スラムプロジェクト最終寄付金について

 

<はじめに〜スラムの未来の貯金箱について〜>

元奨学生サンタンが暮らす、デリー最大のスラムにおけるスラムプロジェクトに関してご報告させていただきます。

まず、これまでレインボーチルドレンで管理してきた「スラムの未来の貯金箱」についてご説明いたします。

「スラムの未来の貯金箱」 は、2020年2月に行われた、「レインボーチルドレン×Jammin スラムスクール応援チャリティー」によってご支援いただいた寄付金全額を「スラムの未来の貯金箱」という形で、現地駐在ボランティア三輪さんに厳重に管理していただき、計画的かつ継続的に必要経費のみ都度現地にて寄付を行ってきたものになります。

「スラムの未来の貯金箱」についてのレポート
↓↓
http://rainbowchildren.holy.jp/archives/15728

上記のレポートを公開したのが、2021年4月。
デリーではロックダウンを経て、スラムスクールが再開できそうな兆しが見えてきた頃でした。
しかし、この直後、インドでは爆発的なコロナ感染第2波のパンデミックが訪れ、ピーク時には新規感染者数が40万人を超え、事実上医療体制が崩壊するという緊急事態に陥ってしまいました。

そのため、スラムスクールは再度休校へ。
サンタンは、次回の再開は、情勢を鑑みてさらに慎重に行うことに決定しました。
この間、サンタン自身は本業である観光業をほぼ完全に失っていたため、なんとか別のアルバイトを見つけ、自力で生計を立ててきました。
同時に、オンラインツアーなど、この環境下で出来る最大限の方法を模索していましたが、従来のツアーのようになかなか最善の方法で軌道にのせることがかないませんでした。


このような背景に伴い、「スラムの未来の貯金箱」のレポートはスラムスクールの再開まで一旦中断となりました。
ただし、スラムスクールが休校していようが、土地の賃料(家賃と呼ばれるもの)は毎月発生するため、毎月の賃料はこの「スラムの未来の貯金箱」から充てられていました。


<スラムの未来の貯金箱①②の現状内訳・残高>

ここで、2022年10月時点での「スラムの未来の貯金箱」内訳と残高について整理してお伝えしておきたいと思います。

■2020年2月に行われたRainbowChildren×JAMMINチャリティーイベントによる日本での寄付総額:
157,653円(≒104,500ルピー)

上記寄付総額を貯金箱①②に分けて管理し、2022年10月時点での残高は以下になります。

■貯金箱① 子どもたちの文房具や教材費用
14,500-5,440=9,060ルピー(≒ 15,642円)

■貯金箱②学校の運営・維持費用(土地の賃料)
90,000-3,000×18ヶ月(2021年3月〜2022年9月)=36,000ルピー(≒ 63,936円)
※当初のレポートでは月5,000ルピーと記載しましたが、その後サンタンより訂正があり、月3,000ルピーに修正されました。

■ 貯金箱①+ 貯金箱②総残高
45,060ルピー(≒ 80,026円)

 

コロナ禍により一時職を失っていたサンタンにとって、ここまで土地の賃料の支払いを安心して維持できたことはとても大きな救いとなりました。
チャリティーイベントでご支援くださった皆様、本当にありがとうございました。


<スラムプロジェクト最終寄付と内訳について>

前述の「スラムの未来の貯金箱」のレポートの一旦中断により、報告できていなかったのが

■貯金箱③今後の子どもたちの学習環境向上用

についてです。
この貯金箱の目的は、将来的にスラムスクールの学習環境向上を目指すための設備の初期費用等に充てることでした。

団体としては今回が最終寄付となるため、賃料や教材のように消費して後に残らない物ではなく、何らか形として残り、さらにそこから発展していけるものへの投資に充て、スラムの子どもたちの未来へと繋げてほしいという願いから、この貯金箱③へと最終寄付金100,000ルピー(≒ 172,802円)を送りました。

この100,000ルピーにはレポート中で触れていた、2021年度開催のH2OサンタNPOフェスティバル@阪急うめだ本店における寄付金全額が含まれるため、併せて内訳を下記にご報告いたします。

<2021年2月>
●JAMMINチャリティーTシャツ販売分・・・4,900円
●ブライスオークション配当寄付分・・・ 12,5298円

<2021年7月>
●会場設置募金箱・おもしろ募金箱分・・・ 17,585円
●JAMMINチャリティーTシャツ販売分・・・6,300円
●香り玉プロジェクト物販寄付分・・・8,130円

計162,213円(≒93872ルピー)

温かいご支援、ご協力いただいた皆さま、あらためて本当にありがとうございました。


<スラムプロジェクト最終寄付の使途について>

ここまで、使途別に貯金箱を分けてスラム宛の寄付金を管理してまいりましたが、最終寄付金をどのように子どもたちの将来に最大限有効活用できるかについて、数ヶ月に渡りサンタンと協議を繰り返してきました。

その結果、この度サンタンが新たに公的に設立する『STREET LEARNING INDIA』というトラスト宛に一括寄付を行う決定に至ったことをご報告させていただきます。

トラスト設立にあたっては、公的な書類の提出や活動していく上で収支報告などが求められ、個人レベルではなく今後より透明性の高い、社会に向けた活動を行っていく必要があります。

今まではサンタンが独立して行っていた観光業の中に、「スラムツアー」としてスラムスクール運営・維持のための事業が盛り込まれていましたが、トラストを設立することによってスラムスクール単独のプロジェクトがより明確化され、国内外から信頼のおける団体として認知される一歩を踏み出せたのではないかと思います。

ここまでレインボーチルドレンで管理してきた貯金箱の寄付金残高と、団体口座を通さず三輪さんに直接送金した個人寄付を全て合算し、下記合計金額をトラスト宛に送金が完了いたしましたことをご報告いたします。

■ 貯金箱①②+③(最終寄付金)合計
145,060ルピー

■直接個人寄付合計
9,236ルピー

計154,296ルピー(≒ 274028円)


<元奨学生サンタンからのメッセージ>

最後に、レインボーチルドレンの元奨学生であり、現在はこのスラムプロジェクトのリーダーとしても活動を続けているサンタンより、サポーターの皆さまへのメッセージを紹介いたします。

「スラムスクールと子どもたちをずっと応援してくださっているサポーターの皆様、本当にありがとうございます。いつも皆様の温かいご尽力に感謝申し上げます。
私たちは、今後も継続して、スラムスクールで子どもたちをサポートできるよう全力で努めていきます。
幸運にも私たちは、いつもサポーターの皆さまからのご支援を受けることができ、そのお陰で教室や図書室を建てることができました。
また、デリー大学で、修士号を取得したいという私の願いを叶えるために支援してくださった日本人サポーターの皆さまにも心から感謝しています。
将来、みなさんが私を必要とする時や、皆さんがインドに来た時はいつでも、次は私が皆さんを助けられるようになりたいと思っています。
Arigato-ありがとう-」


これからもサンタンやスラムの子どもたちへ、どうぞ温かい応援をよろしくお願いいたします。

Street Tours India 公式Facebook
https://www.facebook.com/streettoursindia

 

チベットプロジェクト最終寄付金について②

<はじめに>

すでに2022年5月末に送金、報告済みのチベットプロジェクト最終寄付に続き、2022年6月末締め分の継続寄付サポーター様や全国に設置いただいていた「みらいの貯金箱」サポーター様からの最終寄付金についてご報告させていだきます。

※前回のレポート【チベットプロジェクト最終寄付金について】はこちらをご参照ください。
http://rainbowchildren.holy.jp/archives/15780


<Mewoen Tsuglag Petoen Schoolについて>


もう一つのチベットプロジェクト最終寄付は、私たちが毎年、春と秋のスタディツアーの中で何度も訪問させていただいた、Mewoen Tsuglag Petoen School(ペトンスクール)へ寄付させていただくことに決定いたしました。

ペトンスクール

 

ペトンスクールは、チベット亡命政府教育省によって設立された、亡命中のチベット人のための基本的な教育政策を実施するモデル校です。
特徴的なのは、伝統的な教育に加え、近代的な教育プログラムを取り入れていることです。

授業風景-1 

 

取り分け、重点を置いているのが語学・言語教育。
クラスIIIまでのいわゆる初等教育では、授業は母国語、つまりチベット語のみで行われ、その後、学年が上がっていくごとに第二、第三言語の教育(英語、ヒンディー語、中国語)も取り入れ、総合的な語学力・言語力を身につけるためのプログラムが組まれています。

授業風景-2

 

前校長先生


私たちが学校を訪問した際にも、校長先生がこの教育方針を詳しく説明してくださりました。

この背景には、日本の教育事情とは全く異なる亡命社会独自の事情があります。

 

<Mewoen Tsuglag Petoen Schoolの教育方針について>

政治的、歴史的な問題により、現在チベット本土におけるチベット語教育はますます厳しさを増しています。近年、多くのチベット学校や家庭で、チベット語やチベットの歴史について学ぶこと、あるいは教えることが公的に禁じられ、地域や学校には監視役が置かれ、それらを破ったと見なされた場合には警察に即逮捕されるケースもあります。
国を奪われた上に、言語という最も重要な文化の一つまでも、消し去られようとしている状況です。

授業風景-3

 

そのため、ペトンスクールの教育方針としては、まずは大前提として母国語であるチベット語教育を充実させ、チベット文化を保護・継承してゆくこと。かつ、インド社会で生活する上で必須の外国語言語を習得することです。

たとえば、親がインド生まれ、あるいは親が幼い頃に亡命し、生まれた子どもたちの場合、親がチベット語を充分に習得できていない可能性があり、家庭でチベット語を教えるのが困難な場合があります。そのため、子どもたちが正しいチベット語を学校で学べる環境はとても大切です。

チベット語のノート

 

その逆で、親がチベットである程度生まれ育った後に亡命し、生まれた子どもたちの場合、親が英語やヒンディー語を習得できない場合があります。
インドでは、英語も通じますが、人や地域によっては十分な英語教育を受けておらず通じないことがあり、病院に行く時や助けを求めたい時、お金が関わる問題など、生活の中で言語が通じないと非常に困る場面も多々おとずれます。
インド社会で将来仕事に就くとなった場合にも、ヒンディー語が理解できると選択肢が広がります。

また、家族や親戚と共に、または留学や就職の機会を得て、英語圏の諸外国へと移住するケースが多いのも亡命社会ではよくあることです。
移住先での生活では当然英語が必要になります。

このように、日本人が外国語が全く使えなかったとしても母国語だけで生きてゆける日本とは違い、亡命社会の子どもたちは母国語に加え、第二言語、第三言語まで使えることも生きていくうえでとても重要なのです。

カメラプロジェクトの時の集合写真

 

ペトンスクールでは、こういったチベット亡命社会の背景を踏まえ、子どもたちがアイデンティティーを保ちながら、できるだけ不自由なく生活していけるように、教育方針を組み立てています。

 

<最終寄付金の受け渡し、使途について>

今回、ペトンスクールへの寄付にあたり、現地での受け渡しや校長先生へのインタビューなどを友人のPema Gyalが務めてくれました。Pema Gyalはレインボーチルドレンの奨学生でも現地ボランティアでもありませんが、亡命社会におけるチベット語教育の重要性について長年関心を寄せてきた人物で、今回のコーディネートについても強く賛同し、協力してくれました。

校長先生とペマ

 

校長先生のお話より、現在ペトンスクールではコロナ禍や世界情勢の影響により、予算不足のため停滞し続けているプロジェクトがあることがわかりました。

1つは、Language Laboratory(LL教室、いわゆる語学演習室)の設立。
これは、従来の伝統的な読み書き教育に加え、近代的な視聴覚教育を取り入れたプロジェクトです。そこで子どもたちが必要な視聴覚教材や機材が予算が通らず不足しているとのことでした。

LL教室の建物

 

もう1つは、スクールバスの問題。
遠隔地から通学する子どもたちの増加、ガソリンの価格の上昇、そして道路整備ができていないこの街で一日に何往復もするスクールバスは頻繁にメンテナンスが必要となり、そのメンテナンス費用も年々上昇しているのだそうです。

スクールバス

 

今回の寄付金では、それらプロジェクトの予算総額を賄うことはできませんが、話し合いの結果、優先的にLL教室で不足していた子どもたちの教材や機材の費用に充てていただくことになりました。

 

現校長先生

 

校長先生からは、予算の申請がなかなか通らず困難な状況だったところ、今回の寄付のお話をいただき、子どもたちのより良い教育のため一歩前進できて非常に感謝しています、とのお言葉をいただきました。

Thank you letter

 

また、ご丁寧にお手紙もいただ本当にありがとうございました。

 

<最終寄付金額について>


2022年6月末締めの継続寄付サポーター様や、全国に設置いただいていた「みらいの貯金箱」サポーター様からの最終寄付金は総額156,558円 (≒ 91817.20ルピー)となりました。
ここから外国送金手数料が引かれた、91,037ルピー(≒ 155,411円)を7月4日付けでペトンスクールへ送金完了いたしました。

ここまで長きに渡っての、継続寄付サポーターの皆様、「みらいの貯金箱」を設置してくださったサポーターの皆様や募金してくださった皆様に、心からの感謝を申し上げます。
温かいご支援、本当にありがとうございました。

 

チベットプロジェクト最終寄付金について

<はじめに>

2022年4月16日開催の理事会にて、チベットプロジェクトの最終寄付については、副代表yukoが担当することになりました。
ここで、寄付までの経緯やその詳細をご報告させていただきたいと思います。

<最終寄付の目標と決定までの経緯>

今回、最終寄付ということもあり、最重要視したのは「皆様からの温かいご厚意を1円も無駄にせず、かつレインボーチルドレンの理念に適する寄付先を決定する。」ということでした。

今まではチベット亡命政府を通じた寄付を行っておりましたが、今回に限っては、単発かつ上限のある寄付金であるため「政府からも支援を受けることができない」個人・学校を一つ一つ慎重に精査し、決定することにいたしました。

精査にあたっては、現地のチベット人ボランティア、Tashi Tsomo(タシ・ツォモ)ちゃんや友人のネットワークの親身な協力に助けられ、当初の寄付先候補からさらに選考を重ね、約一ヶ月かけて最終的にインドの大学・大学院に通う6名の個人学生と、TCV(チベット子供村)Selakuiへの配分寄付が決定いたしました。

<6名の個人学生決定の経緯>

個人学生につきましては、全員がチベット本土からの亡命学生であり、インドに身寄りのない学生のみを選抜いたしました。
理由としましては、昨今の政治的背景から、チベット本土から国外へのあらゆるアクセスに対する規制がより一層厳しさを増し、国外への送金も規制対象となったことをきっかけに、今までチベット本土からの仕送りにしか頼れなかった学生たちにとって、ここ数年、身寄りのないインドでの学費や生活費の工面が非常に難しい状況に置かれている、ということがありました。
(今回の学生の中には、国外への送金を理由に、実際に親族が警察に逮捕されてしまったケースも含まれています。)
また、彼らは現在、チベット亡命政府からの援助も受けられないことも併せて確認しております。

<6名の個人学生の紹介>

以下、その6名を、彼らからサポーターの皆さまへのメッセージと共にご紹介いたします。
彼らとは、5月中旬からメールを通じて個別にやり取りを重ねてきました。
全ての学生やご家族の安全を考慮し、顔写真の掲載は控え、本人の了承を得た情報のみ開示させていただきますので、御了承願います。

① Kalsang Dolma

大学名::Rajiv Gandhi University
専攻:Bsc optometry(理学士号・検眼科専攻)
メッセージ:
私は2011年にチベットからインドに来て、現在はバンガロールにある大学で勉強しています。
私は出来る限り、さらに多くの勉強を続けていきたいと考えています。
今回のご支援の機会にあたって、すべてのサポーターやレインボーチルドレンの皆様へ、私を支えてくださったことに心から感謝の言葉を届けたいと思います。

②Bande Tsering

大学名:JNU(Jawaharlal Nehru University)
専攻:BA Honours Japanese language (文学士号 4年生 日本語専攻)
メッセージ:
私は両親に希望を託され、2009年、チベットから2回目の挑戦でインドに来ました。実は、1回目の挑戦は失敗に終わり、一緒に失敗したメンバーと共に刑務所に入れられてしまいましたが、決して望みを捨てませんでした。
そして今、私はデリーにある大学で日本語を専攻しています。
大学卒業後は、日本で学位を取得するのが夢です。いつも考えていることは、実際の日本でさらに学びを深めたいということです。

③Tamdin Lhamo

大学名:Jyoti Nivas College
専攻:Tourism Management(観光経営学)
メッセージ:
私はチベットにシングルマザーの母を残し、インドへやって来ました。
私は研究に関心があり、これからもそれを追究していきたいと思っています。
私の目標は、チベット社会に奉仕し、母の生活に心的負担をかけないようにすることです。
皆さまのご支援と親切に心から感謝を申し上げます。皆さまの活動への感謝とともに、どうか皆さまへずっと祝福がありますようにお祈りします。

④Namgyal

大学名:ダラムサラにある某大学
メッセージ:
皆さまの親切と私を助けてくださったことへ心からのお礼を申し上げたいと思います。
皆さまの温かいご支援は、私を夢の実現へと近づける大きな一歩となりました。
皆さまのことは決して忘れません。
私は将来、チベット語と英語の優れた翻訳家になりたいと思っています。しかし、私の英語の実力はまだまだ翻訳家になるには及びません。
この専攻の後、私は自身の英語力をさらに改善する必要があるので、英語のコースにも出席し、学びや夢を達成するために全力を尽くしていきます。
あらためて、皆さまのご支援に心から感謝いたします。

⑤Lobsang Dhoudup

大学名:Zongsar institute
専攻:Tibetan Literature MA(チベット文学 修士号)
メッセージ:
私は2013年にチベットからインドに来ました。
今は大学院でチベット文学を勉強しています。
将来は、勉強をさらに続け、博士号まで取得するのが私の夢です。
私の学びを支えて下さった皆さまへ、感謝の言葉を伝えたいと思います。

⑥Sonam Norbu

大学名:Zongsar institute
専攻:Tibetan Literature MA(チベット文学 修士号)
メッセージ:
私たちを支援するために、たくさんの寄付を送ってくださり、本当にありがとうございます。
そして、私たちだけでなく、チベットコミュニティ全体を支えてくださりありがとうございます。
この支援への感謝と、さらに勉学に励んでゆく決意で、決して皆さまからいただいた寄付金を無駄にはしません。
私は2013年にチベットからインドに来ました。 仏教徒として、また文学を愛する者として、仏教や文学の知識を深めるために、私にはまだもう少し言語を学ぶ必要があります。
一番の夢は、作家/翻訳家になることであり、現在は日本語を学ぶ夢も持っています。
世界がまたパンデミック前のような日常に戻る日が来たら、レインボーチルドレンの皆さんと、日本やインドでお会いできることを楽しみにしています。

<TCV(チベット子供村)Selakui決定への経緯>

今回の選考の中で、個人学生以外に、チベット人学校または個人の非営利NGO/NPOにも寄付を配分したいと考えていました。
幾つかの候補が絞られる中で、私たちも何度かスタディツアーでお邪魔させていただいたTCVが、政府予算での運営ではないということ、さらに近年は海外からの支援者も減少傾向にあるという事実がわかりました。

課外授業風景

また、このレインボーチルドレンでボランティアとして自ら立候補し、インドから協力してくださっていたTashi Tsomoちゃんは、日本での滞在経験や自身の学びを活かし、現在はこのTCV Selakuiの課外授業で、ボランティアとして日本語や日本文化を子供たちに教えています。
Tashiちゃんは私たちの奨学生ではありませんが、レインボーチルドレンの理念の一つ「未来のリーダー育成」に貢献する活動を、ここTCV Selakuiで自主的にされています。

課外授業風景2

最後まで、私たちの活動を気にかけて協力し続けてくださったTashiちゃんへの心からの感謝を込めて、またTashiちゃんが実際に関わっているTCV Selakuiの子供たちの未来へと、寄付をさせていただきたいという決定に至りました。

タシちゃんと校長先生

TCV Selakuiの校長先生からも公式の感謝のお手紙をいただき、本当にありがとうございました。

Thank you letter

<チベットプロジェクト最終寄付金の内訳>

このレポートの最後に、チベットプロジェクト最終寄付金の内訳についてご説明いたします。

最終寄付金全額の内、チベットプロジェクトに配分した額は合計135万円(≒ 804792インドルピー)
その内、
・個人学生6名へ計555,000インドルピー(≒918,711円)
・TCV Selakuiへ250,000インドルピー(≒412,823円)
>計1,331,534円(≒805,000インドルピー)
※外国送金手数料込
となりました。

(個人学生へは2022.5.26付、TCVへは2022.5.27付で送金を完了しております)

改めて、これまで温かいご支援をいただいた皆様には心から感謝を申し上げます。

プロジェクトおよび事業の終了について

 

この度、2022年6月末日をもちまして、レインボーチルドレンの現存プロジェクト(チベットおよびスラム)を終了することになりました。同時に、特定非営利活動法人Rainbow Children Japanの全事業を終了し、団体を解散する運びとなりましたことをご報告致します。これまで賜りました皆様からのご支援に厚く御礼申し上げます。

2012年の活動開始からちょうど10年が経過し、インドにおいて129名の大学進学を無償の奨学金(給付型奨学金)という形でサポートすることが実現し、一定の成果をあげることができました。

立ち上げ当初より「顔の見える支援」を原則として、年2回の現地訪問を継続してきましたが、近年はコロナ禍でインドへ渡航できない月日が経過しておりました。国内イベントへの参加やインド現地人材の活用など、現地訪問をしない日本からできる支援継続の方向を模索しつつ、様々な環境変化への対応に努めてまいりました。

そんな折、奨学金の卒業生より嬉しい報告が届くようになりました。大学や高校で教鞭を執り次世代の育成に励んでいたり、政府機関で難民社会のために働いたり、看護師の国家資格を持ち後進を指導する未来を描いていたり、すでに様々な分野で活躍をしています。更なる高みを目指して留学している卒業生も少なくありません。中には起業したり、翻訳した本が出版されたり、スラムの学校運営に奔走している卒業生もいます。

そして、昨年最後の奨学生が卒業したことを機に、プロジェクトを終了することを決意致しました。

今後は社会へ羽ばたいた卒業生たち(129名)が、さまざまな社会的課題を解決するリーダーとして活躍する将来を見守りたいと思います。

永い間、本当にありがとうございました。

 


継続寄付について

これまでマンスリーサポーターとして活動を支えてくださり、本当にありがとうございました。以下3つの継続寄付制度については、自動的に停止されます(特に停止手続きをいただく必要はありません)。最終の寄付分まで、責任をもって趣旨に沿った支援先へ届けさせて頂きます。永い間、本当にありがとうございました。

  • ソフトバンク「つながる募金」6月2日終了
  • ヤフー株式会社「Yahoo!ネット募金」5月31日終了
  • ロボットペイメント「マンスリーサポーター」5月31日終了

 

募金箱について

「みらいの貯金箱」サポーターの皆さま、これまで募金箱設置にご協力くださいまして、誠にありがとうございました。上記事業終了と共に募金も終了となりますので、ご了承ください。現在の募金箱については、以下の扱いでお願い致します。

  • 募金の送金受付 6月30日終了
  • 送金指定先 三菱UFJ銀行奈良支店 普通0143922 特定非営利活動法人RainbowChildrenJapan宛(振込手数料は差し引きください)
  • 大変お手数ですが募金箱は各自にて破棄ください

 

最終寄付について

2022年4月末決算時点での預貯金(寄付預かり金)については、団体にて各プロジェクト毎に寄付先を決定し送金を完了しております(別途報告致します)。上記、継続寄付最終受付分、及び募金箱最終送金分等につきましては、6月末日で締め切り後、寄付先を決定致します。その後の残余財産については、特定非営利活動法人の清算規定に従って最終帰属先を決定致します。清算完了まで順次報告予定です。

 

スラムの未来の貯金箱 in Delhi,India (JAMMINチャリティご報告)

(✏️English below)

コロナ禍において、私たちは厳しい現実を味わってきました。
このスラムで育ったレインボーチルドレン卒業生のサンタンも、インドでのロックダウン後、自身の観光業を失った1人です。
それによって、スラムスクールも長い間閉校されていました。
 
彼はデリー大学を自力で卒業後、彼が育ったコミュニティの環境改善の一助となるために、観光や経営管理について学びたいと考え、レインボーチルドレンの奨学金を得て最終的に修士号を取得しました。
卒業後は、自らの収入でスラムの子供たちのためのフリースクールを運営し、社会問題としてのスラムの現実を啓蒙する活動を行ってきました。
 
最近、ようやくスラムスクールが週3日の日程で開校しました。子供たちみんな元気に学校に戻ってきて、学校で勉強したり友達に会ったりすることができてとても幸せそうです。
 
この危機状況下で、寄付金は彼らにとって非常に貴重であると同時に、その額は限られています。
そのため、皆様から受け取った寄付の使い途について、慎重かつ徹底的に話し合いを重ねてきました。
 
このコロナ禍では、またいつ突然、情勢が変わるかはわかりません。実際、サンタンが職を失ったあとも、閉校しているにも関わらず、教室の家賃は請求され、それを支払えないという期間がありました。大家さんにとってもそれが生活費ですので請求せざるを得ないのが現実です。
スラムでは日本のようなあらゆる種類の社会的救済措置もありません。
 
これらのことを踏まえ、最終的に一度にまとめて全額寄付するのではなく、以下のように計画的かつ堅実な方法で寄付を使っていくことに決定しました。
 
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📝決定した寄付の内訳について
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子どもたちが、今本当に必要なものに、無駄なく使っていけるよう、用途に合わせて貯金箱を3つに分けました。
 
🌈2020年2月に行われたRainbowChildren×JAMMINチャリティーイベントによる日本での寄付総額:
104,500ルピー(≒157,653円)
 
●貯金箱①子どもたちの文房具や教材費用
14,500ルピー(≒21,875円)
👉 当初の使途予定だった、子どもたちの文房具や教材が不足した際に、ここから随時賄われます。
現地ボランティア三輪さんが管理します。
 
●貯金箱②学校の運営・維持費用
5,000ルピー/月(≒7,543円)×18ヶ月
= 90,000ルピー(≒135,778円)
👉家賃が払えないと教室が使用できません。
コロナ禍により、学校運営費に充てていたサンタン個人の収入が激減してしまったため、当面の教室の家賃をはじめ、サニタイザー・石鹸・マスクなどのコロナ感染対策用品、電球やウォータータンクなどの消耗品等、学校運営に必要な経費はここから充てられます。
毎月初めにサンタンに送金します。
 
●貯金箱③今後の子どもたちの学習環境向上用
2021年3月に行われた「H2Oサンタ NPOフェスティバル」における、ブライスオークションチャリティー配当寄付、JAMMIN Tシャツ販売寄付、香り玉プロジェクト販売寄付については、総額が確定次第ご報告いたします。
👉サンタンは今後オンラインによる教育やボランティアを充実させて、スラムスクールの学習環境をより向上させたいと考えています。初期設備の費用に充てるのが目標です。
 
 
教材が豊富なオールドデリーへ足りない教科書を調達に出かけました。
 
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📝4月の最新レポート
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写真は「スラムの未来の貯金箱」第一弾レポート!
現地駐在ボランティア三輪さんが同行し、不足していた子どもたちの文法のテキストと児童書を調達しました。
 
🌈支出と残高(2021年4月1日時点)
●貯金箱①
・文法のテキスト×10冊=960ルピー
・児童書×6冊=310ルピー
-------------
支出合計:1,270ルピー(≒6,439円)
残高:13,230ルピー(≒19,933円)
 
●貯金箱②
・4月分家賃=3000ルピー(≒4,520円)
4月予算残高:2,000ルピー(≒3,013円)
-------------
総残高:85,000ルピー(≒ 128,069円)
 
今回購入したのは文法のテキストと、児童書です。
 
私たちの支援の目的は、ただ寄付するだけでなく、彼らができる限り「自分たちで」活動を維持、管理できるようにサポートすることだと考えています。
 
サポーターの皆様からの子供たちへの寄付はすべてこの「スラムの未来の貯金箱」に大切に保管しており、1円も無駄にしないようにします。
そして、正確性を保ち、チャリティーの透明性を高めるために、全てを詳しくレポートしていきます。
 
 
ここまで大変お待たせしてしまいましたが、温かくご支援くださったみなさまに、ご報告を通してあらためて感謝の気持ちを伝えてゆきたいと思います。
✏️✏️✏️
 
お買い物後の一息。
すっかり暑くなったデリー。気温はすでに30°を超えています💦
 
 
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🌈Piggy Bank for the future in slum school,Delhi
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Due to this COVID-19 misfortune,we’ve gotten a taste of hursh reality.
Santan,who is our graduate,grown up in this slum is also one of them who lost his job after lockdown in India.
Accordingly,slum school also had closed for a long while too.
He graduated from Delhi university by himself,and got scholarship of Rainbow Children,finally finished master’s degree to learn about tourism or business management to improve environment his community where he had grown up.
After graduation,he has managed free school for children in his slum by his own income,and done awareness building activities of reality of slum as social problem.
Recently,at last slum school has been opened 3days a week.All children have come back to school safely and very happy to study or meet their friends at school.
Under this crisis,donation is very precious for them and also it’s limited. No one knows when the situation will suddenly change again.
So we’ve discussed together carefully and thoroughly how donations received will be used.
Finally we’ve decided we use donation not all at once,but separately every month in a planned and down-to-earth way so that they can keep making ends meet to manage slum school by themselves as possible as they can.
 
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📝Our decided plan how to use donation
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We have divided the piggy bank into three according to the purpose so that children can use what they really need now without waste.
🌈Total donation by Rainbow Children×JAMMIN charity event in Japan,Feb.2020:
104,500inr(≒157,653jpy)
● Piggy bank ① For stationery and teaching materials costs
14,500inr(≒21,875jpy)
👉When they run out of stationery and teaching materials for children,it’ll be covered from this.
Piggy bank will be managed by our volunteer Mr.Miwa,in India.
● Piggy bank ② For school operation and maintenance costs
5,000inr / month(≒7,543jpy) x 18 months =90,000inr(≒135,778jpy)
👉If they cannot pay the rent,children can’t use the classroom.Due to COVID-19,the income of Santan had gone sharply.He had been used his own income for school operating expenses.
So the rent for the classroom for the time being,and sanitizers/soaps/masks for preventing the spread of infection at school,consumables such as light bulbs or water tanks;Those expenses will be covered from this.
We’ll send 5000inr to Santan at the beginning of every month from piggy bank.
● Piggy bank ③ For improving the learning environment in the future
※We will report the final amount of donation at the “H2O Santa NPO Festival” held in Mar.2021 when it confirms.
👉Santan hopes to improve the learning environment of the slum school by enhancing online instruction or volunteering in the future.The goal is to cover the cost of initial equipment from this.
 
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📝The latest report in April
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Photos are the first report of “Piggy Bank for the future in slum school,Delhi”!
Our volunteer,Mr.Miwa accompanied Santan to purchase grammar textbooks and children’s books in short supply for children.
🌈expense and balance (April 1, 2021)
● Piggy bank ①
・ Grammar text book x 10=960inr
・ Children’s books x 6=310inr
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Total expense: 1,270inr (≒6,439jpy)
Total balance: 13,230inr (≒19,933jpy)
● Piggy bank ②
April rent for class rooom =3000inr(≒4,520jpy)
April budget balance=2,000inr(≒3,013jpy)
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Total balance: 85,000inr(≒128,069jpy)
Our purpose is not just donation but supporting they can manage their activity by themselves as long as they can.
We save all donation for children from supporters carefully in piggy bank and never waste it even 1yen.
We will report all details to ensure accuracy and to enhance transparency of our charity.
Thank you for your support kindly.
 
 

【Be the change project-学生たちは今-】④〜白井莉奈子(しらたん)〜

 

Be the change project に参加させて頂いた白井莉奈子です。
あれから3年が経ち、当時大学1年生だった私もとうとう卒業を迎え、春からは社会人になります。

正直なところ、このプロジェクトは私にとってあまり思い出したくない記憶となっていました。

しかしふと思い返してみると、このプロジェクトに参加したからこそ気づけたこと、考え直せたことがたくさんあったように思います。

というのも参加前まで私は、国際協力や途上国支援に関心がありました。

しかしプロジェクトを進めるうちに、私は国際協力に携わることは向いていないんじゃないかと思うようになりました。
なぜなら、「チベット難民の人たちが外国人と交流する場をつくる」というプロジェクトの目的があったにも関わらず、
私は目の前にいるチームメンバーと協力しようという姿勢が乏しく、自分の思い通りにいかなければ不満に感じ、
「もうどうでもいいや、インドなんて行きたくない」とか、
「なんで私、こんなことやっているんだろう」と思い、当初の目的を蔑ろにしていたからです。

そこで気づいたことは、私は国際協力や途上国支援を心の底からしたかったのではなく、「かわいそうな人を救ってあげたいと、考える心優しい人」になりたかったんだなということです。とても上から目線で、自己中心的な考え方でした。

しかしそんな私がインドで、ダラムサラの街を歩いて、食べ物を食べたり、現地の人と話したり、チベットの美術や伝統舞踊を観たりして、異文化に触れることが心の底から楽しいと思えました。

心の底から喜びを感じられたことで、私の中で「チベット」や「ダラムサラ」が
「知らない」「興味ない」「どうでもいい」「かわいそう」というネガティブな印象から、
「楽しい」「面白い」「また行きたい」「素敵なところ」といったポジティブなものに変わりました。

そうした経験を通して、自分が見返りを求めずに純粋に「好きだ」「やりたい」と思うことをすることが、
結果として国際協力に繋がったり、
自分がこうあってほしいと願う社会に少しでも近づく手段になるなら、
それ以上に嬉しいことはないなと思うようになりました。

インド帰国後は、留学をしたり、夜間学校に通ったりと、自分の好きなことや、やりたいことを存分にして、充実した大学生活を送ることができました。

そして卒業後、春からはご縁があり、Be the change project でインドに渡航した際に訪問した団体で働くことになりました。

もしBe the change projectに参加していなかったら私がこのような考えになることも、そこに就職が決まることもなかったかもしれません。

改めて、クラウドファンディングで支援をしてくださった方、その他プロジェクトを見守ってくださった方、レイチルの運営メンバーには感謝申し上げます。

ありがとうございました。

もしかしたら、仕事を始めたら、「しんどい」「こんなはずじゃなかった」と思うこともあるかもしれません。
でも、そんな時はBe the change projectで感じたことを思い出して、自分の心が喜ぶ方へ向かおうと思います。

 

ポカラのチベット人居住区へ行ってきました②

インド駐在ボランティアの三輪です。

ポカラを旅した前回の続き、もうひとつのチベット人居住区をレポートします。

もう1つは ”Tashiling Tibetan settlement”

こっちは観光地のレイクサイドから近いため自転車で簡単に行けたり、近くに観光地として有名なDevi’s FallとGUPTESHWOR洞窟があるので、合わせてツアーの一部になっていたりして、観光客がいっぱいいました。

 


Tashiling居住区の入り口周辺。

 


すぐ近くのGUPTESHWOR 洞窟。面白そうです!!


この居住区には500人の人が生活します。

こちらもチベット寺院、集会所、チベット居住区の事務所、学校、診療所、職業訓練校などあります。

もう1つの居住区よりは、、小さいかな、、

ただ、観光客向けの施設が充実しているかなと感じました。

 


チベット寺院の入り口。

 


寺院の中、ダライ・ラマ14世の写真がありました。

 


こっちもカフェ、民芸品売り場あります。

 


チベットカーペット用の生地を作っている職人さん。

 

チベットカーペット用の生地。

 

カーペット売り場、僕も買いました!!

 


歴史展示館あります。チベットからネパールへの移動の歴史等、見れます。

 


チベットの方達の居住区。

 


このTashiling居住区にはレインボーチルドレン奨学金3期生であるPemaさんのお姉さん、Tsering Lhamoさんがナースとして働いています。

彼女にこの居住区を案内してもらいました。

Pemaさんのお姉さんがここで唯一の看護士。

お医者さんはいなくて、週1回、市街地から来ています。

お姉さんはカトマンズ生まれ、インドのマンガロールで大学を卒業した後、ここで働いています。

 


Pemaさんのお姉さん。働いている診療所で。

 

今回ポカラを訪問して思ったのは、インドにいるチベットの人たちより、苦しい状況だな、、ってことでした。

チベットの人達はネパールの中で仕事に就けないので、自分達で仕事を作っていくしかない状況です。

僕は日本人に生まれて、簡単に仕事にありつけて、恵まれているって思いました。

アフリカでも思いましたが、「仕事がない」これが1番の課題だと、やっぱり思いました。。

彼らがもっと観光客を呼び込めれば、、、

もっと良い商品を生み出す力があれば、、

 

生まれた場所、環境が違うだけ、ここまで生活が違う、、

ということを改めて感じました。

日本人に生まれたってだけで幸せだと感じます。

そしてチベットの方々の苦境を改めて感じました。

国がないというのはここまで人を苦しめるのか、、、

と感じました。

 

ポカラ、また来ます!!景色サイコー!


今回はポカラだけの予定でしたが、、、

予定より早くカトマンズに着いたので街中を散策してたら、面白いチベットレストランを見つけました。

カトマンズのタメル地区で一番古いレストラン。

チベットの方が最初にレストランを始めたそうです。

有名な観光スポットのようで料理、美味かったです。

オススメです!!


タメル地区にありました。

 

1971年から。歴史が古いです。

 

Ping shaというチベット料理。旨かったです。


今回は滞在し慣れたポカラへの里帰りのつもりでしたが、自分の知らないポカラの一面を知ることができました。

チベット居住区はチベットの方達の生活を見れる良い場所です!

みなさんも一度訪れてみてください!

 

 

ポカラのチベット人居住区へ行ってきました①

インド駐在ボランティアの三輪です。

昨年10月6日~8日とネパールのポカラに行ってきました。

インドがダシャーラで休みだったので、連休を利用して行ってきました。

以前の職場でポカラに4ヶ月程滞在した経験があり、その時にものすごぐ良い街だと感じて気に入っていたので、是非また訪れたいと思ってました!ってことで里帰りをしてきました。

ポカラはパックパッカーの聖地!

いろんな国の人達が集まって、美味しいお店いっぱい!

人もいい人ばかりでとても落ち着きます!

街から見れるヒマラヤ山脈の景色が最高です。

朝日を見るスポットもあります。

他にもヒマラヤ山脈へのトレッキング、ラフティング、パラグライダー、バンジージャンプ等、アクティビティもいっぱいです。

 

そのポカラで今回は2つのチベットキャンプ(居住区)を訪れました。

”Tashi Palkhel Tibetan settlement” と ”Tashiling Tibetan settlement” です。 ”Tashi Palkhel” は街中から離れたHemjaという地域あり、”Tashling” はポカラの市街地の南にあります。

観光客を積極的に呼び込もうとしていて、ポカラの観光スポットの1つになっています。チベットの方の生活が見れたり、チベットの民芸品が買えたり、チベット難民の歴史が見れるようになっているオススメの場所です。みなさんポカラに来たら是非訪れてください!!

 

さて、最初に訪れたのは ”Tashi Palkhel Tibetan settlement” です。

ポカラの市街地から離れたHemjaという地域にあり、ポカラ街中より標高が高いです。セティ川が近くを流れていて、気持ちが良い所です。

セティ川が近くを流れています。

 

ただ、こんな場所にチベット人居住区があったなんて全く知らなかったです。

僕も以前、何度もこの前の道を通り過ぎていたのですが、全く気づかなかったです。ただよく見れば、チベット文化が感じれらる建物が建っていました。

居住区の入り口?わかりずらい。。

 

ここには約650名のチベット人、150の家族が住んでいます。

チベット寺院、市民の集会所、コミュニティの事務所、小学校があります。チベット難民のみんながここで集まって生活しています。観光地として、民芸品売り場やカフェなんかもありました。

チベット寺院の入り口。

 

チベット人コミュニティの事務所。

 

チベット人の小学校。

 

観光客用?のカフェ。

 

チベット人の集会所。

 

民芸品売り場。

 

民芸品を売って自分達の生活費を稼いでいます。

 

週一回ここでお祈りをします。

 

お祈りの場所からの景色。チベット寺院が見れます。眺め最高です!

 

 

このチベット居住区の人達の生活はとても厳しいです。

小学校は居住区の中にあるのですが、中学高校はポカラの街中の学校へ行っています(車で45分はかかります)。

そして、大学となるとネパール国内では行けず、インドに行くしかないのです。

ネパールでは高等教育を受けれません。

インドへ行くとなると費用も大きくかかってしまい、ますます苦しい状況です。

あとで紹介するペマさん(レインボーチルドレン奨学金3期生)のお姉さんはネパール出身ですが、インドの大学行ってました。。

なるほど、こういう状況なんだなと改めて感じました。

 

さらに難民であるチベットの方々は仕事にほとんど就けず、働く機会がないのです。

自分達の村で野菜を作ったり、鳥を飼ったりして食料を調達してました。

他には、自分達で民芸品を作って売っています。

ただ、この ”Tashi Palkhel” は観光地であるポカラの街中とは違い、ここには観光客がほとんど来ません。そのため民芸品の売り上げもよくないそうです。

僕がいた時も僕をのぞけば観光客は3人だけでした。。。

 

大道路から見える ”Tashi Palkhel” チベット居住区にある建物。

 

それでは、もう1つのチベット人居住区 ”Tashiling Tibetan settlement” へ行ってみたいと思います。

その②へ続く

 

 

奨学生のその後レポート。Tsering Tharchinさん(4期生)

 

レインボーチルドレンの元奨学生。Tharchinさんです。

JNU(Jawaharlal Nehru University)で中国語を専攻していました。2019年5月に修了。詳しくは奨学生レポート(http://rainbowchildren.holy.jp/archives/7667)をご覧下さい。ちなみに今もJNUで勉強しているTenzin Daselさんとは友人です。

 

今(2019.8.18時点)は大学時代から続けていたラジオ局の仕事と中国語の翻訳の仕事をしています。翻訳の仕事はチベットで起こっているニュース(中国語)を翻訳して、インド、チベットの人に伝えています。

 

そして8月26日(2019.8.26)の週からは台湾の大学へ留学です。中国語をさらに勉強します。1年間の予定ですが、可能なら延長してPhD(博士)を取りたいと思っています。もっと中国語、中国文化を理解したいそうです。

 

奨学生レポートにもある通り、Tharchinさんはチベットの権利を取り戻すために頑張っています。「壁は高いけど、ずっと立ち向かっていくつもりです。」と言ってました。6月にはTibet action instituteというアメリカのNGOが開催する活動家のためのワークショップにも参加し、研修を受けました。

 

活動家なので、最近の日韓関係に関するニュースだったり、スーダンの緊張状態、アフリカにおける中国の存在感など、、、色々知っていてすごいと思いました。

 

JNUの大学にも中国人がいると思うのでどうしてるんだろうと思い聞いてみたら、、

「まず彼らは政治は関係なく友達です。“今日は政治を抜きにして喋ろう”といったこともありました。そして、少しずつチベットの現状のことも話していきました。最初はチベットのことはあまり理解してもらえませんでしたが、徐々に理解してくれるようになりました。」



素晴らしい姿勢!なるほど、と思いました。人と人同士は仲良く。そして活動家として、チベットの権利のために動き続ける。良い活動家です!

 

大学生の時の想いそのまま、自分の目標に向かって突き進んでいます。カッコいいです。このまま負けず、その姿勢を貫いていって欲しいと思います!!

まずは台湾で頑張れー!!!!

 

 

奨学生のその後レポート。Santan Jhaさん(スラム1期生)

 

レインボーチルドレンにとって御馴染みのSantanです。

今までもずっと関わってきているサンタン。レインボーチルドレンの学生ボランティアが何人もサンタンの学校へ行っています。僕も友人を連れて何度もスラムへ行ったり、昨年夏はダムラシャーラまでの旅行をアレンジしてもらったり、田舎ツアーに連れて行ってもらったり、教室建設プロジェクト等、よく関わっています。このサンタンを今回、あらためて紹介したいと思います。

 

サンタンはデリーにあるパシットナガールのスラム出身。デリー大学で修士を勉強している時、レインボーチルドレンの奨学生でした。Tourismを専攻し、Entrepreneur, Social Media、環境保全、ツアープランニング等、観光に役立つインドの歴史、文化、観光の方法を勉強しました。

 

修士で勉強したTourismを活かして、今はジョンとともに旅行会社を経営して、同時にスラムの支援をしています。活動の拠点はメインバザール、多くのバックパッカーが行き来する場所です。

隣が相棒?のジョン。一緒に旅行会社とスラムの支援をしてます。

 

スラムへの支援として、スラムの子供達に勉強を教えています。

スラムの子供達は様々な事情から学校へ通えていません。公立の学校は授業料は無料なのですが、制服代、文房具代などの他にかかってしまう経費を払えない。家のことをしなければならない、そもそも学校がスラムの子達の受入に消極的(建前上はみんな入れるはずなのですが、色々難癖をつけられ入学を拒否される)。家庭上の理由でフルタイムで学校に行けず、そのうちに勉強についていけなくなる等、様々な理由で学校へ通えてないのです。

 

こういった子供達のために教室を準備して、月、水、金に2時間ずつ授業をして、ヒンディー語、算数、英語を教えています。火、木、土は不定期にスラムへ行って、子供達といっしょに歌ったり、遊んだり、宿題の確認などをしています。特別な日(ホーリ、ディワリ、独立記念日、あとサンタンの誕生日も?(笑))はパーティを開いて、子供達を楽しませています。

火、木、土の様子。この時は前日に覚えた英語のフレーズを発表してました。

 

子供達を集めて、遊びを教えて、一緒に遊んでいます。

 

他にスラム支援の1つとして、スラムツアーをしています。バックパッカーやスラムへ興味のある人達にスラムの中を案内し、スラムの現状を知ってもらっています。このツアーで得た資金がスラム支援の資金源となっています。スラムツアーには日本人、韓国人、オーストラリア人、フランス人、イスラエル人などいろんな国の人が訪れています。最近はイスラエル人と日本人が多いそうです。僕も何度か友人を連れて行きましたが、サンタンが案内してくれるので安全に手軽にスラムの現状を見ることができる、非常に良いツアーだと思っています。

(スラムツアー)スラムの中にあるチャパティ作っているところ。

 

(スラムツアー)子供達は写真を撮ってほしがります。

 

スラムツアーに来た人とジョンの写真。この人達はイスラエル人です。

 

最近はスラムツアー参加者の感想動画をSNSにUPして、スラムツアーを紹介しています。動画撮影の場面。

 

旅行業としては、通常のデリー、アーグラー等の定番どころだけではなく、マイナーだけど素敵な自然のある場所、田舎体験等のツアーも企画しています。「日本人はみんな有名なところへ行きたがるけど、他にもいいところはいっぱいあるんです、そこを紹介していきたい」ってよく言ってます。もう何回もアピールされてます(笑)。

僕も一度田舎ツアーに連れて行ってもらいました。また、学生ボランティアの何人かはサンタンのツアーでヒマラヤ近くまで行っていて、とてもいい経験だったようです。普通の旅行とはちょこっと違う、観光化されてないインドを見ることができるのでオススメです。

 

スラムツアーや他のツアーの内容は、

https://www.streettoursindia.com/

で見ることができます。サンタンが経営している旅行会社 Street Tours Indiaです。ぜひチェックしてください!!

 

僕もVillage Tourに行きました。 ブルーベリーを収穫しています(笑)

 

ヒマラヤ麓のツアーの様子。

 

ただ現状は旅行会社の収益だけではまだ生活できないので、空いた時間はカフェで働いて生活費を稼いでいます。

 

昨年、レインボーチルドレンの元ボランティアの学生がクラウドファンディングを行ってこのスラムに学校を建てました。とても良い環境の教室ができました。さらに学生ボランティアの人が公衆衛生を教えてくれました。とっても良かったです。少しずつ環境が整備されていると感じています。

新しい教室の様子

 

建設途中の状況。この時はきちんと建つのか、、ホント、ハラハラしてました(笑)

 

公衆衛生の授業で覚えた事を発表してます。

 

公衆衛生の関する資料が壁に貼ってあります。

 

ただ、スラムの支援はまだ十分でなく、サンタンの今後の目標はスラムの学校の更なる発展、環境改善です。

 

「教育環境を整備して、卒業証明書を発行できる学校として登録したい。そのためには教育時間、内容の充実、先生の確保、教材、教室、備品の確保など、まだまだ先は長いけど、必ずやりたい。今、常時スラムで教えている先生は2人で、1日2時間しか教えることができていないけど、もっと時間を確保していきたい。トイレを作ったり、石鹸を準備したり、飲料水を準備したり、冬服を確保して、子供達がに勉強に集中できる環境を作りたい。今は水がなかったり、冬は寒すぎたりして、集中できる環境でないので。もっと資金を集めて、計画的に教材をそろえたり、人を雇ったりしていきたい」

 

現状はサンタンとジョンが2人で子供達に教えている状況で、人手が足りてません。サンタン、ジョンも週3回・2時間を教えるのが限界です。レインボーチルドレンからも昨年3人のボランティアに授業をしてもらいましたが、教師不足です。定期的に教えることができる人をもっと増やさないとだめです。

 

「あと、もっと安定した資金確保ができるようにしたい。そうすれば、計画的に改善を進めていけると思う。今はスラムツアーも他のツアーも不安定なので、中々計画が立てられない。今後はスラムツアーをもっと繁盛させて、スラムツアーの為にガイドを1人スラムから雇いたい。そうすれば自分はもっとやりたいことをできると思う。あと、旅行会社自体をもっと繁盛させて、スラムの人を雇って行きたい。そうすれば、スラムの人達の助けになる。安定した支援がもらえれば、計画が色々と立てられると思う。」

とサンタンは言ってました。

 

たしかに現状の資金はスラムツアーと旅行業からの収入のみで、十分でないし、安定もしていないです。もっとスラムツアーが繁盛して、連続的にお客さまが来れば、収入も予測しやすくなり、今後の整備計画も立てやすくなると思います。

 

この1年サンタンを見てきました。旅行会社とカフェで自分の生活費を稼ぐのも大変な中、スラムをずっと支援しています。スラムの人達は自由にスラムから抜け出す選択肢がないのです。この人達にもチャンスは平等であるべきです。そのために教育は必要です。スラム出身のサンタンだからこそ、スラムの人達の現状や、スラムの子供達へ教育を与えることの重要性を肌で感じているのだと思います。

まだまだ壁はたくさんありますすが、スラムの改善のために頑張っているサンタンにホント頭が下がります。そして、教育ってやっぱり大事なんだと感じます。サンタンのように教育をちゃんと受けて、大学を卒業して、自分で人生を選択できるって素晴らしいです。そしてそんな人達をもっとスラムから増やしたいです。今後も全力でサンタンをサポートして、スラムの学校、ツアーを改善していきます!!

 


現地駐在ボランティア 三輪真司


🌈サンタンのスラムツアーはこちら🌈

Street Tours Indiaのスラムウォークツアー

ツアーのハイライト

  • スラム区域内の小規模産業および住宅の訪問
  • 主に住民の収入源である鶏肉市場を歩きます
  • 毎日8000個以上が市内へと配達されるチャパティ工場を訪問します
  • ツアー後にチャイを飲みながら感想シェアタイム

<概要>
最も人気のあるこのツアーでは、この美しい世界に新たな希望と光を見ることができる、アジア最大のスラム街にお連れします。私たちと一緒に歩き、スラムの住民たちの生活、日々進行している活動、生活を支える中小企業、スラム街の中の市場、10分ごとに通過する列車、チャパティ工場など、とても興味深い世界を一緒に探索しましょう。

<パッケージに含まれるもの>

  • 英語を話す地元のガイド兼友人(サンタンorジョン)
  • 家族でウェルカムドリンク
  • 私たち全員からの贈り物としてのお土産
  • 集合場所からスラムまでの往復交通費

<メモ>

  • 待ち合わせ場所: RK ASHRAM MARG Metro station Gate no.2
  • 所要時間:2〜3時間
  • 開催時間:午前9時30分もしくは午後2時30分集合
  • 費用: 1人あたり650ルピー(日本円で約1000円)

(ここから先は英語です。希望日時や氏名・連絡先を入力するだけで簡単に予約が可能です。ツアー代金は現地で直接サンタンorジョンにインドルピー現金で支払っていただきます。すべてスラムの学校の運営資金として使われます。)