日本ではなく、危険と隣り合わせの外国なのだ。
普通でない状態に囲まれた、普通の日常なのだと再確認した出来事だった。
★ダラムサラの治安
マクロードガンジは外国人滞在客も多く、夜遅くまで開いている店もあって深夜でもそこそこ明るくて、つい日本と同じように振る舞ってしまいがちです。
しかし、マクロードガンジをちょっと離れると、街灯もなく真っ暗な山道が続いています。
また、ダラムサラは貧困なヒマーチャル・プラディシュ州にありながら、金持ちの観光客(観光が出来る人はそれだけで金持ちです)が押し寄せるいびつな構造の上にある場所です。
ダウン・ダラムサラ(ダラムサラ市内でもマクロードガンジを30分ほど下った平地部に広がっている街)に滞在している人などが、女性1人で真っ暗な山道を歩いて下っていて、強盗に遭ったとか、危険な目にあった、などの話はたまに聞くそうです。
治安•安全性に関しては、アジア諸国では他国を引き離し、ブッチギリでトップの日本。
海外旅行を楽しいものにするためには、
•ここは安全性の高い日本ではないこと
•一つ間違えば事件に巻き込まれる危険性があること
という意識を忘れてはいけませんね(>_<)
つづく…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
レインボーチルドレンへの応援クリックはこちら!(^^)/
http://bit.ly/19OG5I7