ネパールプロジェクトvol.3 FB現地レポートまとめ

 

去る2015年5月19日~21日にネパール緊急支援で訪れた際の、facebookページ上で現地レポートした投稿のまとめです。

これらは、【ネパール緊急支援】において、第1次募集(2015.4.26~5.17) で1,233名の皆さまより集まった合計813,845円を、カトマンズにあるチベット難民キャンプ(ジャワラケルキャンプ)へ直接届けに行った活動です。 *募金の内訳詳細は協力企業・個人ページに記載。

▼各レポート下部の日付欄をクリックすると、facebookの投稿全文がご覧いただけます。

 

【本当の難民キャンプ?!】チベット難民キャンプ現地レポート①~昼にカトマンズへ到着して、まずはジャワラケルの難民キャンプへ向かいました。通り過ぎたカトマンズ市街は、震災が起きた事実を知らなければ気付かないような、通常の街並みでした。…

Posted by レインボーチルドレン(特定非営利活動法人Rainbow Children Japan) on 2015年5月19日

投稿用2

【奪われたカーペット工場】チベット難民キャンプ現地レポート②~今回のチベット難民キャンプへの打撃は、その住居ではありません。前回レポートしたテント生活は深刻な被害ではなく、時が来れば人々は元の住まいへ戻ると考えています。震災後、鍵…

Posted by レインボーチルドレン(特定非営利活動法人Rainbow Children Japan) on 2015年5月20日

投稿用3

【チベタンの笑顔と共に】チベット難民キャンプ現地レポート③~2日目~3つの難民キャンプを巡って二日目はカトマンズにあと三つあるチベット難民キャンプを視察しました。①Gangchen Camp 170人37家族②Khampa…

Posted by レインボーチルドレン(特定非営利活動法人Rainbow Children Japan) on 2015年5月20日

投稿用4

【異なる状況】チベット難民キャンプ現地レポート④~2日目続き。ボダナートの中にあるチベタンレストランでランチタイム。冷たい飲み物とモモを食べて生き返りました。午後は三つ目となるキャンプを訪問。他のキャンプと違い、チベット難民政府の…

Posted by (特定非営利活動法人Rainbow Childレインボーチルドレンren Japan) on 2015年5月20日

投稿用5

【ペマちゃん到着!】チベット難民キャンプ現地レポート⑤~ネパール3日目。今日からは独りでの活動になります。ジャワラケルキャンプへの3度目の訪問。キャンプのみんなともかなり打ち解けてきて、笑顔の多い1日となりました。その最大の理由は…

Posted by レインボーチルドレン(特定非営利活動法人Rainbow Children Japan) on 2015年5月21日

11329921_428877293940151_7220482990435239252_n

【任務完了!1,000人の支援】チベット難民キャンプ現地レポート⑥~ネパール最終日。朝から4度目となるジャワラケルキャンプを訪問し、マネージャーとの面談を済ませ、空港へのタクシーに飛び乗りました。キャンプへの直接支援の決定は…

Posted by レインボーチルドレン(特定非営利活動法人Rainbow Children Japan) on 2015年5月21日

11013236_429051520589395_7693523735410999100_n

【もうひとつの形の支援】チベット難民キャンプ現地レポート⑦~東京支部長の三村よりダラムサラでの任務完了の報告がありました。チベット系の2つのNGOに支援金の一部を託しました。ネパールに現地事務所を持たないレインボーチルドレンは、現地で…

Posted by レインボーチルドレン(特定非営利活動法人Rainbow Children Japan) on 2015年5月23日

1610943_429925257168688_829188813567452563_n

【1,000人への配布完了】ジャワラケル難民キャンプより、キャンプ全員へ500Rsづつの配布が行われたとの連絡がありました。緊急支援分が無事に1,000人全員へ行き届きました。ありがとうございました。500Rsは日本で約600円。5人…

Posted by レインボーチルドレン(特定非営利活動法人Rainbow Children Japan) on 2015年6月3日

11401037_433880950106452_5285622760870587853_n

【ニホンノミナサマアリガトウゴザイマシタ!】昨日ジャワラケルキャンプ1,000名全員に、レインボーチルドレンよりの支援金が配布され、長蛇の列となりました。同時にダラムサラの亡命政府よりの救済基金が支払われるとあって、キャンプの住民の皆…

Posted by レインボーチルドレン(特定非営利活動法人Rainbow Children Japan) on 2015年6月3日

11350596_433881180106429_8545569283228762427_n

 

映画『ルンタ』鑑賞レポート

 

まずは、こちら予告編をご覧ください。(青文字クリック)

映画「ルンタ」予告編池谷薫監督最新作ドキュメンタリー映画「ルンタ」7月18日(土)渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開!

7/18に公開した、池谷薫監督ドキュメンタリー映画『ルンタ』を観て来ました。

『ルンタ』は中国の弾圧に苦しむチベットの人々の焼身抗議、そしてその奥にある「非暴力」のこころにフォーカスしたドキュメンタリー映画。

公開初日は立ち見が出るほどの盛況ぶりで、ぴあ映画初日満足度でも堂々1位を獲得したそうです。

http://cinema.pia.co.jp/ranking/firstday

 

わたしの観た回もほぼ満席に近く、日本のメディアではあまり実情を取り上げられることがないにも関わらず、これだけの人がチベットに関心を寄せているんだなぁというのを実感しました。

物語の前半は、レインボーチルドレンのスタディーツアーでも毎回訪れるインド、ダラムサラ。

後半はチベットへと舞台は移動します。

そして物語のナビゲーターは、ダラムサラに長年住み、専属建築家として亡命政府の庁舎や僧院、学校など、数多くの建築物の設計を手がける中原一博さん。

http://www.lung-ta.org

ダラムサラでは、実際に平和的デモ活動を行い、中国当局に拘束されたことのある方々の証言と想いを、彼らのことばで中原さんが掘り下げていきます。

数年に渡って受けた生々しい拷問についての告白とは”裏腹”に、

彼らのことばや表情には少しショックを受けるくらいでした。

劇中、国際メディアの前で多くのチベット人が殺されている事実を決死の覚悟で抗議した若い僧侶が言いました。

「怖かった、、、。」

「色んなことを考えた。死ぬ覚悟ができていたかというと、できていなかったと思います。」

それは、ひとりのあまりにも純粋な青年の素直なこころの声でした。

そのデモに参加したふたりの若い僧侶が命を落としました。

うち、ひとりは電気ショック棒を口に突っ込まれ、内臓を損傷し亡くなったそうです。

それでもそうするしか弾圧に対して抵抗を示す道は他になかった。

誰かを殺めて暴力で報復するのではなく、じぶんの命をかえりみずに訴えるという選択。

今の日本では、デモに参加したというだけで長年に渡り拘束されかつひどい拷問を受け、命を落とすのも不思議でない、、ということはまずありえません。

言論の自由とはなんなのか、あらためて考えさせられます。

 

2009年2月から2015年5月までに亡命チベット人を含め145人が焼身抗議を行い、内122人が亡くなっています。

その大半が10代後半から20代の若者たちであることにも劇中で触れられています。

中原さんは、この焼身抗議全ての背景を追い、ひとつひとつを真実として伝えることを続けています。

それは決して、ただいかにも美しいこととしてではなく、どんな想いでその行為にいたっているのか、わからないからこそ追いたいのだと言います。

少なくとも、個人の苦しみからただ逃げるためではなく、”抗議=デモンストレーション”であり、誰もが、この焼身が最後であってほしいと願いながら自らのからだに火をはなつと・・・。

焼身自殺とは言わずに、

焼身抗議という表現をしている理由。

わたしたちにはこのほんのすこしのことばの違いに潜む奥深さを、到底理解はできないかもしれません。

劇中では彼らの最後に残したメッセージも公開されています。

10代の少女が最後に書いたであろう詩、

手の甲に書かれたチベット文字。

ただただ、『わたしがわたしでいる』という素朴な願いが、弾圧の元に叶えられないという現実。

 

途中、ふと、かつて第二次世界大戦時のまだ若い神風特攻隊員が家族へ残した手紙のことや、

子供の頃「はだしのゲン」で読んだ、『天皇陛下万歳!大日本帝国万歳!』といいながら自ら毒を飲んだり、崖から飛び降りて命を絶った国民のことを思い出しました。

 

もちろん状況は違うにしても、その奥にあるどこか共通しているものを、不意に感じたのです。

その当時をリアルタイムで生きていた誰に、『命を粗末にするなんて!』と言えたでしょうか。

けれども、とてもとても悲しい、時代を経ても、それを想うと胸が苦しい。

なんだか、同じような感情が湧き上がってきて涙がこぼれました。

わたしたち日本人にもかつて、きっと同じようなこころがあったのではないでしょうか。

 

わたしが感じたこと。

その行いがじぶんのものさしで良いか悪いかジャッジするためにこの現実に遭遇しているわけではない。

もっともっとその奥にある彼らの非暴力を貫くこころ、

『わたしがわたしでいる』と本来当たり前に与えられているはずの個性。

彼らの想いを通して、少しでも触れて、耳を傾けることが、わたしにできる祈りにも通じるのではないかと思いました。

同時に、今まさに、日本人ひとりひとりに問いかけられていることに対し、

じぶんのなかにある答えに目を向けるきっかけにもきっとなるのではないかと思います。

 

彼らの想い、表情、声、チベットの風、、、

そしてとっても陽気でフレンドリーな彼らの一面が見れるシーンもあります。

ぜひ、映画『ルンタ』を通して感じ取ってみてください。

 

(東京支部長・三村優子)

 

【渋谷イメージフォーラムでの上映時間】

8/14までは下記の時間です。

①12:30 ②14:45 ③17:00 ④19:05

以後、変更の可能性があります。終映日は未定。

渋谷シアター・イメージフォーラムTEL:03-5766-0114

イメージフォーラム公式サイト:http://www.imageforum.co.jp/theatre/

 

【今後の劇場予定】

8/22より大阪・第七藝術劇場

8/29より名古屋シネマテーク

9/5より横浜ニューテアトル

9/19より盛岡・中央映画劇場、長野ロキシ―、新潟シネ・ウインド、神戸・元町映画館 9/26より京都シネマ|10/3より富山・フォルツァ総曲輪、岡山・シネマクレール

近日上映:金沢シネモンド、浜松シネマイーラ、広島シネツイン、沖縄・桜坂劇場

※上映期間及び上映時間は各劇場にお問い合わせください。

http://lung-ta.net/theater.html

 

 

映画『ルンタ』の鑑賞券を、抽選で1名様にプレゼントいたします!

 

〈募集条件〉

現在、公開中の渋谷イメージフォーラムに観に行ける方。

鑑賞後、映画の感想を書き、レインボーチルドレンHPまたFacebookページでご紹介させていただける方。

 

〈応募方法〉

受付終了しました。

Facebookのこの記事のコメント欄に、応募の旨を投稿願います。

もしくは、info@rainbowchildren.holy.jpまで。

 

〈応募〆切・当選発表〉

応募状況をみて、Facebookページ上でお知らせいたします。

2015秋スタディツアー募集

 

第8回秋スタディツアーは201510日~11日(11日間)で企画します。
今回はネパールスペシャル!! 大地震発生後の5月に緊急支援で訪れたジャワラケルキャンプを再訪問します。地震半年後のネパールの姿はどうなっているのか、復興に向けた計画は進んでいるのか、チベット難民キャンプの人々は、、、5月に約束した再訪を果たしに行きます。もちろんダラムサラスラムもあり。チベット・インド・ネパール盛り沢山の人生を変える11日旅です。

 

Day1 Departure

image

夕方、成田・関空から出発、上海で合流しデリーへ。

image

デリー空港で先発隊として到着している代表石川がお出迎え。ホテルへ到着したらすぐに就寝です。
*代表石川と理事佐藤の2名は、スラムでの水質浄化装置YOUの提供実験のために9/21より現地を訪れています。

 

Day2 Slum School

IMG_0289

目覚めたら、スラムグジャラティスクールを訪問します。昨年の緊急支援から経営支援と高等教育につながる支援を続けています。この夏にはデリー大学へ2名の男子が入学!今の心境をインタビューしたいですね。

image

前回は予定が多すぎてできなかった特別授業のプレゼントを、今回はしたいと思います。ツアー参加者の特技で授業の企画をしていただきます。その後、夜行列車でダラムサラへ向かいます。

 

Day3 Dharamsala

投稿用5

早朝パタンコットに到着し、車でダラムサラに向かいます。雨季の後の晴れた天気なら、ヒマラヤの西端が顔をのぞかせます。この日は香り玉プロジェクトの進行と観光、夜にはダラムサラの大学に通う4人の学生と夕食会の予定です。

投稿用4

夜には満天の星が輝くはず。

 

Day4 Miss Himalaya

1413963904000

朝は10/1-4にツクラカン(ナムギャル寺本堂)で行われているダライ・ラマ法王のティーチングに参加を予定しています。昼は香り玉プロジェクトの進行と現地NGOの訪問を行います。そして、夜はミスヒマラヤコンテストに「参加」します。参加するのはツアー参加者の一人です。お楽しみに。

 

Day5 Department of Education

投稿用2

午前中は中央チベット政権・教育省との定例ミーティングです。今年度55名になる奨学生(大学生)の進捗を話し合います。その後、ペトンスクールを訪問し、写真部に約束したカメラの贈呈を行います。夕方には再び夜行列車でデリーへ向かいます。

 

Day6 Home Stay Experience

imageimage

デリー支部長サージャン宅へ一日ホームステイ体験。チャパティ手作りから始めて味わったチキンカレーは、インドで一番美味しいカレーでした。今回もお世話になります!

 

Day7 Kathmandu

投稿用

朝のフライトでカトマンズへ。世界遺産を少し巡ったあとは、ジャワラケルキャンプを訪問します。

投稿用2

カトマンズの街の様子は、難民キャンプの様子はどうなっているでしょうか。

 

Day8 Jawalakhel Camp

20150521_165044投稿用1

ジャワラケルキャンプでは、若者たちを支援することで難民キャンプの復興に関わっていきます。10年、20年経つと彼女たちがキャンプを背負う時代となります。震災前も厳しかった難民キャンプを、復興と併せてどういう姿にしていきたいのか、未来のリーダー育成として中長期計画を進めていきます。

 

Day9 Kids Camera Project

投稿用

デリーに戻るともう一度スラムのグジャラティスクールを訪問します。3月にスタートしたキッズカメラプロジェクトでは、2期メンバーも追加します。そして、スラムツアーの開始にあたり準備をすすめていきます。

 

Day10 Scholarship Students Meeting

image

インドでの最終日は恒例の奨学生ミーティング開催です。今年新入生27名を追加し、総勢57名の大学生となります。新たにどんなメンバーが集まるのでしょうか。また、1期生の3人は今年4年生となります。その進路にも期待が高まります。ツアー参加者には奨学生とのミーティング内容を企画してもらいます。

 

Day11 Return to Japan

早朝にデリーを出発し、上海経由で夕方~夜に成田・関空へ到着となります。

 

さあ、普通のツアー旅行でも個人旅行でもなかなか体験できないレインボーチルドレンのスタディツアーに参加しませんか?参加資格は問いません。インドへ行ってみたい、国際協力の現場を体験してみたい、スラムを覗いてみたい、何でもOKです、、、
ようこそ呼ばれて行く国インドへ!

 

1420002678270

《募集内容》

■ 日程 201510日~11日(11日間)

■ 総予算 約15万円 (航空券、燃油サーチャージ、宿泊、食費、移動費等すべての実費予算です)

■ その他費用 参加費1万円(寄付)、ビザ取得費用、海外旅行傷害保険、予防接種費用

■ レインボーチルドレンのスタディツアーは個人旅行形式をとっています。ツアーのキャンセル費用、ツアー参加中のトラブルについては全て自己責任となります。 日本⇔デリー往復の航空券は各自で予約いただきます(サポートします)。 但し、インド国内の宿泊・交通手配についてはindiatravelguide社のサポートとなります。

1420002649171 1420002627199 1420002654559 1420002667316 1420002673741 1420002611729 1420002622365 1413558803102 1413558804968 1420002587746 1413558808721 1413988799315 1418566123448 1418566134775 1418566178306 1418566109162 1414031890173 1413558891676 1420002636860 1420002641426

■ 募集定員 12名

定員に達しましたので締め切りました(7/22)。

■ 募集締め切り 8月7日 (但し定員に達した場合はその時点で締め切ります)

■ 申し込み方法 こちらの申し込みフォーム↓→よりお申し込みください→ http://goo.gl/forms/KHJpjfaK3d

1415796117855 1415796386753 PicsArt_1415796943414 1415795511190 1415795610910 1415795744807 1415795895565 1415795823058 1415795461019 OLYMPUS DIGITAL CAMERA1425692232290image

▼過去参加メンバーのツアー感想文コチラにアップしています。ぜひご覧ください。

▼虹のスタディツアーについてはコチラ

 図711

TEDxShimizu佐藤理事プレゼン

 

去る3月にTEDxShimizuで、レインボーチルドレンの佐藤理事がプレゼンテーションをしました。

メンバーは3月のスタディツアーでインド訪問中でしたので参加できませんでしたが、帰国後にアップされたYou Tubeを見て感動しました。


以前から、憧れていたTED、TEDxだったので、
自分がここに立たせて頂いたことに、
心から感謝している。

プレゼン内容は、僕の研究に込めた想い。
仕事ではなく、個人でも進められる、
エネルギーの源。

未来を生きる子どもたちに、
より良い世界を残したい。
僕たち人間が汚した自然を
僕たち自身の手で浄化できたら。
僕のような普通の会社員でもできること。
”自分も何かやってみよう”っていう、
キッカケになれば嬉しい。
みなさん、よろしければご視聴ください。

まずは、ご覧ください。

 

佐藤さんと、YOUの研究にかける思いは昨年Ready For? のプロジェクトで詳しく紹介させて頂きました。

▼2014.5.27記事 (いいね!数490)

https://readyfor.jp/projects/slumschool/announcements/9850

▼2014.5.28記事 (いいね!数338)

https://readyfor.jp/projects/slumschool/announcements/9883

 

ちなみにYOUはレインボーチルドレンのメンバーでもあります。

▼公式サイト メンバー紹介ページ

http://rainbowchildren.holy.jp/member

 

10626347_783993285055308_5522792450568774183_ocontent_f513622261fc75eb27fa0f8c392875b7bc7dc1fb

この秋、佐藤さんとYOUはインドのスラムに行く予定です。

皆さま、「水質浄化装置YOUプロジェクト」をぜひ応援ください!

ネパールプロジェクトvol.2 カトマンズへ

 

日本から派遣された国際緊急援助隊の救助チームが活動を終えて9日に帰国しました。諸外国からの救助チームは徐々に帰国し始めるなど、焦点は、生存者の捜索活動から被災者の生活支援へと移っています。

その一方で、被災した山間部や地方の村には政府などの支援がいまだに届いていない状況が続いています。約3000人の犠牲者を出したカトマンズ北方地域の住民からは、「政府からはまだ一切支援を受け取っていない」と不満の声が上がっているとの報道がありました。

レインボーチルドレンが支援を決定したチベット難民キャンプも同様です。これまで奨学生ペマちゃんを通じて得てきた現地キャンプの様子は、次第に落ち着きを取り戻してきたものの、これから通常の生活に戻していくには険しく長い道のりが必要だということがはっきりしてきました。

 

300331_179264812152682_1311971777_n
レインボーチルドレン奨学金でインド・デリーの大学に通うペマちゃん。カトマンズのチベット難民キャンプ出身。写真左。

サンドゥプリング難民キャンプ(通称ジャワラケル)

ペマちゃんが生まれ育ったのは、カトマンズの空港からほど近いサンドゥプリング難民キャンプです。1960年に90人の入植からスタートし、現在では1082人のチベット難民が共同生活をしています。通称ジャワラカル難民キャンプと呼ばれるのは、「ジャワラケル・チベタン・ハンディクラフトセンター」と呼ばれるカーペット、ショールジャケットやその他の手工芸品のアイテムを製造する工場がこのキャンプの中心となっているからです。この工場はネパールで最大のカーペットの製造拠点の一つであり、難民キャンプの生活を50年以上も支えてきました。キャンプには協同組合があり、他に学校や保育園、クリニックがあります。

そのジャワラケル・チベタン・ハンディクラフトセンターが、先日の震災で大きなダメージを受けたとの連絡が入りました。

11195254_831807806898376_538005138_n

11186316_831807723565051_844452842_n
5/3時点の写真。建物損傷がひどく、崩れる可能性があるため誰も内部に入れない状態です。外部より撮影してもらいました。

工場の操業は停止したままです。おそらく数ヶ月に及ぶ可能性があります。その間、工場で働いているキャンプの住民たちは給料がもらえないことになります。Pema

ペマちゃんは、デリーの大学の友達に呼びかけ、キャンパスで募金活動を始めました。

11140081_831124686966688_2969763186520801621_n
大事なテスト期間中ですが、5/1,2と募金を呼びかけ沢山の支援が集まりました。左から二番目がペマちゃん。

 

Tsechu Dolmaさんよりの情報

ペマちゃんの繋がりで、現在アメリカのコロンビア大学に留学している同じ難民キャンプ出身のTsechu Dolmaさんとつながりました。政経学部で学んでいる彼女は震災後急きょ帰国し、各地の難民キャンプを廻って女性たちの支援を中心に精力的に活動しています。

10632846_10153018069106219_6862735352777846841_n
5/8シンドゥーパルチョーク郡での写真。左がTsechu Dolmaさん。医師、女性のソーシャルワーカー、リンポチェ、長老尼僧、および修道女でチームを組み、305人の女性と女の子のためのASD(急性ストレス障害)カウンセリングや医療キャンプを実施。

その彼女からの、ジャワラケル・チベタン・ハンディクラフトセンターのレポートです。

ジャワラケル・チベタン・ハンディクラフトセンターは震災以来閉鎖されています。そのため、300人の従業員に悪影響が出ています。彼らの多くは週払いの賃金で生活をまかなっています。現在、生活共同組合が従業員に賃金を支払っていますが、一ヶ月以内にそれも尽きてしまうかもしれません。人々が建物の中に入ることさえも危険な状態です。建物の基礎が壊れかかっているからです。建て直すには500,000ドルかかります。このセンターは生活共同組合として1962年より運営されています。50年以上500を超える世帯を支え続けてきました。従業員は無料の保育、補助のある健康保険、普通教育、年金、有給休暇を受けることができます。それはまた、ほとんどのネパールでの成功したチベット人の起業家にとって、トレーニングの入り口でもありました。世界的に模範的な共同組合式経営ビジネスのモデルとして存在してきました。

また、私自身にとっても身近で心から大事なものでもあります。というのも、私の祖父母や両親が最初にカトマンドゥに無一文で、国籍のない難民としてたどり着いた時、ハンディクラフトセンターは雇ってくれ、また勉強させてくれたのです。私は自分のチベット人難民キャンプの家族たちにハンディクラフトセンターがしてくれたすべてに本当に感謝しています。それは確かに私の家族の運命を変えたからです。ハンディクラフトセンターの再建の努力のためにご支援いただけるとうれしいです。

訳:翻訳チーム平野貴美枝

11200935_377831035746177_3740517577355913253_o
被災したジャワラケル・ハンディ・クラフトセンターの写真。

11216229_377831042412843_9108672222624003165_o11187164_377831192412828_2426609437326043758_o11218556_377831039079510_1787230101044335113_o11039221_377831025746178_8802763818708669607_o

 

カトマンズ行きを決定!

今回の巨大地震をきっかけに、奨学生の出身であったネパールのチベット難民キャンプのことを初めて詳しく知ることになりました。国民の3分の1が被害を受けるほどの災害にあって、国を離れた難民という立場がどれほど安全保障のないものかを痛感しました。今のところネパール政府も、チベットは領土だとする中国も、難民政府である中央チベット政権も、直接救いの手を差し伸べる動きはありません。国や行政ができない今こそ、非営利・非政府組織であるNPOやNGOが動くタイミング、存在価値だと考えます。

しかし、ジャワラケル・チベタン・ハンディクラフトセンターの再建には50万ドル(約6,000万)という膨大な費用がかかります。ここは単独ではなく、世界中にあるチベット支援組織とも連携を図る必要がでてくると考えます。既にいくつかのNGOとは連絡を取り始めています。

そして、実際に現地の状態を知らないままでは何も始まりません。

今回の緊急支援募金は、大学の試験を終えカトマンズに帰省するペマちゃんに託す予定でスタートしましたが、5/18からレインボーチルドレンも一緒にカトマンズ入りすることを決定しました

代表の石川と、東京支部長の三村の2名がネパールへ向かいます。三村はまずデリーに向かい、ペマちゃんを連れて飛行機でカトマンズに向かいます。ペマちゃんは当初デリーからの陸路移動を予定していましたが、通常でも2日かかるバス移動は現在はどれほど時間がかかるか想像がつきません。そして道路や公共交通手段が復旧していない中での移動は困難を極めると判断し、初めて飛行機に乗るペマちゃんと同行することにしました。チケット手配はデリー支部長のサージャンが協力し、早朝フライトとなるペマちゃんの前泊と空港までの送迎も引き受けてくれました。石川は直接カトマンズに向かい、約4日間キャンプに滞在する中で現地の被災状況を確認し、自治体の責任者やジャワラケル・チベタン・ハンディクラフトセンター、そして現地NGOなどと今後の復興計画について話してくる予定です。ちなみに団体2名の渡航は全て自費で行います。

今、我々にできること。

それは、寄り添うことです。

『格差』によって希望の光が途絶えてしまわないように。
『ちゃんと見ているよ』というこころが、ひとつでも多くの希望の光を灯せるように。
精一杯わたしたちでできることをさせていただきたいと思う。~vol.1始まりより

 

S_4F0398BBD0BB5F00CE364E97887A165E.15042922
難民キャンプ上空より。今週のカトマンズはずっと雨の予報です。

 

そして、昨日(5/9)、無事に試験を終えたペマちゃんから連絡がありました。

今日は家に電話をしました。難民キャンプのみんなは、テント生活からそれぞれの家に戻り始めています。私たちのキャンプの工場は修理が始まりました。彼らは今後数ヶ月無職になります。私は、このテスト休暇中に彼らとより多くの時間を過ごすようになると思います。
そして、家族にレインボーチルドレンのお二人の訪問について話しました。彼らはお二人に会えることを興奮しとても楽しみにしています。そして私に飛行機での帰省をプレゼントしてくれたことに心から感謝しています。早く会いたいです!

歓迎してくれるキャンプの皆さんへ、日本の皆さまより集まった緊急支援金を直接渡すことができます。

そして、寝袋持参でテント生活を覚悟していましたが、どうやら屋根の下で寝ることができそうです!

vol.3へ続く

====================================

★★チベット難民キャンプ緊急支援★★

レインボーチルドレンでは、国際的な支援が届きづらいチベット難民キャンプの支援のため、緊急募金を受け付けています。ネパールに世界中からの支援が集まっても、難民という立場や住民IDがないことが救済の優先順位を低くさせ、復旧までの道のりが遠いことが予想されます。直接支援には皆さまの協力が必要です。

▼銀行振込、ゆうちょ、カード(VISA、MASTER)での寄付は特設ページへ
http://rainbowchildren.holy.jp/archives/5352

▼Tポイント、カード(JCB)での寄付はYahoo!募金サイトへ
http://donation.yahoo.co.jp/detail/5029002/

▼チベット難民キャンプ緊急募金箱を全国へ発送しています
http://rainbowchildren.holy.jp/archives/5561

▼売上げ100%寄付チャリティセールはチャリティサイトへ
http://rainbowchild.thebase.in/

ネパールプロジェクトvol.1 始まり

 

東日本大震災のあと、まだあちらこちらに爪痕の残る街を窓の外に見ながら、
宮城県気仙沼市にある仮設地区をいくつか廻った。

気仙沼市にはわたしの友人の実家がある。
震災後、職場の廊下を電話をかけながら泣いている姿を何度も見た。メディアでは決して放送されないような津波発生時の生々しい話も聞いた。
わたしたちの前では、気丈に振る舞っていたけれど、ポツリと『爺さん婆さん多い街だから、気にかけてあげてほしいのよ。』と涙ぐみながら漏らしていた。
そのとき、『いつか遊びにおいで。』とよく言ってくれていた気仙沼の街に行こうと決めた。

わたしが参加させていただいた団体の目的は、小規模、かつ高齢者さんの多く住む仮設地区を廻ることだった。
都市部にある大規模の避難所では、食料や生活物資の支援も比較的速く、イベントが定期的に催されたり、メディアにも届けられやすいので、当然沢山の人々の目に留まる機会が多かった。
対して小規模な村落、山間部などの地域はライフラインの復旧に時間を要したり、支援の手も届きにくく、都市部との格差が生まれるということも起きていた。

それは、既に都市部では新たな家が建ち始めたり、仮設地区でも笑顔が見られるようになってきた頃にも、まだその遅れは続いていた。
元々高齢者だけで住む家庭が多い街、配偶者を失ってひとりきりになった高齢者の方もいたり、親族と離れて暮らしている方々の中には、希死念慮(なんとなく死にたいという感覚にとらわれること)を持つ方もいたり、誰ともコミュニケーションがとれず仮設所内で孤独死するケースもあった。
無論様々な事情があるにせよ、都市部とのそういった支援格差は、そこに住む人たちにとっては、全てを失ったという絶望感に加え『見捨てられてしまったのではないか』という焦燥感や、無力感に繋がるひとつの要因だった。
だが、そういったことは、明るく希望が持てるニュースにかき消されてしまい、広く一般に等しく届けられることはあまりなかった。

この地域は、ワカメ漁がさかんな地域。
船や作業場が燃えてしまったり、倒壊し津波で流された方々も沢山いた。
仕事を失い、それでも少しずつ自分たちでワカメをとってきて仮設所で作業を再開していた。
そんな貴重な春採のワカメを『日本一のワカメだからね!』と誇らしげに言って、お土産に袋いっぱいもたせてくれた。
地場産業の復興は、生業としている方々の生きる活力にもなるんだな、と、その表情を見て思った。
その後、松島の牡蠣養殖所や殻剥きの作業所、船など仕事を津波で失った方々の助成金申請に対し、そこに住む高齢の方にとって難しい資料作成のお手伝いをさせていただいた。これが自分自身ではできない高齢の方がたくさんいらした。
助成金申請ができるのとできないのではその後の生活に大きな差ができる。

長い目で見て、もう一度自分の力で立って歩いていけるように、わたしたちにはそのきっかけづくりのサポートしかできない。
でも、人は『希望』を失ってしまうと、今この瞬間さえも生きづらくなることを、出逢った高齢者の方々から気付かされた。

11186452_830089927070164_1824317846_n
震災6日目のサンドゥプリングチベット難民キャンプ

今、この時の経験を思い出しながら、ネパールで被災した方々のことをずっと考えていた。
わたしが辿ってきた道というのは、その瞬間瞬間の連続なのだけれど、
その中で、インド人、ネパール人、チベット人の方々とのご縁をいただくことが多くなった。
ほとんど知識もなかった『難民』という状態をより身近に知り、それがわたしの想像を遥かに絶することも知った。

けれど、今の感覚は、東日本大震災で友人が『気にかけてあげてほしいのよ』と、少し控えめにふるさとを想って漏らしたあの一言を聞いたときと同じ感覚なのだ。

お金も、物理的な支援も、もちろん必要だ。
けれど、『ちゃんと見ているよ』というハートに寄り添う支援も、同じくらい必要だと感じている。

そして、
目にする情報が真実の全てではないこと。
ときには、まったく正反対の現実も見えないどこかで起きていたり、見過ごされてしまっている現実もあるということ。
わたしたちはそれを震災を通して思い知ってきた。

わたしたち、レインボーチルドレンも、そんな支援の届きにくいところのひとつとして、
ご縁をいただいているチベット難民の方々を支援させていただくことになった。
『格差』によって希望の光が途絶えてしまわないように。
『ちゃんと見ているよ』というこころが、ひとつでも多くの希望の光を灯せるように。
精一杯わたしたちでできることをさせていただきたいと思う。

 

今朝この文章を書き終えた後、
インドのビザを無事受領して帰る電車の中だ。
山手線の満員電車の中、周りをぼんやり見渡すと、どこかでまだ来ない支援を待ちわびて祈っている人々がたくさんいることがすこし信じられない。
ふと、車内モニターを見ると、フィギュアスケートの浅田真央選手が東北地方を訪れている映像。
牡蠣の養殖場で、プリプリの牡蠣を笑顔で頬張る真央ちゃんに、
お婆さんが満面の笑顔で『目指すは牡蠣の金メダル!』と言っている。
カトマンズのチベット難民キャンプでは手織りのカーペット工場があり、手先が器用で商売上手なチベットの人々はそれで生計を立てている。今回の震災で、恐らくその工場もダメージを受けていると思う。また流通がストップしている間は彼らもまた生計を立てていくのが困難だろう。
牡蠣の養殖を再開した東北の方々のように、カーペット工場が再始動したときの彼らの笑顔をわたしは今、イメージしている。

S_A6DD49FFB160CCC1838521C970754D67.15050306

(文:東京支部長 / 三村優子)

vol.2へ続く

====================================

★★チベット難民キャンプ緊急支援★★

レインボーチルドレンでは、国際的な支援が届きづらいチベット難民キャンプの支援のため、緊急募金を受け付けています。ネパールに世界中からの支援が集まっても、難民という立場や住民IDがないことが救済の優先順位を低くさせ、復旧までの道のりが遠いことが予想されます。直接支援には皆さまの協力が必要です。

▼銀行振込、ゆうちょ、カード(VISA、MASTER)での寄付は特設ページへ
http://rainbowchildren.holy.jp/archives/5352

▼Tポイント、カード(JCB)での寄付はYahoo!募金サイトへ
http://donation.yahoo.co.jp/detail/5029002/

▼チベット難民キャンプ緊急募金箱を全国へ発送しています
http://rainbowchildren.holy.jp/archives/5561

▼売上げ100%寄付チャリティセールはチャリティサイトへ
http://rainbowchild.thebase.in/

【ネパール緊急支援】(チベット難民キャンプ)

 

レインボーチルドレンでは、寄付いただいた95%を現地へ届けます。

 

住民IDがないと支援が届かないことを知っていますか?

緊急災害時に当局が被害状況を把握できるのは、住民票がある世帯だけです。難民であることは、国を追われた状態にあるだけでなく、人命救助や救援物資が届かない可能性をも意味しています。今回村ごと潰れてしまった山岳部のチベット難民集落は、報道されることもなく、もちろん死傷者の数も公式発表に加えられていません。

*英BBCだけがそのことを伝えています。BBC NEWS

 

ネパールには、約15,000人のチベット難民が居住区で暮らしています。

2015年4月25日に発生したM7.8の地震により、ネパールおよび周辺国での死傷者は6500人超となり、建物や文化財も多数倒壊するなど甚大な被害がでています。日本政府もネパール政府からの要請を受け、国際緊急援助隊・救助チームを派遣することが決まりました(4/26)

レインボーチルドレンでは、まずデリー、ダラムサラの関係者およびその家族の安否を確認しました。幸いに全員無事のようです。ですが、奨学生の家族が住むネパールのチベット難民キャンプは被災しています。負傷や建物の倒壊は逃れたものの、家はダメージを受け、続く余震の中で住民は外に避難して夜を過ごしました。まだ、余震は続いています。そして混乱の中、様々な物資が不足するのはこれからです。

そこで、レインボーチルドレンはチベット難民キャンプを対象として支援を行うことを決定しました。

*4/27午前11時時点 ネパール地震犠牲者3800人超(ネパール2789人、内首都カトマンズ710人、インド65人、バングラデシュ4人、チベット自治区20人)→当局予想8000人超へ

 

奨学生Pema Bhuti(ペマ・ブーティ)ちゃんよりの情報

1116
真ん中がペマ・ブーティちゃん

(4/26朝)

この写真は家族がネパールのチベット難民キャンプ(Samdupling Tibetan Camp、首都カトマンズ)に住む、ペマ・ブーティちゃんより送られてきた4/26朝の様子です。崩れた瓦礫が地震の激しさを物語っています。家の倒壊は免れたものの、あちこちにヒビが入り、家具も相当なダメージを受けたそうです。幸いペマちゃんの家族や親戚、友人は無事だったものの、家屋の改修や周辺の復興には相当な時間がかかることが予想されます。昨晩は余震を恐れ、約400人のキャンプ住民はみな外で夜を過ごしたとの情報です。

11156320_828633097215847_6598127668166511431_n
一夜明けた難民キャンプ周辺。皆、余震を恐れて外で朝を迎えました。

(4/26夜)

「ネパールでは昨日より停電が続き、今夜も電気のない中で身を寄せ合っています。余震はまだ続いている状態で、緊張感が張りつめた中で過ごしています。」

(4/27昼)

停電が続いていてネパールからの情報を得るのが難しくなってきました。(携帯の充電ができないので)余震はまだ続いていて、収まるのを待ってまだみんな外にいるようです。」

(4/27夕)

「恐怖が人々の心に残っている。同様に今夜起こるかも知れない余震に予防策をとっています。これが私たちのキャンプです。」

外は雨が降り始めました。(4/27難民キャンプ、
外は雨が降り始めました。(4/27難民キャンプ、余震を恐れ屋外で過ごす住民)

*4/28以降の現地よりの情報は随時facebookページでお伝えしています。

 

チベット難民キャンプ

ネパールには約13の大きなチベット難民キャンプがあり、約15,000人が暮らしています。中でも4つのキャンプがあるカトマンズと、同じく4つのキャンプがあるポカラに難民キャンプが集中しています。2つとも今回の震源地に近く、共に数百人の死者が出ているエリアです。また、難民キャンプ以外に暮らす人も多く、その数は数万人とも言われます。それらの殆んどは、住民IDがない=当局が把握していない住民なのです。ヒマラヤに近い山岳地帯に多く分布しています。

ネパールに居住するチベット難民は、遠く本土チベットよりヒマラヤを越えて亡命し、ダラムサラ(インド)までたどり着けなかった人々も多く含まれます。居住区の中で移動を制限され、教育も仕事も制約を受けた中で、最低限の生活だけが保障された状態で人々は祈りと共に暮らしています。最貧国とされるネパールでさらに厳しい生活を送っているのがチベット難民なのです。ペマちゃんは、この難民キャンプから優秀な成績をおさめてレインボーチルドレン奨学生となった一人です。現在、看護師を目指してインドのデリーにある、ジャミア・ハムダード大学(Jamia Hamdard University)に通っています。

*奨学生名簿No.16 Pema Bhuti http://rainbowchildren.holy.jp/tibet/student

932

 

3.11の経験から我々ができること

既に日本政府そしていくつかのNGOが緊急支援に向けて動き出しました。集まる物資や義捐金は、死傷者を多く出し、建物や歴史的建造物が多大なダメージを受けた首都カトマンズに向かうでしょう。人命救助と被災者の支援を優先し、首都機能を早急に回復することが望まれます。これから世界中からの支援が集まることでしょう。

しかし、我々も数年前に経験しました。必要なところに支援が行き届かないことを。

恐らく、安否の確認がしづらく、また元々把握ができていないチベット難民キャンプには、支援は届きにくいでしょう。安否を確認しようにも、元の情報がなければ確認しようもありません。今回の大地震では建物の倒壊による死傷者が殆んどで、平屋造りが幸いしたチベット難民キャンプは表面的な被害は少なく、ダメージが少ないように見えます。国や大きな団体を通じた支援は、首都機能回復やビル倒壊エリアに集中するはずです。また、難民であることが、優先順位を低くすることもあるかも知れません。

周辺部にある難民キャンプの家屋は平屋であることが幸いし倒壊は免れましたが、内部と家具は深いダメージを受けています。
周辺部にある難民キャンプの家屋は平屋であることが幸いし倒壊は免れましたが、内部と家具は深いダメージを受けています。

しかし、家屋内部の改修や周辺環境の復興は必要です。ライフラインが寸断され、インフラが機能せず物流が滞り、首都機能が半ばマヒしている間に、物資は不足し価格が高騰することも予想されます。そうした中で難民キャンプへの国際的支援の優先順位は低く、苦しい状況が見過ごされてしまうという懸念をもっています。また、まったく知られないまま苦しんでいる人たちの存在を、見逃す訳にはいきません。

実際に、チベット難民キャンプには救援物資が届いていない切実な思いをペマちゃんがメッセージで送ってきてくれたので、レインボーチルドレンにて日本語訳を付けた動画を作成しました。

今回レインボーチルドレンでは、奨学生のペマ・ブーティちゃんを通じ、チベット難民キャンプの支援を行います。輸送ルートの確保が難しいため、金銭のみの支援とし、使途は難民キャンプの住民が必要とすることに委ねます。

IMG_0359
チベットのマニ車とともに祈りをこめて

 

レインボーチルドレンの寄付について

皆さまより寄付いただいた95%を現地へ届けます

クレジットカード決済は平均5%の利用手数料がかかります。銀行振込、Tポイントについては全額が団体へ届きます。現地への送金にはウェスタンユニオンを使用し、送金手数料は代表個人が負担します。レインボーチルドレンは参加メンバーのボランティアで成り立っている団体です(全員無給)。これにより、寄付の95%を現地へ届けることが可能となっています。

まず、ペマちゃんが5/19にカトマンズの難民キャンプへ向かうタイミングに合わせて、第一次の寄付を送金する予定です(クレジットカード、Tポイント分は一時団体立て替え)。ペマちゃんがキャンプの状態を把握した上で、最もキャンプが必要と判断したことに使途を充てます。それが困難な場合は、住民組織の代表へ託します。いずれの場合も、資金使途の細目および収支を公式サイトにて公表します。

現在3日続く停電によって、現地からの情報は途絶えてしまいました。手探りの状態です。30名いるチベット奨学生たちにも協力をしてもらい、現地情報をなるべく多く集めるよう努力しています。(4/27)

以降の第二次の寄付は、現地の状況・他の難民キャンプの情報を合わせて、目的を再検討した上で資金使途を明確にし、募集を継続します。こちらも公式サイトにて公表します。

 

寄付受け入れ先(振込み)

三菱東京UFJ銀行
奈良支店
普通0143922
トクヒ)レインボーチルドレンジャパン
ゆうちょ銀行振替口座
口座番号:00910-2-235371
口座名義:特定非営利活動法人レインボーチルドレン

*4/27以降に着金する寄付は、当面の間はネパール緊急支援として受け付けます。

 

寄付受け入れ先(クレジットカードVISA,MASTERのみ)


ネパール緊急支援に

*Cloud Payment社のシステムを利用し、ベリサインSSLサーバ証明書を採用しています。フォームに入力された情報は高度な128ビットSSL暗号化通信により安全な形で送信されます。また、お客様情報も暗号化され厳重に保管されるため、第三者に漏れることはございません。

 

寄付受け入れ先(Tポイント、JCBカード)

Yahoo!ネット募金 (レインボーチルドレンページ)

ヤフ募金バナー

 

緊急支援募金箱設置先募集

全国へ85個発送します。募集記事(4/29追加)こちら

みらいの貯金箱2

図5
上の無垢材募金箱にこの専用告知文を貼ってお届けします

 

Yahoo!基金ネパール緊急支援金

使途をチベット難民キャンプに限定しない、ネパールへの全般的な寄付は、Yahoo!基金の緊急支援募金をお勧めします。
当募金では皆さまの寄付額と同額を、Yahoo! JAPANからも寄付される仕組みです。
みなさまの善意が2倍になる仕組みです。
※Yahoo! JAPANからの寄付金上限:2,000万円
2015年4月27日16時5分時点で、寄付金上限に到達したためYahoo! JAPANからの同額寄付の取り組みは終了いたしました。

こちらから→ http://donation.yahoo.co.jp/detail/1630016/

 

ネパール地震寄付先まとめ

▼gooddo参加18団体のネパール支援活動と寄付先まとめはこちら

▼IT×災害情報発信チームのネパール支援活動団体リスト(4/30現在59団体)はこちら

 

ダライ・ラマ法王の哀悼の表明

「ネパールの皆様とチベット人は、古来より隣人として暮らし、現在も多くのチベット人難民がネパールで暮らしています。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、ご家族やご友人、家財一切を失われたすべての皆様に心からの哀悼の意を捧げます。」

「ネパールの皆様との団結の証として、ダライ・ラマ基金より義援金を送るよう手配いたしました。一刻も早い救済をお祈りしています。」~法王庁サイトより

 

IMG_0355
被災された方々のために、皆様のご支援をよろしくお願いいたします

やっぱり人と人とのエピソードが、一番魂が震え、刻まれる経験なんだな

 

東京支部長 三村優子

【スラム編】

シャディプールの駅を降りて、砂埃の立つ道を一列で歩く。
見覚えのあるDhol(ドール)太鼓のお店の看板が見えると、スラムへの入口はもうすぐそこだ。

スラムに入るとすぐに子供たちが集まってくる。スラムの人たちは基本的に他所から来た人間には心を開いたり、笑顔で挨拶したりしないと、ある別の文献で読んだ。
だが、少なくともこのスラムでわたしが出逢った人たちは、子供から大人まで、今回もやっぱり『ヘーロー』『ナマステ〜』とみずから笑顔で声をかけてくれるひとが多い。

学校の入口が見えると、もう既に頬はゆるんで抑えきれない。
可愛い元気な子供たち。
また会えて、ほんとに、ほんとに嬉しい!

洗っても洗ってもなかなかとれなかったHoliの洗礼による色やにおいも、ようやくほぼとれた、、と思っていたのだけれど、
まだHoliの熱が冷めやらぬ子供たちは、レイくんのカラフルモヒカンを見て思い出したかのように『ハッピーホーリー!!』と口々に言いながら、各々で色粉を家に取りに走った。
呪詛のようにも聞こえていた『ハッピーホーリー!』ということばに、ゴクリと生唾を飲んで覚悟したのだが、
わたしの覚悟とは裏腹に、
その小さな手は、優しくわたしの頬や額に触れた。そして、『ハッピーホーリー、ディーディー!』と力強く胸に飛び込んでハグしてくれた。
マトゥラーでのHoliのあとだっただけに、なんだか涙が出るほどジーンとこみあげてくるものがあり。
口に入りそうになった粉をタオルで拭こうとしていると、面倒見のいぃ感じの女の子がそっとわたしの手を止めた。
『ディーディー、わたしに任せて!』
教室の隅に積み重なった箱をかき分け、誰のものともわからないパーカーを引っ張り出してきて、その袖でわたしの口元を拭いてくれる。
拭いているときの手つきと眼差しは、まるでお母さんが子供にするかのよう。
このスラムでは赤ん坊の面倒も、慣れた手つきでお兄ちゃんお姉ちゃんが当たり前のように見ている。
コスモス=秩序が、コミュニティには自然と生まれているのだ。
それはルールや慣習という後付けされていくものではなく、人が誰でも持っている母性や思いやりによって生まれているものなんだということを、小さな子供たちの姿から教えられる。

Holiを通して、インドの持つカオスとコスモス、その陰陽を体験し、このスラムスクールでやっとHoli体験が完結したように感じた。
すべてはきっとお膳立て通りに。
貴重な体験ができたこと、心から感謝だ。

S__2523146

*****

今回のスラムスクール訪問には、レインボーチルドレンとしては大きく2つの目的あった。
ひとつは、お絵描きの道具と化していたPCにネットを繋げること。
もうひとつは、キッズカメラプロジェクト。

どちらも、この閉鎖的なスラムという環境から、子供たち自身が外の世界へとアウトプットしていける第一歩となるチャンス。

お絵描きをPCで楽しむだけでも、わたしは充分にそこに意味はあると思う。
だけどたとえば、その絵をたくさんの他の誰かに見てもらえたとしたら、そこに秘められた可能性はまだ誰にもわからない。

普段見ている景色、
感じたこと、
心に秘めた想い、
『僕は、わたしは、これが好きなんだよ』『おもしろいと思ったよ』
『可愛いと思ったよ』
『綺麗だと思ったよ』
シャッターを切る瞬間、きっと子供たちがそこに無意識に込めた想いがある。
写真はそんな子供たちの想いをきっとわかりやすく視覚化してくれるはずだ。
そして、それは彼らの目から見た、彼らの風景だから、装飾されることのないリアルな一コマだと思う。
その想いを発信したとき、どこで、どんな共振が起きるのか、まだ誰にもわからない。

可能性は、きっと無限。

日本全国から集まった、デジタルカメラ。
皆さんの温かいこころをしっかり受け取ったことがわかるくらい、
わたしたちの説明を聞いている第一陣のキッズカメラマン達は、カメラを大切に握りしめ、目をキラキラさせて力強く頷いていた。

半年後、どんな彼らの想いがカメラに詰まっているか、こころから楽しみでならない。
わたしたちはその想いを、ひとつの虹の架け橋として、子供たちだけでは難しい部分を精一杯サポートしたい。

S__2523148

*****

先発メンバーに入らなかった他の子供たちにも、今回は不思議な変化が見受けられた。
キッズカメラプロジェクトのこと、確か知らないはずなのに、どういうわけか、
半年前は『撮って!撮って!』だった子供たちが、『撮らせて!撮らせて!』になっていたのだ。
わたしも、教室の壁側に促され、モデルばりのポーズをいくつも指示されて撮ってもらった。
撮られるのが好きな女の子はお洒落をしてきて、自慢の衣装を広げ、ポーズをキメる。
その子を囲みみんなで撮影タイム。

腕にタトゥーを入れ、髪も一部だけ染めた男の子が後半ずっと側にいた。
わたしのスマホを使って、たくさん写真を撮っていた。
斜めアングルや、わたしと手を繋いだ写真やほっぺにキスしながらのセルフィーなど、、なかなかおませな彼だった、笑。

その彼が、帰り際わたしの所に来て、なにやら神妙な顔で、ストラップで首から下げたわたしのスマホを指差して何かを伝えようとしている。
『ん?写真撮りたいの?』
そうじゃない、と首を振った彼は、わたしのスマホをかばんの中に入れようとした。
『盗られるから、しまって。』
彼は英語があまり話せないのでジェスチャーで一生懸命注意を促してくれていたのだ。
日本で子供から『盗られるからしまって。』と言われるようなことはまずない。
このちょっとしたやり取りのなかにも、彼らが普段見ている世界、知っている世界を教えられ、ハッとさせられた。
ありがとう。

S__2523147

*****

地球という、大きな世界。
国境で分けられた、世界。
コミュニティに分けられた、世界。
ひとり、ひとり、という、世界。

どの世界を知ることも、すべてはじぶんを知ることに繋がっているんだ。
じぶんを知ることは、世界を知ることに繋がっているんだ。
知ることに、わたしは優先順位などないと思っている。
一番最適な方法で、最適なタイミングで、
最適な順番で、知る機会は訪れている。
プロセスは誰一人同じではない。
だからわたしは、じぶんの出逢う『世界』に、
今は自信を持ってこれでいいと選択することができる。

そして、このスタディーツアーに2回参加して分かったことは、
わたしはやっぱり人と人とのエピソードが、一番魂が震え、刻まれる経験なんだなということ。
これからも、たくさんの人に出逢い続けたい!

最後に、
ツアーしょっぱなから波乱万丈だった旅を一緒に明るく乗り越えてくれたツアーメンバーのみんな、
デリーではわたしたちと行動を共にし、家に招いておもてなししてくれたサージャンとそのファミリー、
このツアーで再会を果たせたみなさん、
デリー&ダラムサラでできた友のみんな、
こころ固くならず共に過ごしてくれる
代表の石川さん、副代表の北條さんに
心から、心からの敬意と感謝をこめて。
本当にありがとうございます。

じぶんのものにしようとするこころがなければ、きっと誰もが笑顔になる

 

東京支部長 三村優子

【ダラムサラ&チベット奨学生ミーティング編】

わたしにとって、レインボーチルドレンスタディーツアーでの大切な学びのひとつ、それはチベット問題に触れること。

2度めの訪問となった、
大好きな街、ダラムサラでの数日間。

実はわたしは山より海派なのだ。
なのにどうしてだろう。
青空と雪山のコントラスト、
切り開いた斜面に立ち並ぶ建物のカラフルな屋根、風にたなびくタルチョ、
草むらを駆け回る犬達、、、
このダラムサラの景色は、わたしにとってはもはや完璧と言えるくらいの美しさと安らぎを持った景色だ。
もう一度、またここの空気が吸えて、こころとからだが喜んでいるのがわかった。

S__2105402

ここダラムサラでは、前回のダライ・ラマティーチングに続き、 大きなイベントに参加できることがわかっていた。

3.10 Tibetan Uprising Day
チベット民族蜂起記念日。
チベット系民族がチベットの首都ラサにおいて、中国共産党の抑圧に対し平和蜂起を行った事件に対する記念日。
この日は世界各地で自由を叫ぶパレードが行われる。

明日、突然日本語は使ってはいけません、と言われたら、
あなたは、日本人ではありません、日本という国は無くなりました、文化から根こそぎ忘れなさいと言われたら。
もしも反発しようものなら、投獄され拷問され、強制労働させられ、死さえ訪れることも不思議ではないとしたら。
子供であろうが、女性であろうが、関係ない。
わたしたちはどうするだろうか?

5000m級のヒマラヤの雪山を、家族と離れ数週間歩き続けて亡命してくる子供たちがいる。
海派のわたしが、ここダラムサラの景色に美しさと安堵を覚えるのは、単なる風景としての美しさだけではなく、誰かの強く生きる希望が秘められているからなのかもしれないと思った。

今回、Tibetan Uprising Dayの日に、わたしにはひとつしたいことがあった。
それは、チベットの民族衣装、チュパを身に纏うこと。
わたしはチベット人ではない。
チベット語も話せない。
仏教に対する深い信仰や知識もない。
だから、日常の一部である民族衣装を身に纏うことで、わたしなりのチベット文化への敬意を表したかった。

チベタン家族が営むお店に訪れ、チュパを作りたいというと、そこのお母さんはとても喜んで、店の奥にいる女の子を呼んだ。
日本でいうとまだ中学生くらいだろうか、透き通るような肌の笑顔がキラキラした娘さんが、『どんな色が好き?』と聞いてくれた。
『あなたにお任せしたい。』というと、少し興奮しながら、数ある中から組み合わせを選んでくれた。
『とても似合うわ!』と姿見鏡とわたしを交互に見ながら、お母さんと娘さんはわたしのチュパ姿を満面の笑みで見てくれた。
スカートの裾あげが必要で、時間がなかったにも関わらず、お母さんは今日中に仕上げてくれると言ってくれた。
『忙しいのに大丈夫?』と聞くと、うううんと首を振って、『今日できれば、あなたはこれを着てアップライジングデイに参加できるでしょう?』と、何も言っていなかったのに、お母さんには気持ちが伝わっていたのが嬉しかった。
本当に本当にありがとう。
これは今回特に心に残った交流のひとつだ。

***

チベット奨学生との交流も、前回よりさらに距離が近づいた気がした。
とてもシャイなチベットの学生。
けれど、胸に秘めた夢や、相手を受け容れるこころの器のようなものは、とてもとても大きくて深い。
そして、ものごとに対して、とてもまっすぐな疑いのない目をしていて、話しているとわたしも学生に戻ったような、そんな感覚になった。
わたしのなかにも、ちゃんと共鳴できる部分があるんだな、と嬉しかった。

S__2105400

***

どの国に生まれて、どのような歴史を経験して、
それは魂がみずから選んだのかもしれない。
国と国、国境で区切られた三次元世界での『区別』というもののひとつ。

どことも陸で繋がらない、日本という島国に生まれたわたしたち。
一方、奪われたり弾圧される歴史を辿った国の人々と出逢うことは、
わたしたちにどんなことを教えてくれるのか。

アップライジングデイでチベットの人々が叫んでいた『We are free!!』ということば。
暴力ではなく、自らの命を焼いてまで訴えなければいけなかった人々の体験を、
こうして何かのきっかけで触れることになったわたしたちはそれをどう捉えるのか。

良いこと、
悪いこと、
だけで終わらせるのではなく、

世界は誰かのものではなく、
なにかのコントロールを受けるものではなく、ひとつなんだ、ということ。
わざわざこうして『分かれて』いるのは、
追体験によってみずからを知るということ。
世界を知る、相手を知るということは、
みずからを知ることに繋がっているんだと、改めてわたしは感じた。
これが今回のわたしの大きな学びのひとつ。

***

チュパを着た日本人のわたしを、本当に嬉しそうに見てくれたチベットの人たちの笑顔、
わたしは彼女たちが着物を着たとしたら、きっと同じ笑顔になるだろう。

シンプルだけど、それが自然に相手を認め合っている、受け容れていることなのではないだろうか。
じぶんのもの、なんて、本当はこの世界にひとつもないんだ。
じぶんのものにしようとするこころがなければ、きっと誰もが笑顔になる、本当はそうなんだと思う。

S__2105399

彼にありがとうって、もう一度言いたい。

 

東京支部長 三村優子

【holi編】

昨年秋のスタディツアーの記憶も新しいまま、2度目の渡印となった春のスタディツアー。
はじめてのインドが、わたしにとってIncredibleなことの連続だったのに対して、
2度目のインドは、その喧騒さえ裏腹に、なんだか「また帰ってきた」ような穏やかな気分になった。

ツアーの初日を除いてはー。

ツアーの最初のビッグイベントはHoli。
誰彼ともなく色粉や色水を掛け合い、『Happy Holi!!』と抱き合うこの春のお祭り、、、と聞くと、
なんだかほのぼのと楽しいイベントのように思える。

が、わたしは事前にツーリストや女性にとってはいかに危険な側面を持っているかを友人から重々聞かされていたので、今回ツアーのメンバーでの女性代表としては、口を挟まずにはいられなかった。

そうして念には念を入れて、組んだはずのマトゥラーでのスケジュール。
も、こうしてここインドでは脆くも『予想外』の出来事というのは次から次へと起こるわけで。

詳しくは割愛するが、
大量の何か良からぬ匂いのする色粉と、色水をほぼ無抵抗で全身に浴び、
目も開かない、息もできない、
魂を抜かれたような半ば茫然自失の状態で、帰還したあとも、その夜は悪夢にうなされるというオマケつき。

そんな危険なことわざわざ経験する必要なかったのでは?という声が聞こえそうだ。
確かに、それを知って自ら志願したわけではない。
むしろそうなることを想定して避けるためのスケジュールを組んでいた、にも関わらずだ。

あとから、思ったこと。
必要ない体験はやっぱりしないのだよ、ということ。

このHoli、元々は春の収穫を祝うためのお祭りなのだが、家に入ってくる悪魔祓いの意味もあるのだという。
『わたし』という入れ物のなかに、わたし自身が無意識に『良くないこと』として閉じ込めているなにか、それらをこの伝統的なビッグフェスティバルを通して、根こそぎ引き摺り出されたようなそんな経験だった。

そんなHoliは、もちろん初めての経験だったのだけど、わたしが初めてインドを訪れる半年ほど前に、すでに夢でHoliに参加している夢を見ていたのだ。
ただしそれは、もっとほのぼのとしていて、子供のわたしが、夢のなかでのお友達と一緒に、色水の入った水風船をぶつけ合ってはしゃいでいる、というものだ。
実際には、水すら入っていない空っぽのバケツをぶつけてくる子供までいて、痛い目にあったわけだが、
そんな中でも忘れられない一期一会があった。

サングラスを忘れたわたしは、寺院に向かうストリートのものの数10m歩いた時点ですでに目の中に粉を入れられて目が開けられず悶絶していた。
追い討ちをかけるかのように次々と知らない誰かが突然わたしの顔に力一杯粉を擦り付けていく、、見えないので怖い。
そのとき、すっとわたしの左肩を誰かが抱いた。このときもはや無抵抗。誰かなんて考える余地はない。
霞む目でなんとかツアーメンバーの姿についていく。
誰かが近寄って来ようとすると、左肩の手がグッとかばうように強くなり、聞き慣れない少年の声で『やめておけ。目が見えなくなっているんだ!』そんな感じのことを言っている声が聞こえた。
『目が痛い』とその声に咄嗟に伝えると、『水で洗うかい?』と返ってきた。
信用できないから、『いらない』と返す。
その手が引き離されたのは、ガイドのサージャンがリキシャに乗り込むのを指示したときだった。
リキシャが動き出す瞬間、『マダム!マダム!』とさっきの声が聞こえ、やっと視力を取り戻してきた目で声の主を見る。
綺麗な目をした10代後半くらいの少年だった。
『マダム!ドンミスユアモバイル!』
指差す方を見ると、リキシャの座席にわたしのカバンからスマホが落ちていた。
『テンキュー』一言だけ無表情で返すと、彼は笑顔で手を振っていた。

その後、寺院に続く道でもみくちゃにされ、再三に渡る色粉色水の洗礼を受け、
結局寺院にも入れず少し高くなった道端のコンクリートに避難して身を潜めて私たちは座っていた。
わたしは日本でも満員電車など人の混み合う場所で過呼吸を起こしやすいので、
過呼吸が出ないように必死で息を殺していた。
すると、スッとわたしの左隣に誰かが座った。ふと見るとさっきの少年。
まさかの再会。
『ユアモバイル イズ セーフ?』
『・・・イェス。テンキュー。』
黙ったまんま、彼は座ってわたしを見ている。
『・・・フェアラユー フロム?』
『ジャパン セ』
『ジャパン・・・オーケー』
それ以上は何も語らない。
ただ隣で座っているだけ。
混沌の中で、その時だけ周囲の音が遠ざかり、静かで穏やかな空気が流れていた。
とても不思議な感覚だった。

すぐにガイドのサージャンの指示でまたわたしたちは動きだす。
『テイクケア』
『テンキューバイ』

誰も信用なんかできないと思っていたときに出会った、ほんとのほんとに一期一会。
彼の名前すら聞けなかったけど、
今でもハッキリと瞳を覚えている。
こんな時だからこその、忘れられない出逢い。
彼にありがとうって、もう一度言いたい。

S__2523143