Be the change project に参加させて頂いた白井莉奈子です。
あれから3年が経ち、当時大学1年生だった私もとうとう卒業を迎え、春からは社会人になります。
正直なところ、このプロジェクトは私にとってあまり思い出したくない記憶となっていました。
しかしふと思い返してみると、このプロジェクトに参加したからこそ気づけたこと、考え直せたことがたくさんあったように思います。
というのも参加前まで私は、国際協力や途上国支援に関心がありました。
しかしプロジェクトを進めるうちに、私は国際協力に携わることは向いていないんじゃないかと思うようになりました。
なぜなら、「チベット難民の人たちが外国人と交流する場をつくる」というプロジェクトの目的があったにも関わらず、
私は目の前にいるチームメンバーと協力しようという姿勢が乏しく、自分の思い通りにいかなければ不満に感じ、
「もうどうでもいいや、インドなんて行きたくない」とか、
「なんで私、こんなことやっているんだろう」と思い、当初の目的を蔑ろにしていたからです。
そこで気づいたことは、私は国際協力や途上国支援を心の底からしたかったのではなく、「かわいそうな人を救ってあげたいと、考える心優しい人」になりたかったんだなということです。とても上から目線で、自己中心的な考え方でした。
しかしそんな私がインドで、ダラムサラの街を歩いて、食べ物を食べたり、現地の人と話したり、チベットの美術や伝統舞踊を観たりして、異文化に触れることが心の底から楽しいと思えました。
心の底から喜びを感じられたことで、私の中で「チベット」や「ダラムサラ」が
「知らない」「興味ない」「どうでもいい」「かわいそう」というネガティブな印象から、
「楽しい」「面白い」「また行きたい」「素敵なところ」といったポジティブなものに変わりました。
そうした経験を通して、自分が見返りを求めずに純粋に「好きだ」「やりたい」と思うことをすることが、
結果として国際協力に繋がったり、
自分がこうあってほしいと願う社会に少しでも近づく手段になるなら、
それ以上に嬉しいことはないなと思うようになりました。
インド帰国後は、留学をしたり、夜間学校に通ったりと、自分の好きなことや、やりたいことを存分にして、充実した大学生活を送ることができました。
そして卒業後、春からはご縁があり、Be the change project でインドに渡航した際に訪問した団体で働くことになりました。
もしBe the change projectに参加していなかったら私がこのような考えになることも、そこに就職が決まることもなかったかもしれません。
改めて、クラウドファンディングで支援をしてくださった方、その他プロジェクトを見守ってくださった方、レイチルの運営メンバーには感謝申し上げます。
ありがとうございました。
もしかしたら、仕事を始めたら、「しんどい」「こんなはずじゃなかった」と思うこともあるかもしれません。
でも、そんな時はBe the change projectで感じたことを思い出して、自分の心が喜ぶ方へ向かおうと思います。