Vol.2 コラム ちびっとチベット情報【チベット問題】


コラム2 ちびっとチベット情報
2013年10月3日(木) 【チベット問題】

今、チベットという国はありません。

50年ほど前、指導者のダライ・ラマ14世がインドに亡命した後、世界地図から姿を消し、中華人民共和国の一部になりました。

でも、今も「中国の一部なんてイヤだ!」と思っているチベット人は、結構多いのです。

何故か?

チベット人の文化、宗教、プライド、財産そして人命がひどく傷つけられ、今もそれが続いている。そう感じているからです。

例えば言葉。

チベット人が普段話しているのはチベット語です。その読み書きができないチベット人が増えています。学ぶ機会も、使う機会も減っているからです。

どんな仕事をするにも中国語が必要とされ、子供の頃から中国語の勉強が優先されます。

さらに、チベットでは人口は増えているのに、小学校の数は減っているそうです。職を得るのに役立つ職業学校も減りました。

チベット自治区では、小学校に行く子供は半分ちょっと。中学には7人に1人しか行けません。普通に教育を受けた中国人移民がチベット自治区にどんどん流入する中、チベット人の社会的地位はますます危うくなっています。

インドに行けばチベット語が勉強できる。つまり『チベット人として生きられる』ーー親達はそんな思いで、子供を亡命させるのです。

ヒマラヤを無事に越えて、無事インドにたどり着けた子供たち。しかしその陰には、途中で捕まったり、命を落としたりした『ヒマラヤを越えられなかった子供たち』がいます。

ヒマラヤを越えた子供たちは、何かの縁でチベットから遣わされてきた『代表』です。その向こうには、家族をはじめ、ヒマラヤを越えられない600万人のチベット人がいるーー

そう考えれば、亡命者一人ひとりに対して私たちができることの意味、その大切さが見えてくるのではないでしょうか?
(DVDーEscape over the Himalayas ヒマラヤを越える子供たちより抜粋)

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