奨学生file.3 Tenzin Tsidup


 

Tenzin Tsidup

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2013年10月新入学当時

 

デリー大学、Rajdhani Collegeに通う学生です。3年間の学生生活があと1セメスターで終わります。専攻は政治学。政治学を学ぶことにしたのは、今起きていることに直結する学問だからなのだそうです。「テレビをみているだけでもテストで50パーセントは取れる」と笑いながら話していました。

 

卒業後は、進学ではなく就職の道に進むそうです。まずは、フォトグラファーとして一年間活動し、自分でお金を稼ぐこという経験を積まなければならないそうです。その後に親戚のいるアメリカでなにかしらのビジネスを始める予定です。アメリカに行くことは彼の夢ではないのですが、それは全て家族を支えていくために海外に渡ります。

 

もともとはアニメーション作家になりたいと思っていましたが、親の反対もありその夢は断念しました。小さな頃から勉強よりも絵を描くことがすきで、ずっと手を動かして何か書いていたそうです。両親は大学に行って学位をとることを勧めたため、どの道を選ぶべきなのか悩むことも多かったと言います。

 

インド北部のマナリ出身のTsidupの両親は、夏場はマナリにいてお店を経営しています。雪が深くなる冬には、コルカタでウィンタービジネスをしているのだそうです。兄は、看護大学を卒業し、マナリの病院で看護師として働いていましたが、今は両親の手伝いをしています。

Lower TCVで幼少期をすごし、卒業後にゴバルプールにあるTCVでアーツを専攻しました。

 

以前は、チベット人学生のための寮にいたそうですが、ご飯の時間や消灯など時間が決められた生活が息苦しく感じ、現在は友人とシェアルームして暮らしています。忙しい勉強のほかに、掃除や自炊をしなければいけませんが、それも楽しくやっているそうです。

 

話すのはあまりすきじゃないと言っていましたが、日本やインド、チベットの文化のことについてもたくさん話してくれました。彼の大学は外部者がキャンパスに入ることを禁じていたので、大学の様子がわからなかったのは残念でしたが、チベット人が集まるマジュヌカティラでお茶をしながらゆっくり話すことができてよかったです。