2017春のスタツア感想文①~たてくんの場合(大学院生・大阪)


 

私は、今回のスタディツアーに奨学生を対象にしたワークショップの運営という役割でスタディツアーに参加しました。そのため、もともとインドやチベットに対する強い想いや関心があったわけではありません。しかしながら、現地に足を運び、直接チベットの方と会話ができたこと、五感をフルに活用して感じたからこそチベット難民の方が抱える問題について理解したいという想いが出てきました。ツアー中の空き時間を見つけてはネットの記事や論文を漁り、歴史的な経緯などを知る中で、複雑で簡単には解決できない根強い問題があることを知りました。

サラ大学での奨学生ワークショップの場面

ワークショップでは、奨学生の描きたい社会として「freedom」や「right」というワードが非常に多く出てきました。民主主義社会でほぼ自由が担保されている日本社会ではあまり意識することがない言葉だからこそ強く印象に残りました。彼らが置かれている社会環境や、抱えている悩みや葛藤の一部を垣間見ることができたのは良い経験でした。
チベット問答では、彼らの持つ価値ある伝統文化の一端を知ることができて非常に良い場でした。教えてもらうだけではなく、日本が持つ伝統文化も彼らに伝えるようなワークショップも今後できればと思います。

ワークショップの中でのチベット問答の場面@サラ大学

また、個人的に衝撃的だったのが第1回目のワークショップが終わり、スタツア参加者で振り返りをする中で出てきた「もっと奨学生と交流したかった」という声です。今回のワークショップは”奨学生のための場”という意識が強く、他のスタツア参加者は二の次でワークショップのスタッフというぐらいの認識しか持てていませんでした。しかしながら、スタッフが楽しくワークショップに参加することは、他の奨学生の満足度を高めることに繋がるということ、今後の奨学生との継続的な交流に繋がること。こんな大切なことに意識が回っていなかったことは大きな反省でした。そこで、第2回のワークショップでの個人的な挑戦として「奨学生だけではなくスタツア参加者にも満足してもらう」というのを設定しました。それが上手く作用したのか第2回のワークショップでは奨学生だけではなくスタツア参加者も含めて満足度の高い場所にすることができたと思います。

デリーでの奨学生ワークショップで瞑想のワーク

全体を通して、まだまだ知りたいこと、チベットのためにできることを考えたいという想いが強くなりました。今後も継続的に関わっていければと思います。