奨学生FILE.21・22 Lobsang DolmaとTsering Choezom姉妹


 

Lobsang DolmaとTsering Choezom

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左Lobsang Dolma、右Tsering Choezom 2016/05/22@Bangalore

 

Lobsang Dolmaは、St. John’s College of Nursingに通う学生です。

ネパール出身で、高校まではネパールで過ごしました。高校卒業後は、GNM(General Nursing and Midwifery)と呼ばれる看護・助産学のディプロマを取得するためにデリーにて3年半過ごしたそうです。その3年半の内では、Apollo Hospitalと呼ばれるデリーの中でも有名な病院での実務もあったとのことです。その昨年、レインボーチルドレン奨学金で今のカレッジに進学しました。

Tsering Choezom(3つ上の姉)も今同じカレッジに通っています。ですが、お姉さんはGNMのあとは2年間の病院勤務を経て今に至るそうです。つまり、お姉さんは5年間と半分をデリーで過ごしました。同じく昨年よりレインボーチルドレン奨学金で進学しました。

兄弟は他にもお兄さんがネパールにいるそうでが、今は怪我のリハビリ中で仕事を休んでるそうです。ご両親もネパール在住で、お母さんの商売をお父さんが手伝っているそうです。

というのも、お父さんが働いていた絨毯販売の会社が昨年のネパール大地震で被災し、仕事を辞めざるを得なくなったのです。そこで、お母さんが手作りのアクセサリーを売り、今はそのお手伝いをしているとのことです。

こんなところにもネパール地震の影響があるのですね。。

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ネパール大地震のNGO支援地域。2015.10.23ネパール応援ナイトより

 

St. John’s College of Nursingはキリスト教のカレッジで、日常からキリスト教色を感じることができるそうです。それが時に負担になると漏らしていました。学生のほとんどが南インドの学生(インド人)で、チベットの学生は10%ほどとのことでした。

ここでは、キャンパス内のホステル(学生寮)にお姉さんと暮らしています。日曜日はカレッジ自体開いておらず、寮も女性寮ということもあり、今回は中に入ることができませんでした。

寮は、ものすごく厳しいらしく、6:30起床→7:00準備→8:00~17:00まで授業というのが毎日のルーティンで、日曜日が唯一休みだそうです。時間があるときは、公園に行くことが好きだそうですが、バンガロールには公園のような広い広場はなく、デリーの方がその分好きだと言っていました。

 

将来は、看護師に教える教師になりたいそうです。今はまだそこまで強くイメージができていないようでしたが、看護師を志す未来の世代へ受け継いでいく道を希望しています。2人とも看護の道に進んだ理由は、ダライ・ラマ14世も話していたように、利他の精神をもって人に奉仕することが大切だと考えていることと、その影響もあってチベットの女性のほとんどが看護の道に進むから、だそうです。

2人とも双子のようで、どっちかというとお姉さんがたくさん話してくれました。2人とも、バンガロールよりデリーの方がいいと嘆いていました。というのも、バンガロールの人(ローカルの人)は考え方が保守的で、ヒンディ語より現地語であるカンナダ語を好み(2人はこっちの言語が苦手だそうです)、クローズドマインドだとのこと。

難民というマイノリティにとって、首都デリーの方が過ごしやすいのかなという印象を受けました。

近い将来、姉妹で看護師の教師として教壇に立つ日を期待しています!