Be The Change Project 2017 実施報告

 


インドに住むチベット人大学生・大学院生に対して奨学金を支援し、社会を変えるリーダー育成を目指すNPOレインボーチルドレンと、教育をテーマにフューチャーセッションをしているEdu×らぼ(えでゅらぼ)の共同プロジェクトとして、Be The Change Project 2017をインドで開催しました。

2017年3月10日〜20日に開催されたスタディツアーに、Edu×らぼから2名が参加し、チベット人奨学生約60名と英語でフューチャーセッションをしてきました。

今回は、ガンジーの言葉
「Be the Change, what do you want to see in the world」
をコンセプトに、奨学生それぞれが創りたい未来を描き、未来を生み出すリーダーとしてのアクションを考えるワークを行ってきました。

Dream and Action workshop 資料PDF

 

2017年3月14日:ダラムサラ/サラ大学/47名

サラ大学、ノルブリンカ大学の奨学生たちと

以下ギャラリーとなっています。写真をクリックorタップするとポップアップしますので、右側・左側の矢印で連続してご覧になれます。

2017年3月19日:デリー/ダライラマビューロー/11名

デリーの様々な大学で学ぶ奨学生たちと

開催後に参加した奨学生たちに採ったアンケートはこちら。なんと満足度100%でした!→ Be The Change Project 2017 参加者アンケート

 

レイチル×Eduらぼ「変える力を育てるプロジェクト」

 

昨日は、Edu×らぼ(えでゅらぼ)と新しく始まったプロジェクトのキックオフミーティングでした。

次回春にインドで奨学生65名(大学生)に行ってもらうフューチャーセッションの内容をこれから半年間で作り上げていきます。

プロジェクトメンバーは、現役高校教師2名、社会人1名、現役大学生2名(1名はインドよりの留学生)、レイチルメンバーです。

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レインボーチルドレンがインドで行っている活動や、支援する奨学生(大学生)たちのバックボーンや大学による違いなどを確認し、ゴールを設定しました。

その過程で、リーダーシップ育成支援プロジェクトと題していたプロジェクト名も、「変える力を育てるプロジェクト」に変更し、目指すところをより明確に定めました。

 

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利他の精神をもつ若者たちに、「対話による問題解決手法(フューチャーセッション)」を伝えること。

Future Sessionとは?

多くの社会問題は、当事者や専門家だけでは解決しにくくなっています。
そんな今こそ、みんなのチカラをかけ算する時。
それぞれが問題を自分ごととして考え、ありたい未来を構想することが大切です。

Future Sessionでは、多様な立場の人を参加者に迎え、
問題そのものをいろんな角度で見つめることからはじめます。
そして、深く、自由に対話し、みんなの「想い」の中から
未来に向けた素敵な答えを紡いでいきます。

誰かに決められたことをやるのではなく、
一人ひとりが主役になってアイデアを生み出し、実現させていく。

社会に変革を起こすための「場 = Future Session」
Our Futures サイトより

フューチャーセッションそのものは欧州発ですが、対話による問題解決という手法は、彼らのリーダー(ダライ・ラマ14世)がチベット問題解決のための平和的手法として実践をつづけ、世界へ説いている平和実現への処方箋に近いものかも知れません。

力での解決はなく、他者と認め合い・分かち合うことができれば、対話によって問題解決の糸口を見つけることができるはずです。その先には心の平和という新しい世界が拡がります。

そこには、認め合い、分かち合える、平和な世界が訪れると信じます。

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「教育は世界を変える」

「奨学金支援(高等教育)から未来のリーダーを育成する」レインボーチルドレンが目指す方向もはっきりしてきました。

政治家、チェンジメーカー、ソーシャルワーカーだけでなく、

次世代のリーダーである教師、
次世代へなにかをつなぐ人、
そして作家や翻訳家や写真家など表現していくクリエイター、
そして企業に勤め社会の問題解決に挑む人、
地域社会のために働く人、
世界平和のために活動する人・祈る人、、

レインボーチルドレン奨学生すべてが、世の中を変えていく当事者=Innovator:イノベーターとして活躍する未来を創造します

You must be the change you want to see in the world.

あなた自身が、この世で見たいと思う変化とならなければならない。

~マハトマ・ガンジー~

社会を変えるリーダーへ!リーダーシップ育成プロジェクトwith Edu×らぼ

 

話は遡りますが、2012年に初めてインドを訪れた時に、3タイプの子どもたちに出会いました。

インドに学校をつくりたい!目的で、その場所とご縁を探すために歩いた独り旅でしたので、今でもその子どもたちのことは鮮明に覚えています。

とにかく可愛かったチベットの子どもたち、

なんだか賢そうなインドの子どもたち、

そして、ずっと心を離れない路上の子どもたち。

同じ国の中で、同じ国とは思えないような色んな子どもたちに出会いました。

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最初から、最終目的地と決めていたダラムサラ(チベット亡命社会)の子どもたちは、顔が日本人に似ていることもあって、すごく可愛かったです。

チベット亡命社会の学校は世界中よりの支援によって成り立っていることを知りました。

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そのチベット亡命社会のあるダラムサラの街で出会ったのが、インドの賢そうな少年たちでした。

亡命社会の中で、小奇麗な制服を着て送迎用のスクールバスに乗り込む賢そうな彼らが、とてもまぶしく映りました。

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一方、首都デリーへ戻ると、路上で商売をする子どもたちに出会います。

信号停車中の車の間をぬって、パフォーマンスを見せながら花や雑貨を売りまわっている子どもたちは、きっと学校へは行ってないんだろうな。。

 

同じインドの中にも色んなこどもたちがいる。

世界中から支援を受けて学校に通う子どもたち、

裕福な親がいて私立の学校に通う子どもたち、

学校に行けずに働いている子どもたち。

 

生まれた環境によって教育へのアクセスが異なってしまうのは仕方ないけど、それぞれが生まれ持った才能があるはず。

誰もがその才能を活かせる選択肢をもてる社会にしたい。

それを変えるのは、子どもたち自身の手で。

変える力をもつために高等教育への梯子をかけて、卒業した子どもたちが自分の社会を変えていくリーダーへと羽ばたけるために。

 

今回、Edu×らぼの協力で、「高等教育支援を通じた未来のリーダー育成」へとステップアップするためのプロジェクトが始まりました。

Edu×らぼでは、現役教師や大学生たちと教育の未来を考える取り組みを続けています。

「リーダーシップ育成プロジェクト」

まずは、チベットの子どもたちから。

一歩づつですが、目指す世界へ近づいていきます。