チベット文化紹介①ーカラフルな祈祷旗・ルンタ


 

ネパールの首都、カトマンドゥ。空港からタクシーで40分、さらに徒歩20分ほど坂を登った峠の上に、滞在先のホステルがあります。ジブリ映画の世界を思わせる建物の周辺や、そこに続く山道の至る所に、5色の小さな旗が掲げられているのを見つけました。紐に通して一列に並んだ旗は、小学校時代の運動会を思い出させてくれます。

チベット人居住区のルンタ
チベット人居住区のルンタ

 

この5色の旗はタルチョー(dar lcog)、ルンタ(rlung rta)と呼ばれるチベットの祈祷旗で、寺院や峠に飾られていることが多いそう。色の並び順は青、白、赤、緑、黄色と決まっており、それぞれの色が天、風、火、水、地を表します。多くの旗には馬の絵や経文のような文字が描かれています。

空にはためくルンタ
空にはためくルンタ

 

旗が風に吹かれて揺れると、その旗が意味する厄災から人々を守ってくれる、またはその色に関する恩恵があるのだと、レインボーチルドレンの奨学生のひとりであるペマが教えてくれました。

ホステルのある峠の他、チベット難民居住区やカトマンドゥ市内のそこかしこにルンタがはためいています。カトマンドゥの街と峠を吹きぬける涼しい風に、チベット民族の祈りを感じる1週間でした。

祈るようにルンタを見上げる犬
祈るようにルンタを見上げる犬