奨学生file.25 Tenzin Kunga


 

Tenzin Kunga

第8回スタツア秋 464縮小

 

Kungaは、デリー大学Shivaji collegeに通う学生です。政治学を専攻しています。元々は、法学部に行きたかったのですが、試験で点数が足りなかったため、政治学を専攻することになりました。今年の試験は、倍率が例年より高かったそうです。実は他大学の法学部もいけたそうですが、大学によっては講義内容が充実していないところもあるため、Shivajの政治学を選んだそうです。

 

休みの時は、友達とでかけたり、新聞を読んだりしているそうです。さすが、政治学の学生ですね。他にもダライ・ラマの公式HPや亡命政府のHPは毎日チェックし、チベット社会の状況を把握しています。そのホームページをチェックすることが日課になっているのだそうです。「もし、それをしなかったら、なにか変なかんじがするようになった」と話していました。

「新聞やHPをよむと社会が見えてくる」

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将来の夢は、弁護士になること。とくに人権問題に特化した国際的な弁護士になりたいと胸の内を明かしてくれました。チベット社会に貢献していくために、人権を主に扱う弁護士になるという選択をしました。

 

まだ、一年生ですが卒業後のプランもしっかり考えていました。教育省が持つ奨学金の中に、Global leadership奨学金が存在します。これは、アメリカ政府が推進している活動で、アメリカの大学で学ぶことができる奨学金なのです。この奨学金を得るためには、TOEFL満点を取らないといけないそうで、現在はそれに向けて猛勉強しています。この奨学生に選ばれたら、マスターとして法学に関して学ぶ予定だと話していました。その後は、PHDにまで進みたいそうです。

 

彼は、北西部ダージリン出身です。デリーに来る前は、ダージリンのCSTで過ごしていました。お姉さんはラジャスターンで、ウィンタービジネスをしています。お兄さんは、デリーのアメリカ大使館に勤務し、一緒に住んでいます。お父さんは、3ヶ月前に亡くなってしまいました。
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彼は、たくさんの本を読み、相当の知識をつけています。チベット社会の方向性として、ミドルウェイアプローチを選ぶべきなのか、それとも独立路線でいくべきなのか、その狭間で揺れる想いを明かしてくれ、たくさんのチベットに関することをたくさん学びました。周りに流されず、しっかり現状を見据えて自分自身の考えを主張できる青年という印象を受けました。