2016秋のスタツア感想文③~尚子の場合(ヨガインストラクター・栃木)


 

「レイチルの教育支援は、この星を愛と調和の世界で満たす支援」

レインボーチルドレンの13日間のスタディーツアーを通して、徐々にこのように確信していきました。

約17年前、ドキュメンタリー映画「チベットチベット」を観て、チベット民族たちが中国共産党政府から迫害を受け、故郷を追われインドのダラムサラという地域に暮らしていることを知ってから、いつかは訪れてみたいと考えていました。正直、いつでもダラムサラに行くことは出来ましたが、単なる旅行ではない特別な入り口を探していました。

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そんな中ご縁とタイミングに恵まれて、レインボーチルドレンのダラムサラとバラナシを訪問するスタディーツアーに参加することを決意しました。直感で参加したいと思いましたが一つ不安を感じていました。

それは、レイチルの活動の中心である「教育支援」です。

高等教育に行く子供たちの支援が、必ずしも世界平和に繋がるとは限らないと考えていました。日本においても、高学歴を得ても本当にしたいことは何なのか、自分自身は何者なのかを見失い、世界を良き方向へ導くどころか、自身の人生さえも上手く築くことが出来ずに悩める人々が多いと感じていたからです。

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しかし、レイチルのスタディーツアーは、私のこの認識を見事に覆してくれました。

サラ大学で竹細工のワークショップを行った後、チベタン奨学生と感想をシェアし将来の夢を語り合う機会に恵まれました。

一人の学生は、今は最もチベット語と仏教哲学を学びたい、そして英語はもちろん中国語もしっかりと学び、チベット民族が今置かれている状況を少しでも改善していきたいからそのためにも中国と平和的に交渉出来るように私は通訳者になりたい、そう語ってくれました。

また一人の学生は、チベット語と仏教哲学をしっかりと学び、その思想をチベットの子供たちへ伝えられるようにチベット語の先生になりたい、世界が平和になるためにはまず一人一人のマインドがピースである事が必要、仏教哲学はその大切さを教えてくれている、その事を私は自分の民族に伝えていく役割を担いたい、そう語ってくれました。

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お話を伺ったノドゥプ教育大臣やセンゲ首相は、チベット民としてのアイデンティティの育成をかなり重要視されていましたが、見事に学生たちもその意志をしっかりと受け取っている事に大変驚きました。

ダライ・ラマ法王がティーチングで語っていた「まずは愛を満たすことが大切だ」というお言葉や、ペトンスクールの校長先生の「愛情を受けて育った子どもたちは、他者へ愛を伝えることができます。平和はそこから始まるのです。」というお言葉も表しているように、チベットの教育は、「人としての成熟」をまず第一に大切にしている事を思い知らされました。

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であれば、、、
チベットの方たちは、確実に世界平和を実現してくれる。
そう確信したのです。

何千年の歩みで進化したチベタン仏教哲学をベースに、僧侶たちの瞑想や市民たちの祈りが、個人を超えた文化的なアイデンティティを繋ぎ育み続けている。レインボーチルドレンのスタディーツアーで、チベットのそんな一面を垣間見させて頂きました。

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そしてこれからは、レイチルのチベットの教育支援や国際交流を通して、私たち日本人もチベット人たちの姿勢を学びつつ、日本のアイデンティティと平和意志もますます高めていける事を心から強く願います。

奨学生MTの際、レイチル代表石川さんの深い愛情と信念に触れ心が震えました。また、代表を支える北條さんの涙にも。そして、スタツアをご一緒したメンバーとの出会いも一生の宝です。多くの感動を、ありがとうございました。

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