スタディツアー参加者感想文(2014秋)

 

第六回秋スタ参加 黒川芳秋(経営者/兵庫)

今回はたくさんの学びをいただく事が出来た貴重な体験ツアーとなりました。
ありがとうございます。

私自身ツアーという物に参加する事は、初めてなので他のツアーと比較する事は実際には出来ません。
また、今回のツアーの最終行程からの参加となったのでツアーの全容はわかりませんが、それでもこのツアーは他のツアーとは大きく違うものだと感じる事ができました。

そこには、ショッピングや観光ツアーでは味わう事の出来ない生の経験がありました。
仕事柄海外にいく事もありますが、その経験ともまた違いインドに支援という活動を通して深く携わっているレインボーチルドレンの皆さんだからこそなし得るものであったように思いました。

スラムという町に入り込み実際にそこで住む人と触れ合う事でしか得る事が出来ないものがあったように感じます。
スラムの学校の子供たちとチベットの奨学生からは純粋な学びへの欲求と活力、日本にはないエネルギーを感じ如何に自分たちが贅沢を言い過ぎているのかに気付く事が出来ました。

学ぶという事は本来人間を元気にするもの、それ自体に喜びを感じるものであるべきところが、我々は嫌なもの苦手なものへと価値を下げてしまっている現実はとても悲しい事実だと思います。
これからの教育というもの(これは学校でも企業においても、さらには家庭においても)を考えていく上にとても重要な学びでした。

また、スラムという町は1つのコミュニティーを形成しており、決して排他的で近寄ってはいけないものではない事実は私の価値観を大きく替える事になりました。
スラム街のどこに行っても笑顔で挨拶をしてくれる人々そこには普通以上に普通の生活がありました。
当然、環境として恵まれてはいませんが、それ以上に価値あるものがあるように思いました。
さらには今回お邪魔させていただいたあるスラムの家族は我々を友達として受け入れそしてもてなしてくれました。
スラムの中には日本より人間的な暮らしがある事実は、何が我々の人間性を、阻害してしまっているのかを改めて考え腑に落とすきっかけになりました。

素晴らしい人と出会い、普段得る事の出来ない経験ができ、学びや気づきが出来るこのツアーに導いていただきありがとうございました。
ツアーの企画から運営をいただいたレインボーチルドレンの皆さん、ツアーでよい学びを作っていただいたツアーの参加者の皆さん、ツアーでお世話になった現地の皆さん、私のツアー中に日本で頑張ってくれていた社員と家族に感謝です!

スタディツアー参加者感想文(2014秋)

 

第六回秋スタ参加 森山明日香(ワイン輸入会社勤務/東京)

初めて訪れたインド。

貧しいとか汚いとか、、色々なイメージをもっていました。
というか植えつけられてられていました。
”スラム”という言葉に対しては特にそれが顕著でした。
しかし実際今回訪れてみて、確かに今の日本と比べると貧しい部分や汚い部分はあるけど、とっても昔のなつかしい感じがしました。
それはお金をかせぐためにどうしたらいいかと人々が考えて生業をたてていたり、近所に親戚が住んでいて協力して生活していたり、そいいう点が発展途上の日本に重なってみえたような気がします。
また2つ、私の個人的な気づき。
ひとつはボランティア、寄附といったものへの概念が変わりました。
お金を集めてなんかしらの支援をしているんだろうと思っていても、実際見ていないからわからないし、”やってる人のエゴ”のような(とても言い方が悪いのですが・・)と自分勝手に思っていたのですが、実際活動されてる団体の方に会ってみて、大切なことで、気分もできることをやりたいなと思いました。
もうひとつは、日々いろんなことで悩んだり悲しんだりしていましたが、自分の考え方ひとつですべての世界が変わるということ。ある環境を受け止めて笑顔で一生懸命活きることってすごくシンプルで毎日楽しめるんじゃないかと気づかしてもらったので、明日から実践してみたいと思います。
とても貴重な体験をありがとうございました。

(帰国後)
まず変わったのは、募金箱に目がいくうようになりました。コンビニはもちろんのこと、神社や、街中至る所にあるんだなと思いました。今までは小銭で返ってきたらお財布にいれるのが面倒くさいという気持ちから募金箱に入れていましたが、少しでも誰かの役にたつといいなという気持ちでお財布をひらくようになりました。これからも自分が出来る事を最大限に行動したいと思っています。

基本的に子供があまり好きではありませんでした。なぜかというと接触してその子に悪い影響を与えるのが怖かったから。自身の経験上、子供の頃に言われた言葉が悪いように影響していることもあり、無意識的に子供との接触をたっていました。今回スラムで出会った子供たちは、子供たちの中で、コミュニティを作っていて力強く生きていると感じ、子供たちとふれあい、なにかあっても個々で考えて受け止めれる力を持っているので、難しいことを考えないほうがいいんだと思いました。学校で年齢的なものや兄弟の有無等で子供だちのなかで上下関係が出来ているのをみて、強いな〜と思っちゃいました。

最後に、今回のツアーで以外の時間に出会ったインド人の方にいろいろとよくしていただきました。なんでこんなに親切にしてくれるのか尋ねたところ、「私はブッタガヤの生まれ、おしゃかさまの誕生の地です。日本は仏教でしょ。だから仲良し。それに一度日本に遊びにいった時すごく親切にしてもらったことに感謝している、あすかとゆきは日本人だから親切にしたいと思うのです。」と言ってくれました。今まで旅先で地図をみて困っていたり、荷物が大きくて電車に乗せれず往生していたり、色んな場面でその国のひとたちに助けてもらいました。そうすると自分の中で国のイメージがぐんとよくなって、すごくあったかい気持ちが旅の印象になっています。出来る限り、外国人ではなくても日常生活で困っている人がいたら気づけるように、無意識的に助けてあげる事が出来るようにしていきたいと思いました。

スタディツアー参加者感想文(2014秋)

第六回秋スタ参加 山田有紀(ワイン輸入会社勤務/東京)

私は今回のスタディツアーに参加して、真の「笑顔」ってなんて単純なことなのだろうと思わされました。
学校の子供たちは、心の底から笑って迎えてくれて、目を輝かせながら手を振ってくれる姿、、必死にがむしゃらに生き、その中でキラキラしている皆を見ているとうるってきました。「スラム街」「貧しい子供たち」、、私たちはそのような子供達や人々を勝手に”かわいそう”と思い込んでるだけで、むしろ自分たち、少なくとも私はなんて人生に対して心のゆとりを持ち合わせていないのだろうと考えさせられました。なんとなく日々をすごし、特段何かに不足しているわけではないはずなのに、不満や欲求を感じ、心がすさんでいる気がします。勉強できること、仕事ができること、今までの経験、人生、出会いに対して感謝すること、これから訪れるであろうハプニングに楽しんでプラスに上へ上へ歩むこと、それで私が出会った子供たちのような姿に近づけるのではと思います。
私はスラム街のくくりの中でも、比較的日本人に対してウェルカムなところ、恵まれたところにしか訪れていませんし、一部しか見ることができていません。ですが、自分では参加することもなかったであろうこういったツアーに参加するチャンスを与えてくれた社長にすごく感謝していますし、皆様ともこの場を通じてつながる事ができました、ありがとうございます。

(帰国後)
最初はスラムの子供たちに何かしてあげたい、何かできるかな、と与えることばかり考えていました。
ですが、実際行くとむしろ逆で、私たちの方がもらっている側でした。
私たちにできないことは何もないのだということを。
きちんと【意思】をもつことの大切さを感じました。

私は何のために子供たちが英語を学ぶのかを聞きました。
すると将来の職業のためにとのことでした。
やらされているというよりは自分がやりたいというきちんと意思をはっきりともった子たちでした。
たいてい私のまわりにはだらだら目的もなく人生を生きている人がいて、そういうひとがいるのも全然悪いとは思いません。
ただその今の自分が好きではないのであれば、きちんと目的を持って、人によって努力の幅は違えどもしていくことの必要性を改めて感じました。

私たちの生活レベルと比べると一見貧しい環境にいるにもかかわらず、彼らは常に目でもきちんと笑っていて、心から楽しそうで、幸福レベルは私たちよりも高いと感じました。
私はまだまだその意識レベルに達していないですが、本当にこれから訪れる困難に対しても前向きに心を入れ替えて、心からの笑顔を出していくことのできる人になりたいです。

あと私はもともとボランティアや支援することに対して批判的ではありません。
ただメディア等で取り立たされる【お金のゆくえ】のせいでコンビニやあらゆるところで展開しているボランティア団体など信用できません。
自分のお金がよくわからない団体の変な活動や個人的至福のために使われているという疑いがあるからです。
でも社長の青野は信用できると思い、日本の若者への支援をすることを昨年から始めました。
そして今回のインドのツアーもそうです。
青野の存在が無かったら、懐疑的な私はこのツアーにも参加していなかったと思います。
本当に信頼できる人が身近でそういった活動をしていることの重要性を感じます。
周りに広がっていきます。

そしてあと思ったのが、現地のスラムスクールにて絵具を使ってみんなで絵を完成させたこと。
本当にこういう言い方が果たしていいのかわかりませんが、子供たちにやらせている感がして、すこしわたしはあまり好きではありませんでした。
もちろん日本の皆さんの支援によって彼・彼女たちが学校に通うことができているのも事実です。
ですが、作った演出より、子供たちが自然に楽しんでいる姿を絵で表せることができたら良かったのかなと。
実際、何人かの子供たちは入ることができず、こっち来てごらん、やってみよう!といってもやらないと一点張り。
自分たちのノートの紙をちぎり、好きな絵を描いて、こうしたらいいかな、これ素敵といいながら楽しそうに作品を作り上げていき、自分たちの意思でプレゼントしてくれました。
そのときの彼女たちの目から、手から全てから、愛情をかんじましたし、私も返したいと思いました。
やらされるより、やる、やりたい、楽しい。
こういった姿こそが彼ら・彼女らの真の姿で、この姿を実際になかなかインドに来ることができない
方々に届けることこそが、お互い良いのかもしれない…そう思ってしまいました。

スタディツアー参加者感想文(2014春)

 

第五回春スタ参加 伊藤明香(大阪支部長/大阪)

混沌としたスラム街の中の小さな小さな学校で彼らと出会った。「これ学校なの?!」っていうような小さな小さな建物に、小さな子供から中学生くらいの子供まで一緒に座っていた。友達同士ではしゃぐ子供たちの笑顔は、とても眩しくて輝いて見えた。そんな子供たちをみていたらワクワクが込み上げてくるそんな気がした。 一目みただけで貧しいと分かるような生活や教育を受けているのに、堂々としていて自信溢れるスラムの子供たちの姿をみて、「尊敬」の気持ちが溢れた。 可哀想とか、助けてあげたいとかなんてこれっぽっちも思わなかった。 一人一人の瞳が澄んでいて力強く、熱い血を感じた。
その素晴らしい彼らの生きる道に少しでも選択の幅が広がるようなお手伝いをさせて頂きたいと思った。 彼らのことをもっともっと知りたくなったし、もっともっとたくさんの人に見てもらったり知ってほしいと思った。 こんなに楽しそうに生きている子供たちの姿を今の日本人に見てほしいと思った。
全てのツアーに参加できませんでしたが、私は彼らに出逢えて本当に良かったと思いました。大阪で毎日死んだような毎日を過ごしていた私に希望を与えて下さいました。そして、また尊敬できる方々に出逢えて、光栄でした。 私はまだまだ彼らのお手本になれる大人ではないなと痛感しました。子供は大人の背中を見て育つ。 どんな良い教育を受けても大人がダメなら子供もダメになる。日本でもインドでも、世界的に子供に胸を張って生きれる大人になるのが私の今の目標です。 ありがとうございました。

スタディツアー参加者感想文(2014春)

 

第五回春スタ参加 木村ひとみ(銀細工アーティスト/京都)

たいてい、初めての土地に一歩踏み出す時、パーッと目の前に広がる風景の印象は、これからの旅がどんなものになるかを想像させる。
夜のデリー空港に着いた。初めてなのに夜中のデリーの埃っぽい空気に妙に馴染んでしまった。普通にその街に入り込んだように思った。甲高くやかましいクラクションの音も、確かにうるさいとは思いながらも耐えられない音ではないし、ぶつかりそうになりながら追い越し追い越されていく車の走行もごく普通の日常として自然に馴染んでいた。
私は日本でうわさに聞いていた物乞いの子供たちに近づきたくないと構えていた。 それなのに、それなのに、ごみ溜めのどぶ川のような臭いのするスラムの中に入り込んだとき、構えて硬くなっていた自分は一瞬うちに吹っ飛んでいた。 気がつけば彼らと握手しハグし笑っていた。彼らを抱きしめていた。 子供たちが受け入れてくれたんだ。とっても素直に、私たちを遠くから来た親しい友人として。 彼らにとって援助をしてくれる大事な特別な日本人ではあるけれど、子供たちにはそんなことは考えていない。彼らのキラキラした眼は遠方からの友人を素直に受け入れていた。 貧困で劣悪な環境であっても子供たちの目は輝いていた。 彼らは競って私たちにノートを見せてくれた。算数や理科のノート。 ああ…こんな環境なのに彼らはちゃんと学んでいるんだ。しっかりと観察もしている。
今回日本から持参したクレパスで色画用紙に絵を描いてもらった。 それらの絵の多くは、おうちがあって、山があって、太陽が輝いている。 インドの国鳥であるクジャクを描く子供も多い。蓮の花を描く子もいる。国旗を描く子もいる。 彼らは幼い時から愛国心を培っている。 日本の子供たちはどれほど愛国心を持っているだろうか?と、ふと思う。 貧困と身分差別は彼らの将来の大きな壁となってくるだろうけど、たぶん大人になっても愛国心は変わらないだろう。
今の私たちができることは、友情を深めること。 握手をして、ハグをして、一緒に笑って、踊って、Facebookの交換をして、また会おうねって。 また、会いたいと思う。

スタディツアー参加者感想文(2014春)

 

第五回春スタ参加 森口和子(NPO法人おとくにパオ設立代表/京都)

(バラナシへ)バラナシへ向かうオートリキシャの旅はもう最高でした。埃はすごいけど、目の前を通り過ぎる風景という風景は、どこを切り取っても色合いといいカタチといい素敵に絵になる景色で、ビデオ持ってくれば良かったと思いながらスマホで写真と動画を撮りまくりました。バラナシの町に近づくとだんだんと、リキシャと自転車と車と人と牛と喧騒とごった返しと…いろんなもののひしめき合う街路に圧倒されつつも、これぞインド、聖なるガンガーにやってきたという思いで気持ちが高揚していきました。

(マザーベイビースクール訪問)デリーでの衝撃的で感動的なスラムの学校訪問の後で、しかも事前の予備知識がほとんどない状態(孤児院見学と聞いていた)での訪問だったこともあり、第一印象は“意外な感じ”でした。のどかな環境、細部まで気持ちのこもった手作りの建物、なんて素敵な学校じゃないか、聞くと今は孤児はいないとのこと、こんな環境の学校で学べるここの子どもたちは幸せそうだと…しかし、ガンジスの対岸のこの地域は貧困層が高く、カースト制や差別など厳しい現実の中、子どもたちの教育事情も厳しいと聞き、創設者マザーベイビーの想いとそれを実現しようと動いた日本人のことを知り、これがここに本当に必要だったこと、また継続的な支援が必要なことを改めて感じました。

子どもたちが実際に勉強している姿を見ることはできなかったけれど、多くの日本人がボランティアで汗を流し思いを一つにして建築に携わった話や、スタッフとして此処に来てそのまま3年4年居ついてしまったHIROYOさんの、さらっと話す言葉の中に見える子どもたちへの愛、どれもが暖かく、力強く、ここで子どもたちがこれからもずっと学び続けられるように、私たちのできることをしていきたいと心から思いました。

(余談ですが)日頃子どもたちとかかわる活動を続けている中で思うことは、どんな環境にいようとも、子どもにとって一番大切なことは「未来を夢見ること」であり、大人が子どものためにしなければいけないことは子どもが夢を思い描ける“今”を保障することではないかということです。「未来を夢見ること」が、「今を生きる力」になると思うからです。恵まれた環境の中で保護され育つ日本の子どもたちの中に、未来に夢を描くことができず、現実逃避してひきこもる子どもたち、狭い閉鎖された世界の中で息苦しく暮らす子どもたちを多く見ていると、瞳を輝かせていたインド、チベットの子どもたちこそが、本来の子どもの姿に思えてきます。本当にみんなきれいな目をしていましたね。

(ガンガーにて)インドといえばガンガー、生と死の混同した命蠢くところ、そして何もかもを呑み込んで過去も未来もなくただ黙々と流れる大いなる川。そこに自分がいることの不思議さと自然さ。じっと何時間でも座って眺めていたいと思う気持ちと、ここは私たちよそ者の来るべきところではないという後ろめたさ、けれどもう一度行きたいと今思う…。
なんと魅力的な国、インド!!

<He’s hand-差し出される手->

たくさんの手に出会った たくさんの手と握手した
ハロー ナマステ ハロー ハロー

小さな手 きゃしゃな手 カサカサしていて埃っぽくて
でも何の疑いも 何の媚もなく 差し出される たくさんの手
ハロー ハロー ハロー 幸せは ここにもある

ドブの臭いが立ち込め 汚水があふれる 細い迷路の 入り組んだ家々の中 路地の中
父がいて 母がいて 祖母がいて 祖父がいて
生まれがあって 死があって 恋があって 愛があって
罵り合いがあって 怒りがあって 哀しみがあって 涙があって
笑顔があって 笑い声があって 歌があって 踊りがあって
音があって 匂いがあって くらしがあって 今日があって
朝があって 夜があって
ニワトリがいて 犬がいて ニワトリがいて 犬がいて……

幸せは ここにも ある

 

スタディツアー参加者感想文(2014春)

 

第五回春スタ参加 大西裕(製薬会社勤務/奈良)

2014年3月14日金曜日 チベット難民政府があるインド北部のダラムサラに着いたのは昨日のお昼過ぎ。 バレンタインデーに手作りチョコをくれた家族にお返しできなかったなぁと、思いながら、ホワイトデーなんて全く関係なしのこの地で、ヒマラヤから上る力強い朝日を浴びている。 なんだこの透明感のある青空。 頭の中で考えている事と、ロケーションのギャップに、ちょっとニヤけてしまう。
(7:30)ホテル前でヒマラヤバックにメンバー全員で写真撮影。そりゃこの景色見たら撮らずにはおれない。 歩いてプラプラと15分、朝のチベット寺院の見学に来た。テロ対策も兼ねているのだろう、鞄を持って中には入れない。入口付近に掛けてある大きな垂幕には沢山の人物写真が並んでいる。チベット本土で中国共産党への抗議で焼身自殺をされた僧侶達だ(詳しくは前回のスタディツアーブログを参照)。心から合掌。あなた方の思いを考えると涙が出ます。 寺院の中に進むとちょうど2階での読経が終わった僧侶たちが1階に降りてきた。 あ、昨日お友達になった(勝手にお友達扱いでごめんなさい)高僧のゲシェラだ。一番前で歩いてくる。本当に偉いんだ(めっちゃ失礼(笑))。その後、問答や寺院内を見学して神聖な朝の散歩は終了。
(9:30)中央チベット政権教育省の公用車(四駆のSUV)2台で大臣の待つ教育省へ移動。すごいVIP待遇だな。Rainbow Childrenのスタディツアーって、もしかして私が思っているより凄い活動に参加させてもらっているのでは。。 10:00教育省に到着し、大臣の部屋へ通される。こんなカジュアルウエアでこれから大臣に会うんだ。このスタディツアー、毎日何回か変なギャップにニヤけてしまう。 大臣登場。国会中であるにも関わらず、一時抜け出してきて頂いたらしい。 1959年チベット亡命政府発足。やさしい笑顔で挨拶していた大臣の顔が真剣になり、思いをお話しいただいた。 『チベットが置かれている現状を多くの人に知ってもらいたい。特に若い人達に。 西洋の大学生は年に2回ほどダラムサラに訪れて2~4週間のホームステイをしていて、こちらの大学で学生同士が論議をしている(教育省もサポート)。 本当は、日本、韓国、ベトナム等の同じ人種、文化の人達にもっと来てほしいし知ってほしい。 東洋の文化を1人1人が考え、守っていく事が大事なんだ。 日本は民主主義の国だから、皆さんが他の人にこのチベットの状況を伝えていき、大きな力になる事を期待している。 日本からは多くの支援をして頂いており、本当にありがとうございます。』 と最後は感謝の気持ちを心を込めて話されていたのが印象に残る。 Rainbow Childrenはチベット人学生への奨学金制度を提供しており、進捗や今後の計画を石川代表がご説明され、大臣もとても嬉しそう。 国会中の大臣は議会に戻られ、
(13:00)私達は、またまたVIPな公用車で学校(TCV)訪問をする為にゴパールへ移動。 道中なんと教育省のオゴり♪でランチ。食べ放題のカレーはとても美味しかった。 『シャラ ヤポチュ チュセラ(ご馳走様でしたのハズ)』
(14:00)ゴパールプルTCV到着。 1~12年生(1200名) ヒマラヤがドドーンと見える、最高のロケーション。こりゃリゾート地に最適だな。 敷地内に寮棟が点在し、それぞれの棟に管理人のご夫婦がおり、彼らが子供たちの両親代わり。部屋は男女に分かれていて二段ベッドが何台か置いてある。 テレビは週1~2回だけ広間で全員で視るらしい。日本の子供とはエライ違いだ。 教育は3年生まではチベット語で、4年生からは英語で授業が進められる。 PC教室もあり、学生たちが読書感想文を英語で作成中だった。 こんな学校が日本にあったら、是非自分の子供を入学させたい。 子供たちはみんなとても気持ちのいい挨拶をしてくれる『タシデレー(こんにちはー)』。 この子供たちが今後のチベットを支える原動力となる事を考えると、卒業後に大学で教育を受ける機会を提供しているRainbow Childrenの奨学金制度の意味は計り知れない 私達に出来ることは何があるのだろうか? 大きな事じゃなくていい。 小さくても全然いい。 出来ることから始める。 実際にやってみるっていうことが大事なんだ。
その日の夜、ダライラマ法王の日本語通訳をされているマリアさんと食事し、とても大切な事を学んだ。 『チベット仏教は、幸せになるにはどうしたら良いかを教えてくれる。』 『昨日と明日の間に生きる、今日をどうやって幸せに生きるかを考えているのよ』
スタディツアーを計画して頂いた石川代表、北条さん、一緒にツアーを回った仲間達に感謝です!本当にありがとうございました。

スタディツアー参加者感想文(2014春)

第五回春スタ参加 本郷千佐音(大学生/奈良)

2014年春のスタディーツアーに参加した大学生です。このスタディーツアーへの参加がインドへの初渡航でもありました。デリーに降り立った瞬間、目に映るものすべてが新鮮で衝撃的でしたが、スラムでの光景・すべての出来事は予想をはるかに上回る心をあったかくしてくれるものでした。

みなさんは、「スラム」と聞いて何を思い浮かべますか?私はこれまでネットや本で得た知識として「貧しい」「汚い」「危険」「暗い」などが頭にインプットされていました。しかし、実際に訪れてみると、すべての既成概念が覆りました。

街の小道からスラム街へ抜ける最中、出会う人たちみんなが笑顔でハローと挨拶してくれました(*^^*)物乞いされちゃうのかな?と最初はびくびくしていたのですが、これはシンプルに出迎えてくれるスラムの素直さ優しさの表れでした。小道を抜け、まだ少し不安に思いながらスラム街を進んでいくと、小さな建物の二階に案内されました。ここはなに?と思いながら階段を登ると、小さな部屋にぎゅうぎゅうに集まった子どもたちがペンとノートを片手に座っていました。壁にはSCHOOLの文字。「ここは学校なんだ」と、気が付いたときの、あの衝撃は一生忘れられません。そしてSCHOOLの文字の下には「MUST GO ON」(= 止まるわけにはいかない、進み続ける)と描かれていました。思わず涙が溢れました。こらえきれず、ベランダへ出て声を出しながら泣きました。感動の涙です。学校って、黒板があるところでも机があるところでもないんだなと。学びたいと思った人たちが集えば、そこはもう学校です。設備云々ではありません。学ぶ意志そのものの集合体が学校です。ちっぽけな概念にとらわれ、学校を定義していた自分が情けなくなりました。こんなキラキラした子どもたちの瞳には、どんな未来が映っているのだろうかと、逆に日本の学生はなにを思い毎日学校に通っているのだろうかと、いろいろな考えや思いが交差しました。そして、スラムの学校は素晴らしい学びの場だと感じました。設備はまだまだかもしれませんし、もっと広い方がいいかもしれません。でも、それは私たちでもお手伝いできることです。本人たちの強い学ぶ意志がこれほどあるのだから、これからもっともっと良くしていけるに違いないと確信できました

学校を訪問したあとは、スラムを探検しました(*^^*)たっくさんの笑顔が溢れていて、手を繋いで案内してくれたり、一生懸命に自己紹介をしてくれたり、本当にわずかなお小遣いの中から私たちへのお菓子を買ってきてくれたり…。涙が溢れることばかりでした。
この時点ですべての既成概念がポジティブに転換されていました。あれ?本やネットに書いてあった、「貧しい」「汚い」「危険」「暗い」ってなに?確かに生活は日本人の私たちとは異なる次元かもしれません。でも、そんな中でお菓子を買ってきてくれたりご飯をおすそ分けしてくれたり、金銭がどうのこうの以上に他者に尽くすその気持ちが育まれる環境を、私は「豊か」だと感じました。こんなに心がきれいな人たちに出会えて幸せだと心から感謝しました。そしてみんな底なしに明るい!本当にたくさんの笑顔で溢れていました。

また、スラムに暮らす同い年世代の子たちは、日本の学生となんら変わりません。おしゃれだってしたいし、恋だってする。日本の学生と同じように流行りの服を着て、スマートフォンだって使いこなせちゃう。スラムに暮らす理由は金銭的に貧しいからだけじゃない、守りたいものがたくさんあるからだと感じました。抜け出せないのではなく、離れたくない理由がある。住み続ける理由がある。そんなことをみんな背中で伝えてくれていました。

また、印象深い出来事をひとつ紹介します。とある同い年くらいの男の子が、「僕の自慢のお母さんなんだ!一番尊敬してるんだ!」と、お母さんを遠くから連れてきてくれて頬にキスをしながら紹介してくれました。日本に暮らして高級車に乗ってる学生より何百倍もイケメン!!!と衝撃でした。家族に愛の言葉や感謝の言葉を素直に伝えられるって、素晴らしい。スラムのみんなは周りを幸せにするチカラが天下一品!と感動しました。

そして、スラムを去る頃には、私はスラムのファンになっていました(*^^*)みんなの言葉や笑顔すべてに癒され、活力をもらい、ここは私のパワースポット!と心がほっこりしていました。

【一度しかない人生のうちで、これほどまでに価値観がひっくり返る瞬間ってどれほどあるのだろう。まだまだ自分の知らない「世界」がある。そして、まだまだ私に「できること」がある。】そう感じました。自分の人生に、自分のできることに、無意識に上限を設定していませんか?一度しかない人生、ぜひスラムを訪れていただきたいです。そして、スラムに学校を建てるというチャレンジに、一緒に挑戦していただきたいです。一日一日を幸せに生き切る彼らとの触れ合いのなかで学ぶことは計り知れないと思います(*^^*)。

また、スタディーツアーの醍醐味は「共同学習」にあると考えています。私は大切な妹を誘って参加させていただきました。その他、理事の石川さんをはじめ、経歴も年齢も参加した経緯も異なる社会人の方々と共にツアーに参加できたことに心から感謝しています。忘れられない上質な時間でした。ひとつの事実に対しても、解釈は何通りもあり、それをシェアすることで何乗にも学びの質が高まります。ぜひ、大切な方と共に参加していただきたいです。そしてレインボーチルドレンの皆さんは本当に素敵な方ばかりで、学生の私にはかけがえのない出会いとなりました。石川さんたちの本気の思いに触れ、一緒に教育で世界を変えていく同志になっていただけると最高です(*^^*)

ぜひ、私たちとスラムの子どもたちの新しい明日への一歩を踏み出しましょう(*^^*)!子どもたちの10年後、20年後がたのしみでなりません(*^^*)!

 

スタディツアー参加者感想文(2013秋)

 

第四回秋スタ参加 北條直樹(東京支部長/東京)

今回インドに呼ばれて、初めて現地に足を踏み入れてきました。インドは危険というイメージがありましたが、半年に一度は現地を訪れている石川代表が常に一緒でしたので、初めてのインドでもまったく不安はありませんでした。入国に必要なインドビザの申請方法や現地での注意点、持参した方がいいものなど、用意しておくべきことやポイントを聞けば気さくに答えてくれたので、出発前にはインドへの不安が解消されていたのも大きいですね。
とにかくインドは遺跡を見て感動すると同時に、様々な人々に出会い、一人の人間を見ては深く考えさせられる所です。人種、宗教、文化など日本での生活とはまったく違う世界でしたので、現地での一週間は本当にあっという間に過ぎていきました。この貴重な体験を帰国してから毎日FBで投稿していったら、なんと60回以上にもなったほど刺激のある国です(笑)(詳細はブログ2013秋スタディツアーをご覧下さい)
このツアーでは日頃の『体験』を『経験』へと移していくことの重要性を、身をもって学んだ旅でもありました。人は行動に移すと体験が増えます。その繰り返しが豊かな人生経験へとつながっていきます。人生の中で直面する様々な問題を解決するために必要なのは、過去の自分自身が積み重ねてきた経験だけです。そんな豊かな人生経験につなげるための強烈な体験をさせてくれるのが、インドという国。【体験に価値を見出した時、初めてその体験は人生経験となる!】そんな気づきを与えてくれたこのツアーに感謝です!

スタディツアー参加者感想文(2013春)

 

第三回春スタ参加 足立幸一郎(学生/京都/写真右)

母から石川代表のインドでの活動と旅の話を聞き、これはぜひと思い立って石川さんの2週間の旅程に同伴させていただいたのは2013年の3月。私は教職を志していることから、インドと教育という観点から旅で見たこと、感じたことを記したい。
教育によって社会で必要とされている規範・知識を獲得することができるかどうかが、その子どもたちが将来実現しうる生の多様性(それは職業選択の自由・経済的豊かさ等、いわゆる「人間の安全保障」に直結する問題である)に大きな影響を及ぼす。そのことが日本と比較して顕著に表われているのがインドという国だ。
インドには社会的に不利な状況で暮らす人々が多く存在する。その一つが石川さんの支援の中心である亡命チベット人であり、またはスラムで暮らす人々である。私たちが訪問したデリーのスラムでは、下水が垂れ流され、粗末な住居のすぐ横にはゴミが山積みになっており、不衛生な環境が子どもたちの健康を脅かしている。当然公立学校はなく、子どもたちの教育を受ける権利を辛うじて保障しているのは、NPOなどによってスラム内に設立されている学校である。私たちの訪問は絶好の資金獲得の機会であるので、授業は中断され子どもたちによる歌・演奏・踊りによる歓迎が催された。彼らの表情はとても生き生きとしている。
しかし、その生き生きとしたその表情をもって「貧しくても幸せに暮らしているのだからそれでいいのだろう」で終わってしまってはいけない。先進国から来た覗き見趣味の旅行者に笑顔を振りまいてくれることの意味を考え、この経験を日本に持ち帰って何らかの形に組み立てることが今後の私に必要であると強く感じた。