スラムプロジェクト最終寄付金について

 

<はじめに〜スラムの未来の貯金箱について〜>

元奨学生サンタンが暮らす、デリー最大のスラムにおけるスラムプロジェクトに関してご報告させていただきます。

まず、これまでレインボーチルドレンで管理してきた「スラムの未来の貯金箱」についてご説明いたします。

「スラムの未来の貯金箱」 は、2020年2月に行われた、「レインボーチルドレン×Jammin スラムスクール応援チャリティー」によってご支援いただいた寄付金全額を「スラムの未来の貯金箱」という形で、現地駐在ボランティア三輪さんに厳重に管理していただき、計画的かつ継続的に必要経費のみ都度現地にて寄付を行ってきたものになります。

「スラムの未来の貯金箱」についてのレポート
↓↓
http://rainbowchildren.holy.jp/archives/15728

上記のレポートを公開したのが、2021年4月。
デリーではロックダウンを経て、スラムスクールが再開できそうな兆しが見えてきた頃でした。
しかし、この直後、インドでは爆発的なコロナ感染第2波のパンデミックが訪れ、ピーク時には新規感染者数が40万人を超え、事実上医療体制が崩壊するという緊急事態に陥ってしまいました。

そのため、スラムスクールは再度休校へ。
サンタンは、次回の再開は、情勢を鑑みてさらに慎重に行うことに決定しました。
この間、サンタン自身は本業である観光業をほぼ完全に失っていたため、なんとか別のアルバイトを見つけ、自力で生計を立ててきました。
同時に、オンラインツアーなど、この環境下で出来る最大限の方法を模索していましたが、従来のツアーのようになかなか最善の方法で軌道にのせることがかないませんでした。


このような背景に伴い、「スラムの未来の貯金箱」のレポートはスラムスクールの再開まで一旦中断となりました。
ただし、スラムスクールが休校していようが、土地の賃料(家賃と呼ばれるもの)は毎月発生するため、毎月の賃料はこの「スラムの未来の貯金箱」から充てられていました。


<スラムの未来の貯金箱①②の現状内訳・残高>

ここで、2022年10月時点での「スラムの未来の貯金箱」内訳と残高について整理してお伝えしておきたいと思います。

■2020年2月に行われたRainbowChildren×JAMMINチャリティーイベントによる日本での寄付総額:
157,653円(≒104,500ルピー)

上記寄付総額を貯金箱①②に分けて管理し、2022年10月時点での残高は以下になります。

■貯金箱① 子どもたちの文房具や教材費用
14,500-5,440=9,060ルピー(≒ 15,642円)

■貯金箱②学校の運営・維持費用(土地の賃料)
90,000-3,000×18ヶ月(2021年3月〜2022年9月)=36,000ルピー(≒ 63,936円)
※当初のレポートでは月5,000ルピーと記載しましたが、その後サンタンより訂正があり、月3,000ルピーに修正されました。

■ 貯金箱①+ 貯金箱②総残高
45,060ルピー(≒ 80,026円)

 

コロナ禍により一時職を失っていたサンタンにとって、ここまで土地の賃料の支払いを安心して維持できたことはとても大きな救いとなりました。
チャリティーイベントでご支援くださった皆様、本当にありがとうございました。


<スラムプロジェクト最終寄付と内訳について>

前述の「スラムの未来の貯金箱」のレポートの一旦中断により、報告できていなかったのが

■貯金箱③今後の子どもたちの学習環境向上用

についてです。
この貯金箱の目的は、将来的にスラムスクールの学習環境向上を目指すための設備の初期費用等に充てることでした。

団体としては今回が最終寄付となるため、賃料や教材のように消費して後に残らない物ではなく、何らか形として残り、さらにそこから発展していけるものへの投資に充て、スラムの子どもたちの未来へと繋げてほしいという願いから、この貯金箱③へと最終寄付金100,000ルピー(≒ 172,802円)を送りました。

この100,000ルピーにはレポート中で触れていた、2021年度開催のH2OサンタNPOフェスティバル@阪急うめだ本店における寄付金全額が含まれるため、併せて内訳を下記にご報告いたします。

<2021年2月>
●JAMMINチャリティーTシャツ販売分・・・4,900円
●ブライスオークション配当寄付分・・・ 12,5298円

<2021年7月>
●会場設置募金箱・おもしろ募金箱分・・・ 17,585円
●JAMMINチャリティーTシャツ販売分・・・6,300円
●香り玉プロジェクト物販寄付分・・・8,130円

計162,213円(≒93872ルピー)

温かいご支援、ご協力いただいた皆さま、あらためて本当にありがとうございました。


<スラムプロジェクト最終寄付の使途について>

ここまで、使途別に貯金箱を分けてスラム宛の寄付金を管理してまいりましたが、最終寄付金をどのように子どもたちの将来に最大限有効活用できるかについて、数ヶ月に渡りサンタンと協議を繰り返してきました。

その結果、この度サンタンが新たに公的に設立する『STREET LEARNING INDIA』というトラスト宛に一括寄付を行う決定に至ったことをご報告させていただきます。

トラスト設立にあたっては、公的な書類の提出や活動していく上で収支報告などが求められ、個人レベルではなく今後より透明性の高い、社会に向けた活動を行っていく必要があります。

今まではサンタンが独立して行っていた観光業の中に、「スラムツアー」としてスラムスクール運営・維持のための事業が盛り込まれていましたが、トラストを設立することによってスラムスクール単独のプロジェクトがより明確化され、国内外から信頼のおける団体として認知される一歩を踏み出せたのではないかと思います。

ここまでレインボーチルドレンで管理してきた貯金箱の寄付金残高と、団体口座を通さず三輪さんに直接送金した個人寄付を全て合算し、下記合計金額をトラスト宛に送金が完了いたしましたことをご報告いたします。

■ 貯金箱①②+③(最終寄付金)合計
145,060ルピー

■直接個人寄付合計
9,236ルピー

計154,296ルピー(≒ 274028円)


<元奨学生サンタンからのメッセージ>

最後に、レインボーチルドレンの元奨学生であり、現在はこのスラムプロジェクトのリーダーとしても活動を続けているサンタンより、サポーターの皆さまへのメッセージを紹介いたします。

「スラムスクールと子どもたちをずっと応援してくださっているサポーターの皆様、本当にありがとうございます。いつも皆様の温かいご尽力に感謝申し上げます。
私たちは、今後も継続して、スラムスクールで子どもたちをサポートできるよう全力で努めていきます。
幸運にも私たちは、いつもサポーターの皆さまからのご支援を受けることができ、そのお陰で教室や図書室を建てることができました。
また、デリー大学で、修士号を取得したいという私の願いを叶えるために支援してくださった日本人サポーターの皆さまにも心から感謝しています。
将来、みなさんが私を必要とする時や、皆さんがインドに来た時はいつでも、次は私が皆さんを助けられるようになりたいと思っています。
Arigato-ありがとう-」


これからもサンタンやスラムの子どもたちへ、どうぞ温かい応援をよろしくお願いいたします。

Street Tours India 公式Facebook
https://www.facebook.com/streettoursindia

 

チベットプロジェクト最終寄付金について②

<はじめに>

すでに2022年5月末に送金、報告済みのチベットプロジェクト最終寄付に続き、2022年6月末締め分の継続寄付サポーター様や全国に設置いただいていた「みらいの貯金箱」サポーター様からの最終寄付金についてご報告させていだきます。

※前回のレポート【チベットプロジェクト最終寄付金について】はこちらをご参照ください。
http://rainbowchildren.holy.jp/archives/15780


<Mewoen Tsuglag Petoen Schoolについて>


もう一つのチベットプロジェクト最終寄付は、私たちが毎年、春と秋のスタディツアーの中で何度も訪問させていただいた、Mewoen Tsuglag Petoen School(ペトンスクール)へ寄付させていただくことに決定いたしました。

ペトンスクール

 

ペトンスクールは、チベット亡命政府教育省によって設立された、亡命中のチベット人のための基本的な教育政策を実施するモデル校です。
特徴的なのは、伝統的な教育に加え、近代的な教育プログラムを取り入れていることです。

授業風景-1 

 

取り分け、重点を置いているのが語学・言語教育。
クラスIIIまでのいわゆる初等教育では、授業は母国語、つまりチベット語のみで行われ、その後、学年が上がっていくごとに第二、第三言語の教育(英語、ヒンディー語、中国語)も取り入れ、総合的な語学力・言語力を身につけるためのプログラムが組まれています。

授業風景-2

 

前校長先生


私たちが学校を訪問した際にも、校長先生がこの教育方針を詳しく説明してくださりました。

この背景には、日本の教育事情とは全く異なる亡命社会独自の事情があります。

 

<Mewoen Tsuglag Petoen Schoolの教育方針について>

政治的、歴史的な問題により、現在チベット本土におけるチベット語教育はますます厳しさを増しています。近年、多くのチベット学校や家庭で、チベット語やチベットの歴史について学ぶこと、あるいは教えることが公的に禁じられ、地域や学校には監視役が置かれ、それらを破ったと見なされた場合には警察に即逮捕されるケースもあります。
国を奪われた上に、言語という最も重要な文化の一つまでも、消し去られようとしている状況です。

授業風景-3

 

そのため、ペトンスクールの教育方針としては、まずは大前提として母国語であるチベット語教育を充実させ、チベット文化を保護・継承してゆくこと。かつ、インド社会で生活する上で必須の外国語言語を習得することです。

たとえば、親がインド生まれ、あるいは親が幼い頃に亡命し、生まれた子どもたちの場合、親がチベット語を充分に習得できていない可能性があり、家庭でチベット語を教えるのが困難な場合があります。そのため、子どもたちが正しいチベット語を学校で学べる環境はとても大切です。

チベット語のノート

 

その逆で、親がチベットである程度生まれ育った後に亡命し、生まれた子どもたちの場合、親が英語やヒンディー語を習得できない場合があります。
インドでは、英語も通じますが、人や地域によっては十分な英語教育を受けておらず通じないことがあり、病院に行く時や助けを求めたい時、お金が関わる問題など、生活の中で言語が通じないと非常に困る場面も多々おとずれます。
インド社会で将来仕事に就くとなった場合にも、ヒンディー語が理解できると選択肢が広がります。

また、家族や親戚と共に、または留学や就職の機会を得て、英語圏の諸外国へと移住するケースが多いのも亡命社会ではよくあることです。
移住先での生活では当然英語が必要になります。

このように、日本人が外国語が全く使えなかったとしても母国語だけで生きてゆける日本とは違い、亡命社会の子どもたちは母国語に加え、第二言語、第三言語まで使えることも生きていくうえでとても重要なのです。

カメラプロジェクトの時の集合写真

 

ペトンスクールでは、こういったチベット亡命社会の背景を踏まえ、子どもたちがアイデンティティーを保ちながら、できるだけ不自由なく生活していけるように、教育方針を組み立てています。

 

<最終寄付金の受け渡し、使途について>

今回、ペトンスクールへの寄付にあたり、現地での受け渡しや校長先生へのインタビューなどを友人のPema Gyalが務めてくれました。Pema Gyalはレインボーチルドレンの奨学生でも現地ボランティアでもありませんが、亡命社会におけるチベット語教育の重要性について長年関心を寄せてきた人物で、今回のコーディネートについても強く賛同し、協力してくれました。

校長先生とペマ

 

校長先生のお話より、現在ペトンスクールではコロナ禍や世界情勢の影響により、予算不足のため停滞し続けているプロジェクトがあることがわかりました。

1つは、Language Laboratory(LL教室、いわゆる語学演習室)の設立。
これは、従来の伝統的な読み書き教育に加え、近代的な視聴覚教育を取り入れたプロジェクトです。そこで子どもたちが必要な視聴覚教材や機材が予算が通らず不足しているとのことでした。

LL教室の建物

 

もう1つは、スクールバスの問題。
遠隔地から通学する子どもたちの増加、ガソリンの価格の上昇、そして道路整備ができていないこの街で一日に何往復もするスクールバスは頻繁にメンテナンスが必要となり、そのメンテナンス費用も年々上昇しているのだそうです。

スクールバス

 

今回の寄付金では、それらプロジェクトの予算総額を賄うことはできませんが、話し合いの結果、優先的にLL教室で不足していた子どもたちの教材や機材の費用に充てていただくことになりました。

 

現校長先生

 

校長先生からは、予算の申請がなかなか通らず困難な状況だったところ、今回の寄付のお話をいただき、子どもたちのより良い教育のため一歩前進できて非常に感謝しています、とのお言葉をいただきました。

Thank you letter

 

また、ご丁寧にお手紙もいただ本当にありがとうございました。

 

<最終寄付金額について>


2022年6月末締めの継続寄付サポーター様や、全国に設置いただいていた「みらいの貯金箱」サポーター様からの最終寄付金は総額156,558円 (≒ 91817.20ルピー)となりました。
ここから外国送金手数料が引かれた、91,037ルピー(≒ 155,411円)を7月4日付けでペトンスクールへ送金完了いたしました。

ここまで長きに渡っての、継続寄付サポーターの皆様、「みらいの貯金箱」を設置してくださったサポーターの皆様や募金してくださった皆様に、心からの感謝を申し上げます。
温かいご支援、本当にありがとうございました。

 

チベットプロジェクト最終寄付金について

<はじめに>

2022年4月16日開催の理事会にて、チベットプロジェクトの最終寄付については、副代表yukoが担当することになりました。
ここで、寄付までの経緯やその詳細をご報告させていただきたいと思います。

<最終寄付の目標と決定までの経緯>

今回、最終寄付ということもあり、最重要視したのは「皆様からの温かいご厚意を1円も無駄にせず、かつレインボーチルドレンの理念に適する寄付先を決定する。」ということでした。

今まではチベット亡命政府を通じた寄付を行っておりましたが、今回に限っては、単発かつ上限のある寄付金であるため「政府からも支援を受けることができない」個人・学校を一つ一つ慎重に精査し、決定することにいたしました。

精査にあたっては、現地のチベット人ボランティア、Tashi Tsomo(タシ・ツォモ)ちゃんや友人のネットワークの親身な協力に助けられ、当初の寄付先候補からさらに選考を重ね、約一ヶ月かけて最終的にインドの大学・大学院に通う6名の個人学生と、TCV(チベット子供村)Selakuiへの配分寄付が決定いたしました。

<6名の個人学生決定の経緯>

個人学生につきましては、全員がチベット本土からの亡命学生であり、インドに身寄りのない学生のみを選抜いたしました。
理由としましては、昨今の政治的背景から、チベット本土から国外へのあらゆるアクセスに対する規制がより一層厳しさを増し、国外への送金も規制対象となったことをきっかけに、今までチベット本土からの仕送りにしか頼れなかった学生たちにとって、ここ数年、身寄りのないインドでの学費や生活費の工面が非常に難しい状況に置かれている、ということがありました。
(今回の学生の中には、国外への送金を理由に、実際に親族が警察に逮捕されてしまったケースも含まれています。)
また、彼らは現在、チベット亡命政府からの援助も受けられないことも併せて確認しております。

<6名の個人学生の紹介>

以下、その6名を、彼らからサポーターの皆さまへのメッセージと共にご紹介いたします。
彼らとは、5月中旬からメールを通じて個別にやり取りを重ねてきました。
全ての学生やご家族の安全を考慮し、顔写真の掲載は控え、本人の了承を得た情報のみ開示させていただきますので、御了承願います。

① Kalsang Dolma

大学名::Rajiv Gandhi University
専攻:Bsc optometry(理学士号・検眼科専攻)
メッセージ:
私は2011年にチベットからインドに来て、現在はバンガロールにある大学で勉強しています。
私は出来る限り、さらに多くの勉強を続けていきたいと考えています。
今回のご支援の機会にあたって、すべてのサポーターやレインボーチルドレンの皆様へ、私を支えてくださったことに心から感謝の言葉を届けたいと思います。

②Bande Tsering

大学名:JNU(Jawaharlal Nehru University)
専攻:BA Honours Japanese language (文学士号 4年生 日本語専攻)
メッセージ:
私は両親に希望を託され、2009年、チベットから2回目の挑戦でインドに来ました。実は、1回目の挑戦は失敗に終わり、一緒に失敗したメンバーと共に刑務所に入れられてしまいましたが、決して望みを捨てませんでした。
そして今、私はデリーにある大学で日本語を専攻しています。
大学卒業後は、日本で学位を取得するのが夢です。いつも考えていることは、実際の日本でさらに学びを深めたいということです。

③Tamdin Lhamo

大学名:Jyoti Nivas College
専攻:Tourism Management(観光経営学)
メッセージ:
私はチベットにシングルマザーの母を残し、インドへやって来ました。
私は研究に関心があり、これからもそれを追究していきたいと思っています。
私の目標は、チベット社会に奉仕し、母の生活に心的負担をかけないようにすることです。
皆さまのご支援と親切に心から感謝を申し上げます。皆さまの活動への感謝とともに、どうか皆さまへずっと祝福がありますようにお祈りします。

④Namgyal

大学名:ダラムサラにある某大学
メッセージ:
皆さまの親切と私を助けてくださったことへ心からのお礼を申し上げたいと思います。
皆さまの温かいご支援は、私を夢の実現へと近づける大きな一歩となりました。
皆さまのことは決して忘れません。
私は将来、チベット語と英語の優れた翻訳家になりたいと思っています。しかし、私の英語の実力はまだまだ翻訳家になるには及びません。
この専攻の後、私は自身の英語力をさらに改善する必要があるので、英語のコースにも出席し、学びや夢を達成するために全力を尽くしていきます。
あらためて、皆さまのご支援に心から感謝いたします。

⑤Lobsang Dhoudup

大学名:Zongsar institute
専攻:Tibetan Literature MA(チベット文学 修士号)
メッセージ:
私は2013年にチベットからインドに来ました。
今は大学院でチベット文学を勉強しています。
将来は、勉強をさらに続け、博士号まで取得するのが私の夢です。
私の学びを支えて下さった皆さまへ、感謝の言葉を伝えたいと思います。

⑥Sonam Norbu

大学名:Zongsar institute
専攻:Tibetan Literature MA(チベット文学 修士号)
メッセージ:
私たちを支援するために、たくさんの寄付を送ってくださり、本当にありがとうございます。
そして、私たちだけでなく、チベットコミュニティ全体を支えてくださりありがとうございます。
この支援への感謝と、さらに勉学に励んでゆく決意で、決して皆さまからいただいた寄付金を無駄にはしません。
私は2013年にチベットからインドに来ました。 仏教徒として、また文学を愛する者として、仏教や文学の知識を深めるために、私にはまだもう少し言語を学ぶ必要があります。
一番の夢は、作家/翻訳家になることであり、現在は日本語を学ぶ夢も持っています。
世界がまたパンデミック前のような日常に戻る日が来たら、レインボーチルドレンの皆さんと、日本やインドでお会いできることを楽しみにしています。

<TCV(チベット子供村)Selakui決定への経緯>

今回の選考の中で、個人学生以外に、チベット人学校または個人の非営利NGO/NPOにも寄付を配分したいと考えていました。
幾つかの候補が絞られる中で、私たちも何度かスタディツアーでお邪魔させていただいたTCVが、政府予算での運営ではないということ、さらに近年は海外からの支援者も減少傾向にあるという事実がわかりました。

課外授業風景

また、このレインボーチルドレンでボランティアとして自ら立候補し、インドから協力してくださっていたTashi Tsomoちゃんは、日本での滞在経験や自身の学びを活かし、現在はこのTCV Selakuiの課外授業で、ボランティアとして日本語や日本文化を子供たちに教えています。
Tashiちゃんは私たちの奨学生ではありませんが、レインボーチルドレンの理念の一つ「未来のリーダー育成」に貢献する活動を、ここTCV Selakuiで自主的にされています。

課外授業風景2

最後まで、私たちの活動を気にかけて協力し続けてくださったTashiちゃんへの心からの感謝を込めて、またTashiちゃんが実際に関わっているTCV Selakuiの子供たちの未来へと、寄付をさせていただきたいという決定に至りました。

タシちゃんと校長先生

TCV Selakuiの校長先生からも公式の感謝のお手紙をいただき、本当にありがとうございました。

Thank you letter

<チベットプロジェクト最終寄付金の内訳>

このレポートの最後に、チベットプロジェクト最終寄付金の内訳についてご説明いたします。

最終寄付金全額の内、チベットプロジェクトに配分した額は合計135万円(≒ 804792インドルピー)
その内、
・個人学生6名へ計555,000インドルピー(≒918,711円)
・TCV Selakuiへ250,000インドルピー(≒412,823円)
>計1,331,534円(≒805,000インドルピー)
※外国送金手数料込
となりました。

(個人学生へは2022.5.26付、TCVへは2022.5.27付で送金を完了しております)

改めて、これまで温かいご支援をいただいた皆様には心から感謝を申し上げます。

スラムの未来の貯金箱 in Delhi,India (JAMMINチャリティご報告)

(✏️English below)

コロナ禍において、私たちは厳しい現実を味わってきました。
このスラムで育ったレインボーチルドレン卒業生のサンタンも、インドでのロックダウン後、自身の観光業を失った1人です。
それによって、スラムスクールも長い間閉校されていました。
 
彼はデリー大学を自力で卒業後、彼が育ったコミュニティの環境改善の一助となるために、観光や経営管理について学びたいと考え、レインボーチルドレンの奨学金を得て最終的に修士号を取得しました。
卒業後は、自らの収入でスラムの子供たちのためのフリースクールを運営し、社会問題としてのスラムの現実を啓蒙する活動を行ってきました。
 
最近、ようやくスラムスクールが週3日の日程で開校しました。子供たちみんな元気に学校に戻ってきて、学校で勉強したり友達に会ったりすることができてとても幸せそうです。
 
この危機状況下で、寄付金は彼らにとって非常に貴重であると同時に、その額は限られています。
そのため、皆様から受け取った寄付の使い途について、慎重かつ徹底的に話し合いを重ねてきました。
 
このコロナ禍では、またいつ突然、情勢が変わるかはわかりません。実際、サンタンが職を失ったあとも、閉校しているにも関わらず、教室の家賃は請求され、それを支払えないという期間がありました。大家さんにとってもそれが生活費ですので請求せざるを得ないのが現実です。
スラムでは日本のようなあらゆる種類の社会的救済措置もありません。
 
これらのことを踏まえ、最終的に一度にまとめて全額寄付するのではなく、以下のように計画的かつ堅実な方法で寄付を使っていくことに決定しました。
 
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📝決定した寄付の内訳について
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子どもたちが、今本当に必要なものに、無駄なく使っていけるよう、用途に合わせて貯金箱を3つに分けました。
 
🌈2020年2月に行われたRainbowChildren×JAMMINチャリティーイベントによる日本での寄付総額:
104,500ルピー(≒157,653円)
 
●貯金箱①子どもたちの文房具や教材費用
14,500ルピー(≒21,875円)
👉 当初の使途予定だった、子どもたちの文房具や教材が不足した際に、ここから随時賄われます。
現地ボランティア三輪さんが管理します。
 
●貯金箱②学校の運営・維持費用
5,000ルピー/月(≒7,543円)×18ヶ月
= 90,000ルピー(≒135,778円)
👉家賃が払えないと教室が使用できません。
コロナ禍により、学校運営費に充てていたサンタン個人の収入が激減してしまったため、当面の教室の家賃をはじめ、サニタイザー・石鹸・マスクなどのコロナ感染対策用品、電球やウォータータンクなどの消耗品等、学校運営に必要な経費はここから充てられます。
毎月初めにサンタンに送金します。
 
●貯金箱③今後の子どもたちの学習環境向上用
2021年3月に行われた「H2Oサンタ NPOフェスティバル」における、ブライスオークションチャリティー配当寄付、JAMMIN Tシャツ販売寄付、香り玉プロジェクト販売寄付については、総額が確定次第ご報告いたします。
👉サンタンは今後オンラインによる教育やボランティアを充実させて、スラムスクールの学習環境をより向上させたいと考えています。初期設備の費用に充てるのが目標です。
 
 
教材が豊富なオールドデリーへ足りない教科書を調達に出かけました。
 
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📝4月の最新レポート
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写真は「スラムの未来の貯金箱」第一弾レポート!
現地駐在ボランティア三輪さんが同行し、不足していた子どもたちの文法のテキストと児童書を調達しました。
 
🌈支出と残高(2021年4月1日時点)
●貯金箱①
・文法のテキスト×10冊=960ルピー
・児童書×6冊=310ルピー
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支出合計:1,270ルピー(≒6,439円)
残高:13,230ルピー(≒19,933円)
 
●貯金箱②
・4月分家賃=3000ルピー(≒4,520円)
4月予算残高:2,000ルピー(≒3,013円)
-------------
総残高:85,000ルピー(≒ 128,069円)
 
今回購入したのは文法のテキストと、児童書です。
 
私たちの支援の目的は、ただ寄付するだけでなく、彼らができる限り「自分たちで」活動を維持、管理できるようにサポートすることだと考えています。
 
サポーターの皆様からの子供たちへの寄付はすべてこの「スラムの未来の貯金箱」に大切に保管しており、1円も無駄にしないようにします。
そして、正確性を保ち、チャリティーの透明性を高めるために、全てを詳しくレポートしていきます。
 
 
ここまで大変お待たせしてしまいましたが、温かくご支援くださったみなさまに、ご報告を通してあらためて感謝の気持ちを伝えてゆきたいと思います。
✏️✏️✏️
 
お買い物後の一息。
すっかり暑くなったデリー。気温はすでに30°を超えています💦
 
 
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🌈Piggy Bank for the future in slum school,Delhi
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Due to this COVID-19 misfortune,we’ve gotten a taste of hursh reality.
Santan,who is our graduate,grown up in this slum is also one of them who lost his job after lockdown in India.
Accordingly,slum school also had closed for a long while too.
He graduated from Delhi university by himself,and got scholarship of Rainbow Children,finally finished master’s degree to learn about tourism or business management to improve environment his community where he had grown up.
After graduation,he has managed free school for children in his slum by his own income,and done awareness building activities of reality of slum as social problem.
Recently,at last slum school has been opened 3days a week.All children have come back to school safely and very happy to study or meet their friends at school.
Under this crisis,donation is very precious for them and also it’s limited. No one knows when the situation will suddenly change again.
So we’ve discussed together carefully and thoroughly how donations received will be used.
Finally we’ve decided we use donation not all at once,but separately every month in a planned and down-to-earth way so that they can keep making ends meet to manage slum school by themselves as possible as they can.
 
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📝Our decided plan how to use donation
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We have divided the piggy bank into three according to the purpose so that children can use what they really need now without waste.
🌈Total donation by Rainbow Children×JAMMIN charity event in Japan,Feb.2020:
104,500inr(≒157,653jpy)
● Piggy bank ① For stationery and teaching materials costs
14,500inr(≒21,875jpy)
👉When they run out of stationery and teaching materials for children,it’ll be covered from this.
Piggy bank will be managed by our volunteer Mr.Miwa,in India.
● Piggy bank ② For school operation and maintenance costs
5,000inr / month(≒7,543jpy) x 18 months =90,000inr(≒135,778jpy)
👉If they cannot pay the rent,children can’t use the classroom.Due to COVID-19,the income of Santan had gone sharply.He had been used his own income for school operating expenses.
So the rent for the classroom for the time being,and sanitizers/soaps/masks for preventing the spread of infection at school,consumables such as light bulbs or water tanks;Those expenses will be covered from this.
We’ll send 5000inr to Santan at the beginning of every month from piggy bank.
● Piggy bank ③ For improving the learning environment in the future
※We will report the final amount of donation at the “H2O Santa NPO Festival” held in Mar.2021 when it confirms.
👉Santan hopes to improve the learning environment of the slum school by enhancing online instruction or volunteering in the future.The goal is to cover the cost of initial equipment from this.
 
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📝The latest report in April
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Photos are the first report of “Piggy Bank for the future in slum school,Delhi”!
Our volunteer,Mr.Miwa accompanied Santan to purchase grammar textbooks and children’s books in short supply for children.
🌈expense and balance (April 1, 2021)
● Piggy bank ①
・ Grammar text book x 10=960inr
・ Children’s books x 6=310inr
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Total expense: 1,270inr (≒6,439jpy)
Total balance: 13,230inr (≒19,933jpy)
● Piggy bank ②
April rent for class rooom =3000inr(≒4,520jpy)
April budget balance=2,000inr(≒3,013jpy)
-------------
Total balance: 85,000inr(≒128,069jpy)
Our purpose is not just donation but supporting they can manage their activity by themselves as long as they can.
We save all donation for children from supporters carefully in piggy bank and never waste it even 1yen.
We will report all details to ensure accuracy and to enhance transparency of our charity.
Thank you for your support kindly.
 
 

【Be the change project-学生たちは今-】④〜白井莉奈子(しらたん)〜

 

Be the change project に参加させて頂いた白井莉奈子です。
あれから3年が経ち、当時大学1年生だった私もとうとう卒業を迎え、春からは社会人になります。

正直なところ、このプロジェクトは私にとってあまり思い出したくない記憶となっていました。

しかしふと思い返してみると、このプロジェクトに参加したからこそ気づけたこと、考え直せたことがたくさんあったように思います。

というのも参加前まで私は、国際協力や途上国支援に関心がありました。

しかしプロジェクトを進めるうちに、私は国際協力に携わることは向いていないんじゃないかと思うようになりました。
なぜなら、「チベット難民の人たちが外国人と交流する場をつくる」というプロジェクトの目的があったにも関わらず、
私は目の前にいるチームメンバーと協力しようという姿勢が乏しく、自分の思い通りにいかなければ不満に感じ、
「もうどうでもいいや、インドなんて行きたくない」とか、
「なんで私、こんなことやっているんだろう」と思い、当初の目的を蔑ろにしていたからです。

そこで気づいたことは、私は国際協力や途上国支援を心の底からしたかったのではなく、「かわいそうな人を救ってあげたいと、考える心優しい人」になりたかったんだなということです。とても上から目線で、自己中心的な考え方でした。

しかしそんな私がインドで、ダラムサラの街を歩いて、食べ物を食べたり、現地の人と話したり、チベットの美術や伝統舞踊を観たりして、異文化に触れることが心の底から楽しいと思えました。

心の底から喜びを感じられたことで、私の中で「チベット」や「ダラムサラ」が
「知らない」「興味ない」「どうでもいい」「かわいそう」というネガティブな印象から、
「楽しい」「面白い」「また行きたい」「素敵なところ」といったポジティブなものに変わりました。

そうした経験を通して、自分が見返りを求めずに純粋に「好きだ」「やりたい」と思うことをすることが、
結果として国際協力に繋がったり、
自分がこうあってほしいと願う社会に少しでも近づく手段になるなら、
それ以上に嬉しいことはないなと思うようになりました。

インド帰国後は、留学をしたり、夜間学校に通ったりと、自分の好きなことや、やりたいことを存分にして、充実した大学生活を送ることができました。

そして卒業後、春からはご縁があり、Be the change project でインドに渡航した際に訪問した団体で働くことになりました。

もしBe the change projectに参加していなかったら私がこのような考えになることも、そこに就職が決まることもなかったかもしれません。

改めて、クラウドファンディングで支援をしてくださった方、その他プロジェクトを見守ってくださった方、レイチルの運営メンバーには感謝申し上げます。

ありがとうございました。

もしかしたら、仕事を始めたら、「しんどい」「こんなはずじゃなかった」と思うこともあるかもしれません。
でも、そんな時はBe the change projectで感じたことを思い出して、自分の心が喜ぶ方へ向かおうと思います。

 

【Be the change project-学生たちは今-】③ 〜関家紗愛(さえ)〜

「”Be the change project”に参加させていただいた関家紗愛です。
このプロジェクトは、私に一歩踏み出すきっかけを与えてくれました。
プロジェクト参加時には、何かにつけて二の足を踏んでしまうことが多々ありました。 
プロジェクトメンバーと関わったり現地でチベットの大学生など様々な方々と関わり貴重な経験をさせていただく中で、今あるチャンスを逃さず最大限活用することの大切さを改めて感じました。
またプロジェクトは、NPOやNGOによる支援先の顔が見えた支援のあり方を知るきっかけにもなりました。


インドから帰国後は、国連フォーラム主催パプアニューギニア・スタディ・プログラムに参加しパプアニューギニア へ渡航しました。
プログラムではメンバーとの議論や現地渡航調査を通して、政治・経済・環境・教育・文化など様々な側面からパプアニューギニアが抱える課題とそれへのアプローチ方法を考えました。
またそのプロセスを通して、国際協力のあり方を再考しました。
私はこのプログラムを通して、健康はあらゆる分野に関わることを実感し、将来は国際機関で人々の健康増進に関わりたいと考えるようになりました。
将来への第一歩として、来年から東京大学大学院国際保健学専攻で人類生態学を学びます。
人類生態学とは環境と人間の相互関係から人間の健康を捉える分野で、人間集団の生物学的適応と文化的適応について研究します。


私がこの分野に出会ったきっかけは、パプアニューギニアへの渡航時に知った、低タンパク適応の研究です。パプアニューギニアには、タンパク質摂取量が不足した食生活にも関わらず、筋肉質の人が多く暮らしています。
この研究を知り、人間の適応能力に強い興味を持ったのと同時に、将来国際保健分野で活動するにあたって、適応の観点から人々の健康を考えられるようになりたいと考えました。
大学院では腸内細菌と感染症について研究しようと思っています。

実は私が感染症に興味を持ったきっかけの一つは、インド滞在最終日にメンバーが食中毒になったことです。
このようにどこで何がどう繋がるか本当にわかりません。今後も目の前のことに正面から向き合い、人との出会いやチャンスに感謝して、変化に柔軟に対応しながら成長していこうと思います。」

 
 

【Be the change project-学生たちは今-】② 〜美並立人(りゅうと)〜

「Be the change projectに参加させて頂いた美並立人(みなみりゅうと)です!

今思えば、このプロジェクトに参加したことが全ての始まりだったと感じています。
プロジェクトに参加していた当時、事前準備のプロセスや現地でのワークショップを進める中で、自分の能力の低さに嫌気が差していたのを今でも鮮明に覚えています。しかし、日本人学生のメンバーやスタッフ、インドでの様々な経験のおかげで自分に足りないものを見つめ直すことができました。

インドから帰国後、フィリピンへの留学、ブロックチェーンを扱うIT系会社での長期インターンを経て、現在、フランスに交換留学生として滞在しています。
このようなインターンシップの業務やフランスの学校でのグループワークで、チームワークの大切さや自分の意見を積極的に発言する重要性など、
Be the changeプロジェクトで学んだことが非常に役に立っています!

そして何より、もっと自分の知らない世界を知り、たくさんの人達と話してみたいと心から思えるようになったことが、プロジェクトに参加した1番のメリットだったと感じています😊

今後は、日本またはイギリスの大学院に進学するか、企業に就職するか決断できずにいますが、将来の自分のしたいこととしては、主に2つあります。
1点目は、テクノロジーを駆使して日本、または海外の不平等の解決に貢献できる人材になることです。
2点目は、インドのダラムサラに行ってもう一度モモを食べることです🍖

Be the changeプロジェクトに参加して得た出会い、インドでの経験は自分の人生の中で間違いなく忘れられないものになると感じています。

いつか、またプロジェクトに参加した日本人学生やレインボーチルドレンの皆さんとお会いできる日を楽しみに、プロアクティブに挑戦し続けていきたいと思います😊

 

【Be the change project-学生たちは今-】① 〜松本佳恋(かれん)〜

 

「Be the change projectに参加させていただいた松本佳恋です!寛大な上司・先輩方に恵まれ、気づいたら社会人になって1年8ヶ月がたっていました。

インド帰国後すぐはどんな変化を社会にもたらしたいか分からなかった私ですが、日本で働き出しその答えが見つかりました。
今の私が実現したいことは「日本をもっといろんな人たちにとって居心地のいい住みやすい国にする」です。マイノリティとして、女性として、帰国子女として、外国人として。日本が色んなバックグラウンドや個性を持った人にとって居心地がいい!と思えるような国にしたいです◎

 

その実現に少しでも近づくため、今私は化学メーカーに働きつつも企業外で自分のできることを見つけて関わらせていただいています。
ライターとして日本の現状や個性を大事に日本で活躍している人、様々な働き方などについてメディアで発信したり✏️
朝活イベントや米国大使館主催のサミットなど様々なイベントにも参加し、たくさんの人に出会うことで新しい価値観をインプットしたり☕️
年明けから内閣府主催の青年の船というプログラムにも日本代表青年として参加させていただくことが決まりました🚢
船上では日本文化を何か伝えたいと思い、現在つまみ細工と水引でのピアス製作に忙しくしています。
240人の参加青年と船で共同生活にワクワクがとまりません☀️

 

Be the change projectで得た気づきの一つに、
“就職して企業に所属しても「ただ毎日仕事に行って帰るだけの社会人」になるか、「誰かあるいは何かに変化をもたらすことのできる社会人」となるかは自分次第だ”ということがありました。
正直、このまま今の会社で働き続けるのでいいのか、社外活動に力を入れる前に社内でやるべきことがあるのでは、と思うこともあります。
が、「誰かあるいは何かに変化をもたらすことのできる社会人」で居続けたいと思い、自分ができることから取り組めたらと思っています。
そんな大切な指標をくれたレインボーチルドレンには感謝しています。」

 

第4期奨学生が無事卒業を迎えました!

(English below)

日本が平成から令和へ変わる頃、
レインボーチルドレンの第4期奨学生も晴れて大学卒業を迎えました。
ちなみに令和(レイワ)という響きは、チベット語のརེ་བ་(レワ)という言葉に似ていると一部で話題になっていましたが、チベット語では「希望」という意味なんだそうです。
わたし達にとっても、またご縁によって結ばれた彼らにとっても、希望に溢れた新しい一歩になることを祈ります。
今期のサラ大学(ダラムサラ)卒業生の代表2名から届いたメッセージと写真をご紹介します。
彼らを応援してくださっているみなさん、
いつも本当にありがとうございます。
そして卒業生のみんな、心からおめでとう!

🌈第4期卒業生代表メッセージ

目標を書いてくれたまだどこか初々しかった頃。


🎓Tsultrim Jungney 
「レインボーチルドレン奨学金に関わる全てのみなさん、本当にありがとうございます。
4月30日、僕はサラ大学を卒業しました。
今年は、さらに英語の勉強をより追求していこうと考えています。
僕たちの暮らしの背景的に、英語は必須だからです。
卒業式の写真を少し送りますね。
年間を通して、親切にサポートしてくださったことを本当に感謝しています。
そのサポートがなかったら、僕はどこかに取り残されていたかもしれない。
本当にありがとうございました。
PS.僕は、在学中に本を書きました。僕の心情をチベット語でポエムにしたものです。」

Tsultrim Jungney
ほかの奨学生たちと共に。
Tsultrim Jungneyの在学中の成果物です。 チベット語で書き上げた詩集。

🎓Tenzin Kalden
「僕と今期卒業生から、レインボーチルドレン奨学金のスポンサーのすべての皆さまへ、毎年僕たちが目標を達成できるよう支えてくださったこと、心からお礼申し上げます。
僕たちは皆さんへの感謝を一生忘れません。
あらためて、ありがとうございました。
この4年間の学業を終えたあとも、人生において僕たちのベストを尽くしていきたいと思います。
そして、お互いに会うことができるなら、いつでも何度でも、みなさんに再会できる日を心待ちにしています。
僕たちのために心温かく願ってくださりありがとう、その願いと共に僕たちはベストを尽くします。どうぞ皆さまもお元気で!」

2018春 サラ大学にて開催した日本チベット学生会議で 日本人学生たちとワークショップを行いました。

🌈レインボーチルドレンでは、インドのスラムに暮らす子どもたちやチベット難民の学生たちの夢を叶えるお手伝いをしてくださるサポーターを随時募集しています。
詳しくはこちらをご覧ください。

http://rainbowchildren.holy.jp/support-join/monthlysupporter

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When new era named Reiwa started in Japan,
the 4th term scholarship students of Rainbow Children graduated from college happily.

By the way,our new era “Reiwa” sounds like རེ་བ་-Rewa-(it means Hope) in Tibetan,and that was in the news in Japan.

We wish for us and graduates to step forward with full of hope.
Here are the messages and photos received from two graduates on behalf of Sarah college (Dharamsala) .
Thank you so much for everyone who are supporting them.
And congratulations to all graduates!

🌈Message on behalf of 4th term graduates of Rainbow Scholarship Students
🎓Tsultrim Jungney 
“Here I would like to say thank you so much for all the members of rainbow sponsorship 
and 30th april I graudated from College for Higher Tibetan Studies, Sarah.
This year I am planning to study english language hence to pursue further study,
We need English language (background is mandatory for us). 
I send you here some of my graduation pictures.
I am so grateful for your kind support through out the year and without your kind support I would have been left somewhere.
Thank you so much.
PS.I wrote one book and it’s all about my feelings and I express it in poem.
It’s written in Tibetan language.”

🎓Tenzin Kalden
“Me any my graduation class batch would like to pay the heartfelt thanks to the entire team of Rainbow Children for supporting us each and every year letting us to achieve our goal, we are grateful for your team and we will never forget the kindness in our entire life.. thank you so much.once again.
We will do our best in our life after completion of our four year courses.
We’ll be eagerly waiting for you guys to see you again and again whenever it’s possible to meet each other.
Thanks a lot for your kind warm wishes, along with your wishes we’ll do our best and you also take care.”

ダライ・ラマ14世が日本の新天皇へ祝辞を述べられました

ダラムサラ:水曜日、ダライ・ラマ法王は、日本の徳仁天皇の即位礼と新しい令和時代の幕開けに際して祝辞を述べられました。

CTA(中央チベット政権)公式HPより

「上皇である、貴方の尊敬なるお父様が、国の象徴として責任を遂行する間、国民との密なふれあいで思いやり溢れた働きかけを果たされたことを踏まえ、私は陛下の決意を心から賞賛します。」と法王は綴られました。

「私は、第二次世界大戦敗戦後の、日本の人々の回復力や国家再生への道のりに深い尊敬の念を抱いております。
その後に続く時代においても、日本は前例のない数々の自然災害に直面しましたが、勤勉さと精神力の強さによる団結のおかげで回復しました。 2011年の壊滅的な地震と津波で被災した地域を訪れる機会があった時、私は自分自身の目でそれを確かめました。
私はそこで、災害被害に遭われた人々と出会い、その地域で命を落とされた方々のために、共に祈りを捧げました。」

「過去50年ほどに渡り、私は日本を定期的に訪問してきましたが、思いやりや宗教的調和などの基本的な人間の価値を培うよう奨励する中で、さまざまな立場の人々が関心や熱意を示してくださっていることに対し、深く感謝をしております。」

法王は、陛下の治世が安泰であり、人々が幸せになり、そして新しい時代がより平和で、思いやりのある世界へ貢献するようにとの祈りで締めくくられました。

(訳:副代表 三村 優子)