スタディツアー参加者感想文(2014秋)


 

第六回秋スタ参加 近藤陽平(大学院生・スラム建築研究/神戸)

今回のスタディツアーで、インドは二度目の訪問でしたが、今回で一度目の印象が様変わりしました。まず結果としては、とても有意義で貴重な機会・時間でしたし、自分の人生の生き方を考える中でも、一番心に残るものでした。正直なところ、環境のあまりの違いに、「もう行きたくない」と思う方も多くいるかと思いますが、私は、「インドでの体験を得たからこそ、日本の良さや好きなところを再発見できた。人としての生き方や可能性を考えるとき、自分を顧みるためにも、いつかまた学びに行きたい。」という気持ちの方が大きいと感じています。それほど、生活の一つ一つが、深く、奥ゆかしく、人間臭く、、、かなり濃い時間を体験出来ました。

私は建築学生として研究するため(貧困層の住居群を調査・分析を行い、住環境の改善、その次の貧困層地区の今後の在り方までを考え、その考えた結果をカタチにして提案することを目標としています)に参加しました。このスタディツアーでは、ご迷惑をかけてしまった点もあるかと思いますが、個人も尊重して下さり、スラムの衛生問題や教育問題、労働環境などについての調査とある一定の成果を得る事が出来ました。特に、スラムで生活している子供達と親、先生、支援している活動家の方などと直に話したり、触れ合ったりすることが出来たので、目の前の問題だけでなく、言葉にできない目にみえない、想いやニーズを知れたことが特別で貴重な体験でした。また、普段の生活から考えていることまでが異なる様々な立場・年齢の方々と、「考える場」の空間と時間を共有が出来るので、とても有り難く、とても楽しかったです。他の参加者の方々も、それぞれの理由・意志をしっかりと持たれ、訪問・体験して感じたことを様々な形で表現していました。それを話して、笑ったり、真剣に考えて議論したり、、、とても大事な仲間を得たと感じる瞬間ばかりでした。

2週間弱という短い時間でしたが、「自分は一人で生きているのではない。」ということ。「生きる上で大切な事は何か。」ということ。を真剣に考える事が出来ました。そして、この真剣に考える時間そのものが、今後、日本に帰って平凡な日々に戻っても絶対必要な時間だと改めて気づく事が出来ました。この機会に感謝して、一日一日を精進していきたいです。研究としてもしっかりと対外的に報告できるよう、真剣に取り組みます。そして、今後も出会えた方々と色んなカタチで繋がっていることを切に願います。今回は、本当に本当にありがとうございました。