
~ひらけ未来のトビラ~Kids Camera Project が大きく動き始めました
今年春ツアーの直前に不使用デジカメの募集をしてから、約半年。
インドのムンバイ・コルカタのスラムや貧民街で始まった「スラムの子ども×カメラ」のムーブメントは、レインボーチルドレンのデリー、ダラムサラ、カトマンズの活動で広がり、そしてさらに国境を越えてアジアに広がっていく可能性を見せています。
ひらけ未来のトビラ!
キッズカメラプロジェクトとは?
キッズカメラProjectは、2015年2月、支援しているデリーのスラムの子どもたちに、日本で使わなくなったデジカメを贈り、子どもたちが撮影した写真を日本で紹介したいと考えてスタートしました。日本で眠っているカメラが、スラムの子どもたちの未来の扉を開ける可能性を秘めている。不安定なスラム学校の経営を支える可能性を持っている。ヒントはインドの別の都市で起きているムーブメント。3大都市のひとつ、コルカタとムンバイのスラム地区で始まった2つの取り組みでした。
映画「未来を写した子どもたち」予告編2分32秒(ロス・カウフマン監督)
インド・コルカタの売春窟に暮らしながら取材をするカメラマンのザナ・ブリスキーは、ここで暮らす子どもたちに出会った。渡したカメラで思い思いに写真を撮る子どもたちに感銘を受けたザナは、彼らを売春窟から救い出そうと決意。学費を集めるために、子どもたちの撮った作品の写真展を開くことにする。
目次に戻る
これまでの流れ
今年の2月から9月までの取り組みを紹介します。
- 「急募!不要なデジカメを送ってください。」(2015.2.17) この募集告知は1,100以上のいいねが集まり、わずか2週間で全国より46台のカメラが寄せられました。協力者はこちら。
- 「2015春スタディツアー報告スラム訪問」(2015.3.6) 最初に訪問したデリーのスラムでは、インドへ持ち込んだ10台を子どもたちに渡しました。
- そして、次に訪れたダラムサラのペトンスクールでは、写真部に次回10台をプレゼントすることが決定しました。(2015.3.9)
- 震災直後に訪れたネパール・カトマンズの難民キャンプでも、震災後の様子を記録してもらうために2台のカメラをプレゼントしました。 (2015.5.19-22)
2.デリーのスラムの子どもたち
3.ペトンスクールの校長先生に説明
4.ネパール・ジャワラケル難民キャンプのちびっこにも
目次に戻る
そして、今回の秋スタディツアーでは2つの大きな流れが生まれました
ペトンスクール写真部@ダラムサラ、インド
前回約束した写真部へ11台のカメラをプレゼントをしました。たった2台のカメラを使いまわしていた写真部のみなさんに自分専用機が誕生しました。



そして驚いたのが、数日後に開催されるペトンスクール開校10周年の式典会場で展示される、写真部の作品を見せてもらったのですが、凄い感性なんです!そのまま写真集にできると思ったほど。それもそのはずペトンスクールでは週2回の特別授業で、ナショナルジオグラフィックを用いて英語や科学を学んでいるとのこと。いい写真をたくさん見てるんですね。大事なことです。
校長先生と写真部の作品
写真部の作品
この作品たちは、展示が終わると海を渡って日本へ届きます!近日皆さまへもご紹介できる予定です。これからのペトンスクール・写真部の活動に期待大!!です。
ペトンスクールはチベット亡命政府・教育省の直轄として2005年に設立された学校で、現地ではモデルスクールとも呼ばれています。政府の定めた①自由②利他③文化継承④改革のポリシーによって運営がされていますが、伝統と近代的な教育の両立を目指す教育プログラムから、モダンスクールとも呼ばれたりします。ほぼ全寮制で、授業前には清掃、ヨガ、お祈り、チベット問答をこなし、授業開始は全員で瞑想から始まり、放課後はゲームや音楽を楽しむなどユニークな運営がされています。また、他のチベット学校とは異なり、幼稚園から始まる最初の6年はチベット語での授業が行われ、英語での授業は4年生からと、伝統の価値を重視した運営がされています。
目次に戻る
SRONGTSEN BHRIKUTI BORDING HIGH SCHHOL@カトマンズ・ネパール
カトマンズで一番被害が大きかったチベット学校を訪問したときに、その出会いがありました。一通り学内の視察を終え、ティータイムで通された部屋が運命の場所でした。
前日に竣工式が終わった国連UNHCRが建てた新しい竹の教室を出て、
ティータイムに案内された部屋の、後ろの壁には一面に、、



子どもたちが撮った写真が並んでいたのです!
この”The Bubble Project”はスペインのクララ・ガルシアさんという写真アーティストが、震災後に訪れて生徒たちとワークショップをしたときのものでした。クララさんはNGO対象のウェブ開発者で、IEFC (国際非常時食糧委員会)の人類学ドキュメンタリー写真の担当です。タイのビルマ難民や、ミャンマーの修道院でもワークショップ活動をされています。ネパールでの活動がYouTubeでも紹介されています。
校長先生にその時の話を伺うと、ワークショップだけで完結したらしいのですが、写真に写る子どもたちの楽しそうな顔を見てつい尋ねてみました。
「もし、子どもたちにカメラがあったらどうでしょう?」
「それは素晴らしいことです。写真部はないのですが、生徒たちの文化的活動はすべて生徒会が運営していますので、彼らにカメラを任せることができます。」
「では、生徒会にカメラを10台プレゼントしましょう!」
校長先生(一番左)お待ち下さいね!
目次に戻る
*キッズカメラProjectについてのお問合せはこちらから。

そして、帰国後も素敵な流れが続いています
新たな展開!300台のカメラ~by 株式会社アイデム様
この度、株式会社アイデム様より、300台のデジタルカメラを寄贈していただくことになりました。社員様が使用する現役カメラを一斉入れ替えすることになり、引退したカメラの活用先として当団体にお声掛け下さったのです。この300台が海を越えて海外の子どもたちの笑顔につながるのであれば、という願いを託されました。キッズカメラプロジェクトを見つけて頂きまして、本当にありがとうございました。

コーポレート機構統括部の佐野さん、ありがとうございました。
目次に戻る
国境を越えアジアでの活用へ~with 学生団体
その流れを受けて、この秋に接点のあった学生団体にキッズカメラ運用の相談をしたところ、各団体の海外の支援先でのキッズカメラプロジェクト展開が決定しました!





これまでのインド・チベット・ネパールという三ヶ国・地域だけでなく、フィリピン、カンボジアなど他のアジア地域で「子ども×カメラ」のムーブメントが広がっていくことになります。
これからの展開が楽しみです!
目次に戻る
キッズカメラProjectが目指すもの
レインボーチルドレンはアジアを中心に、高等教育を通じた未来のリーダー育成に取り組む国際協力NPOです。子どもたちの世代で、国境のないひとつの地球を実現するという大きな目標に向かって取り組んでいます。
現在の地球は、国や民族や肌の色、宗教でこちらとあちらに分け、先進国と新興国と途上国であちらとこちらに分ける。そのことが争いや支配を生み、対立を生み、問題を難しくさせている、そう感じてなりません。
「認め合うこと」 「分かち合うこと」
このたった2つができるだけで、今の地球は何万倍もいい星になると考えています。多様性を認め合い、自分のことだけを考えず他と分かち合うこと。これだけで殆んどの問題が解決できるのではないでしょうか。
このプロジェクトは、国や地域を問わず、
- 写真は、スラムなど劣悪な環境、難民社会など、見たことがない人にも世の中のリアルを伝える力を持っていること、それが社会への問題提起となって生活の質の向上へ向けての一歩になりうること。
- 写真を通して離れた国でもみなが共に生きていることをより実感できること。
- カメラが娯楽、趣味、仕事、などの単独の目的から、国際社会貢献というグローバルに役立つ可能性や価値を持っていること。
- 今までカメラを買ったひとが生み出していた感動を、カメラを買うことのなかった子供たちに積極的にこちらから提供することで、感動する人々を増やしていけること。
など、様々な可能性を秘めています。レインボーチルドレンのメインプロジェクトのひとつとして、大きく育てていきたいと考えています。
競生ではなく共生へ、教育と同時に共育をめざして~
目次に戻る
企業・団体様へお願い
今後キッズカメラプロジェクトは対象国・地域を広げていきます。
海外では、プロジェクトへ参加する学生団体・NPO・NGOを募集します。
国内では、写真展示や写真集などで、海外の子どもたちの瞳が写した世界の現実を日本へ紹介していく予定です。写真展示における展示会場や機材の提供、写真集における制作費やノウハウの提供、またイベント共催や協賛など、皆さまのお力をお借りすることができればと考えております。
収益は各団体が支援する子どもたちの教育支援として使わせていただきます。
お問合せはこちらまでお願い申し上げます。

目次に戻る
ひらけ未来のトビラ!!
